クリストファー・ノーラン監督作『オデュッセイア』の新TVトレーラーがNFL中継内で初公開され、トラヴィス・スコットの出演が明らかになった。
NFL中継という予想外の舞台で、クリストファー・ノーラン監督の最新作『オデュッセイア』の新たな映像が初披露された。Foxで放送されたAFCチャンピオンシップのニューイングランド・ペイトリオッツ対デンバー・ブロンコス戦の中で流れたTVトレーラーには、ラッパーのトラヴィス・スコットが登場。その姿は放送直後から大きな注目を集めている。
NFL中継で初披露されたトラヴィス・スコットの姿
今回公開されたティザー映像では、トラヴィス・スコットがテーブルの上に立ち、兵士たちの視線を一身に集める印象的な姿が映し出されている。周囲には、トム・ホランド演じるテレマコスや、ジョン・バーンサル演じるメネラオスの姿も確認できる。
グラミー賞に10回ノミネートされたこのラッパーの初登場シーンは、ソーシャルメディア上で瞬く間に拡散された。ユニバーサルは本件についてコメントを控えているものの、映像解禁のインパクトは大きく、作品への期待を一層高める結果となっている。
ノーラン監督とトラヴィス・スコット、過去作から続く関係性
今回の起用は、クリストファー・ノーラン監督とトラヴィス・スコットにとって、まったく初めてのコラボレーションというわけではない。スコットは、ノーラン監督が2020年に手がけたSFスリラー『TENET テネット』のために楽曲「The Plan」をレコーディングしており、音楽面で作品に参加している。
当時ノーランは、スコットの関与について「彼の声が、1年がかりのパズルの最後のピースになったんだよ」と語り、さらに作曲家ルドウィグ・ゴランソンとともに構築していた作品世界についても、「ルドウィグ・ゴランソンと僕が構築していた音楽的・物語的メカニズムに対する彼の洞察は、即座に、鋭く、そして深いものだったね」と評価している。
音楽という形で培われた両者の関係性が、今回『オデュッセイア』ではどのように映像表現へと結実しているのか。その点も、本作が注目を集める理由のひとつとなっている。
豪華キャストとIMAX全面撮影で描かれる叙事詩世界
『オデュッセイア』は、近年で最も期待される映画のひとつとなりつつある。主演にはギリシャの英雄オデュッセウス役としてマット・デイモンが名を連ね、トム・ホランド、アン・ハサウェイ、ロバート・パティンソン、ルピタ・ニョンゴ、ゼンデイヤ、シャーリーズ・セロン、ジョン・バーンサル、ベニー・サフディ、エリオット・ペイジといった豪華キャストが集結している。
本作はまた、完全にImaxカメラで撮影された初の劇映画としても注目されている。これまでImaxカメラは、機材の駆動音が大きいことから、親密な対話シーンの撮影には不向きとされてきた。しかし、新たに導入された「ブリンプ」と呼ばれるフィルムケーシングによって、その課題が大きく改善されたという。
この技術革新について、ノーランは「ブリンプシステムは革新的なものだよ」と語り、「(俳優の)顔から30センチの距離で囁き声を撮影しても、使用可能な音が録れるんだ」と説明する。さらに、「これが可能にするのは、世界で最も美しいフォーマットでの親密なパフォーマンスの瞬間だよね」と、その表現的可能性を強調している。
NFL中継で披露された短い映像は、その壮大な叙事詩の一端に過ぎない。トラヴィス・スコットの登場が示すように、『オデュッセイア』は映像、音楽、技術のすべてを融合させた作品として、その全貌が注目されている。
