Netflixシリーズ『ガス人間』(2026)を紹介&解説。
Netflixシリーズ『ガス人間』概要
Netflixシリーズ『ガス人間』は、1960年に公開された東宝の特撮映画『ガス人間第一号』を原作に、現代日本を舞台とする完全オリジナルストーリーとして再構築したSFサスペンス。生放送中のテレビ番組で人間が膨張して爆死するという未曾有の事件を発端に、自らの身体をガスへと変化させる“ガス人間”の恐怖と、その背後にある社会の闇が描かれる。監督は片山慎三(『ガンニバル』『さがす』)、脚本は『新感染 ファイナル・エクスプレス』『地獄が呼んでいる』のヨン・サンホとリュ・ヨンジェ。出演は小栗旬、蒼井優、広瀬すず、林遣都、UTA、竹野内豊ら。
作品情報
日本版タイトル:『ガス人間』
原題:Human Vapor
製作年:2026年
日本配信開始日:2026年7月2日(Netflix配信)
ジャンル:SF/クライム/サスペンス
製作国:日本/韓国
原作:『ガス人間第一号』(監督:本多猪四郎/脚本:木村武)
話数:全8話
年齢区分:16+
監督:片山慎三
脚本:ヨン・サンホ/リュ・ヨンジェ
エグゼクティブ・プロデューサー:ヨン・サンホ/市川南/大田圭二/臼井央/佐藤善宏
企画・プロデュース:馮年/呉良次
プロデューサー:小野田壮吉/ヤン・ユミン
企画:山内章弘
VFX:白組
VFXスーパーバイザー:髙橋正紀/新堀巧
出演:小栗旬/蒼井優/広瀬すず/林遣都/UTA/竹野内豊
企画・製作:東宝
共同企画・制作:WOWPOINT
制作プロダクション:TOHOスタジオ
配信:Netflix
あらすじ
生放送中のテレビ番組で、人間が突如として膨張し爆死する事件が発生する。犯人は、自らの身体を自在にガスへと変化させ、あらゆる障壁をすり抜ける“ガス人間”だった。その正体を誰も掴めないまま、ガス人間による連続予告殺人は警察の包囲網を嘲笑うように続き、日本中は恐怖と好奇心に包まれていく。やがて事件の裏には、弱い立場の人々を利用し、切り捨ててきた秘密のプロジェクトの存在が浮かび上がる。
主な登場人物(キャスト)
岡本賢治(小栗旬):ガス人間による事件を追う刑事。人間が膨張して爆死するという常識外の事件に向き合いながら、実体を持たない犯人と、その背後に潜む暗い真実へ迫っていく。
甲野京子(蒼井優):事件を追う記者。不可解な連続予告殺人を取材する中で、ガス人間という存在と社会を揺るがす事件の核心に近づいていく。
ガス人間(UTA):自らの身体をガスへと変化させる謎の存在。生放送中のテレビ番組で起きた爆死事件を皮切りに、警察の包囲網をすり抜けながら社会に恐怖を広げていく。
動画配信者の兄妹(広瀬すず、林遣都):動画配信者として事件に関わる人物。
元ヤクザの上場企業社長(竹野内豊):元ヤクザという過去を持つ上場企業社長。役名は未発表だが、竹野内豊が一見して本人と分からないほどの変貌ぶりで演じる人物として注目されている。
作品の魅力解説
本作の大きな魅力は、東宝の伝説的特撮映画『ガス人間第一号』を、単なるリメイクではなく現代の社会派SFサスペンスとして再構築している点にある。身体をガス化させる人間という荒唐無稽な設定を、現代日本の恐怖、メディア、社会構造と結びつけることで、ジャンル作品としてのスリルと人間ドラマを両立させている。
また、片山慎三とヨン・サンホという日韓クリエイターの組み合わせも重要な見どころである。片山慎三は『さがす』『岬の兄妹』『ガンニバル』などで人間の闇や狂気を描いてきた監督であり、ヨン・サンホは『新感染 ファイナル・エクスプレス』や「地獄が呼んでいる」で極限状況の中の人間性を描いてきた作り手である。両者の感性が合わさることで、単なる怪奇SFではなく、社会の不安や怒りを内包したサスペンスとして期待できる。
キャスト面では、小栗旬と蒼井優が実写作品では23年ぶりに共演することも大きな話題である。さらに、広瀬すず、林遣都、竹野内豊、そして本作で俳優デビューするUTAが加わり、事件を追う者、拡散する者、社会の裏側にいる者、そして恐怖そのものを体現する者が交錯する構図になっている。
映像面では、VFXを白組が担当している点にも注目したい。ガス化する人間という特撮的な題材を、現代のVFXとリアルなサスペンス演出でどう見せるのかが、本作の大きな鍵となる。1960年の特撮映画が持っていた異様さを、配信時代のグローバル作品としてどう更新するのか。その挑戦自体が『ガス人間』最大の魅力といえる。
