『X-メン』(X-MEN)とはどんな映画?あらすじ・キャスト・魅力・ネタバレ解説まとめ

映画『X-メン』(2000)を紹介&解説。


映画『X-メン』(X-MEN第1作)概要

映画『X-メン』は、マーベル・コミックの人気ヒーローチームを実写映画化したスーパーヒーロー映画。特殊能力を持つミュータントが人間から恐れられ、差別される世界を舞台に、人類との共存を目指すプロフェッサーX率いる“X-MEN”と、人類を敵視するマグニートー一派の対立を描く。監督はブライアン・シンガー(『ユージュアル・サスペクツ』)。出演はパトリック・スチュワートヒュー・ジャックマンイアン・マッケランハル・ベリーファムケ・ヤンセンアンナ・パキンら。

作品情報

日本版タイトル 『X-メン』
原題 X-Men
製作年 2000年
本国公開日 2000年7月14日
日本公開日 2000年10月7日
ジャンル アクション/スーパーヒーローアドベンチャーSF
製作国 アメリカ
原作 マーベル・コミック『X-MEN』(スタン・リー/ジャック・カービー)
上映時間 104分
次作 X-MEN2』(2003)
監督 ブライアン・シンガー
脚本 デヴィッド・ヘイター
原案 トム・デサント/ブライアン・シンガー
製作 ローレン・シュラー・ドナー/ラルフ・ウィンター
製作総指揮 アビ・アラド/スタン・リー/リチャード・ドナー/トム・デサント
撮影 ニュートン・トーマス・サイジェル
編集 スティーブン・ローゼンブラム/ケビン・スティット/ジョン・ライト
作曲 マイケル・ケイメン
出演 パトリック・スチュワートヒュー・ジャックマンイアン・マッケランハル・ベリーファムケ・ヤンセンジェームズ・マースデン/ブルース・デイビソン/レベッカ・ローミン/レイ・パーク/タイラー・メイン/アンナ・パキン
製作 20世紀フォックスマーベル・エンターテインメント/ザ・ドナーズ・カンパニー/バッド・ハット・ハリー・プロダクションズ
配給 20世紀フォックス

あらすじ

近未来。人類の中には、突然変異によって特殊能力を持つ“ミュータント”が生まれ始めていた。彼らは社会から恐れられ、偏見と差別の対象となっている。記憶を失い、孤独に生きるミュータントのローガン/ウルヴァリンは、触れた相手の生命力や能力を奪ってしまう少女マリー/ローグと出会う。

謎のミュータントに襲われたふたりは、プロフェッサーXが率いるミュータントのチーム“X-MEN”に救われる。プロフェッサーXは、人間とミュータントが共存できる未来を信じ、若いミュータントたちを保護・教育していた。一方、強大な磁力を操るマグニートーは、人類による迫害の歴史を憎み、過激な手段でミュータントの未来を切り開こうとしていた。

やがてローグの能力を利用したマグニートーの計画が明らかになり、X-MENは人類とミュータント双方の運命を左右する戦いへと向かっていく。

主な登場人物(キャスト)

チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX(パトリック・スチュワート):強力なテレパシー能力を持つミュータント。才能ある若いミュータントたちを保護・教育する学校を運営し、人類とミュータントの平和的共存を目指している。

ローガン/ウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン):驚異的な治癒能力と、両手から伸びる金属の爪を持つミュータント。過去の記憶を失い、放浪生活を続けていたが、ローグとの出会いをきっかけにX-MENの戦いへ巻き込まれていく。

エリック・レーンシャー/マグニートー(イアン・マッケラン):磁力を自在に操る強力なミュータント。過去に人間による迫害を経験しており、人類との共存を信じるプロフェッサーXとは異なる思想を持つ。ミュータントの未来のため、過激な計画を実行しようとする。

オロロ・マンロー/ストーム(ハル・ベリー):天候を操る能力を持つX-MENのメンバー。雷や風を自在に起こす力を持ち、戦闘ではチームの大きな戦力となる。

ジーン・グレイ(ファムケ・ヤンセン):テレパシーと念動力を持つX-MENのメンバー。医師としての知識も持ち、ローガンの身体や過去にまつわる謎にも関心を寄せる。

スコット・サマーズ/サイクロップス(ジェームズ・マースデン):目から強力な光線を放つX-MENのリーダー格。特殊なバイザーで能力を制御しており、冷静な判断力でチームを支える。

マリー/ローグ(アンナ・パキン):触れた相手の生命力や特殊能力を吸収してしまう少女。自分の力を恐れて家を離れ、ローガンと出会う。マグニートーの計画において重要な存在となる。

ケリー上院議員(ブルース・デイビソン):ミュータント登録法を推進する政治家。ミュータントを危険視する立場から発言を重ねるが、やがてマグニートーの計画に巻き込まれていく。

ミスティーク(レベッカ・ローミン):姿を自在に変える能力を持つミュータント。マグニートーの側近として暗躍し、敵陣への潜入や攪乱を得意とする。

作品の魅力解説

『X-メン』の大きな魅力は、スーパーヒーロー映画でありながら、単なる善悪の対立にとどまらない社会的なテーマを持っている点にある。ミュータントは人間と異なる能力を持つ存在として恐れられ、差別される。彼らをどう受け入れるのか、あるいは排除するのかという構図が、物語に重みを与えている。

もう1つの見どころは、プロフェッサーXとマグニートーの思想的な対立だ。2人はどちらもミュータントの未来を考えているが、共存を信じる者と、迫害の歴史から人類を信用できない者として、まったく異なる道を選ぶ。この対立があることで、作品全体にドラマ性と緊張感が生まれている。

また、本作はローガン/ウルヴァリンとローグの出会いを通して、観客がミュータントの世界へ入っていく構成になっている。記憶を失った孤独な男と、自分の能力に苦しむ少女の関係性が物語の感情的な軸となり、派手なアクションだけでなく、居場所を探す者たちの物語としても楽しめる。

2000年代以降のマーベル映画ブームにつながる重要な1作としても、『X-メン』は見逃せない。黒を基調としたスーツ、現実寄りのトーン、VFXを用いたアクションによって、コミック原作映画を当時の観客に届きやすい形へと再構築した作品だ。

ストーリー解説(ネタバレ)

ナチス占領下のポーランドで、少年エリックの力が目覚める

物語は1944年、ナチス占領下のポーランドから始まる。強制収容所に連行されたユダヤ人の少年エリック・レーンシャーは、両親と引き離されそうになり、必死に手を伸ばす。その瞬間、彼の感情に呼応するように鉄製の門が大きく歪み始める。周囲の兵士たちは、目の前で起きている異常な現象に驚くが、少年は大人たちに取り押さえられ、両親から引き離されてしまう。

この短い冒頭は、後にマグニートーとなるエリックの原点を示している。彼の能力は磁力を操る力であり、その力は恐怖や怒りと深く結びついている。同時に、人間による迫害を実際に経験した過去が、彼の思想の根底にあることも示される。

近未来、ミュータントをめぐる政治的対立が広がる

物語の舞台は近未来へ移る。人類の中には、突然変異によって特殊能力を持つ“ミュータント”が生まれ始めており、社会では彼らを危険視する声が強まっていた。アメリカ上院では、ミュータントを登録・管理しようとする法案が議論されている。

その中心にいるのが、ロバート・ケリー上院議員だ。ケリーはミュータントを人類にとって危険な存在とみなし、彼らの能力を社会に開示させるべきだと主張する。一方、傍聴席には、車椅子に乗ったチャールズ・エグゼビアと、彼の旧友である、あのエリック・レーンシャーの姿がある。

エグゼビアは、人間とミュータントの共存を信じている。しかしエリックは、人間がミュータントを受け入れることはないと考えている。ふたりは長い付き合いのある旧友だが、ミュータントの未来をめぐって決定的に異なる立場にいる。

ローグは自分の能力を知り、家を出る

ミシシッピ州メリディアンでは、少女マリーが恋人と部屋で過ごしていた。何気ないキスの最中、彼女の能力が突然発現する。マリーは相手の生命力を吸い取ってしまい、恋人は意識を失って倒れる。自分が何をしたのか理解できないマリーは混乱し、家族にも恐れられるようになる。

人に触れるだけで相手を傷つけてしまう力を持った彼女は、手袋をして肌を隠し、家を出る。やがて彼女は“ローグ”と名乗るようになり、カナダへ向かう。まだ能力の意味も、ミュータントとしての自分の居場所もわからないまま、孤独な旅を続けていく。

地下格闘場で生きる謎の男、ローガン/ウルヴァリン

カナダの雪深い町で、ローグは地下格闘場にたどり着く。そこでは、荒々しい男たちが金網の中で殴り合う賭け試合が行われていた。観客の注目を集めていたのは、“ウルヴァリン”ことローガンという男だった。彼はどれだけ打たれてもすぐに立ち上がり、相手を圧倒する。

ローガンは驚異的な治癒能力を持ち、さらに両手から鋭い金属の爪を出すことができる。試合後、負けた相手が逆恨みして彼を襲うが、ローガンは爪を見せて威圧する。その様子を見ていたローグは、彼もまた自分と同じ“普通ではない存在”なのだと知る

ローグはローガンの車に忍び込み、彼についていこうとする。最初は彼女を突き放すローガンだったが、孤独な少女を放っておくこともできず、ふたりは行動を共にすることになる。

ローガンとローグはセイバートゥースに襲われる

雪道を走るローガンとローグの前に、突然大木が倒れてくる。車は事故を起こし、ふたりは危機に陥る。そこへ現れたのが、獣のような風貌と怪力を持つミュータント、セイバートゥースだった。

セイバートゥースはローガンを圧倒し、ローグも車内に閉じ込められてしまう。そこへ、黒いスーツに身を包んだミュータントたちが現れる。サイクロップスストームだ。サイクロップスは目から放つ強力な光線で、ストームは天候を操る力でセイバートゥースに対抗する。ふたりはローガンとローグを救出し、彼らをエグゼビアのもとへ連れていく。

ローガンはエグゼビアの学園で目を覚ます

ローガンが目を覚ました場所は、“プロフェッサーX”ことチャールズ・エグゼビアが運営する“恵まれし子らの学園”だった。表向きは才能ある若者のための学校だが、実際にはミュータントの子どもたちを保護し、能力の使い方を教える場所でもある。

そこには、サイクロップス、ストーム、そしてテレパシーと念動力を持つジーン・グレイがいた。ジーンは医師としてローガンを診察し、彼の骨格全体がアダマンチウムという金属で覆われていることを知る。ローガン自身は、自分の過去をほとんど覚えていない。彼の身体に何が行われたのか、なぜ記憶を失っているのかは謎のままだ。

エグゼビアはローガンに、ここがミュータントのための安全な場所であることを説明する。ローグも学園で保護され、初めて自分と同じような力を持つ者たちの中に身を置くことになる。

プロフェッサーXとマグニートーの思想の違いが明らかになる

エグゼビアは、ミュータントの存在を人間社会から完全に隠すのではなく、いつか共存できる未来を目指している。そのために彼は学園を作り、若いミュータントを導いている。彼にとってミュータントの力は、恐怖や支配の道具ではなく、理解されるべき個性でもある。

一方、マグニートーは人類を信用していない。幼い頃に迫害を受けた経験から、彼は人間が異質な存在を受け入れるとは考えていない。ミュータントを守るためには、人間側に歩み寄るのではなく、力によって状況を変えるしかないと信じている

このふたつの思想の対立が、物語全体の軸になる。プロフェッサーXとマグニートーは単純な善悪の関係ではなく、どちらもミュータントの未来を考えている。しかし、そのための方法が決定的に異なっている。

マグニートーはケリー上院議員を拉致する

ミュータント登録法を推進するケリー上院議員は、マグニートーの標的になる。マグニートーの配下であるミスティークは、自在に姿を変える能力を使って周囲に潜入し、ケリーを拉致することに成功する。

ケリーはマグニートーの隠れ家へ連れていかれる。そこには、マグニートー、ミスティーク、セイバートゥース、そして跳躍力に優れたトードがいた。マグニートーは、ケリーを実験台として利用する。彼は特殊な装置を使い、人間をミュータント化させようとしていた。

装置の力を浴びたケリーの身体には異変が起きる。皮膚や肉体が通常の人間とは異なる状態になり、彼は自分自身がミュータントのような存在へ変えられてしまったことに恐怖する。だが、その変化は安定したものではなく、ケリーの身体を蝕んでいく

ローガンは学園に馴染めず、ジーンとの距離も近づく

学園に保護されたローガンは、周囲から警戒されながらも、少しずつこの場所の仕組みを知っていく。彼は組織に属することを好まない一匹狼であり、サイクロップスとは最初から反発し合う。特にジーンをめぐって、ローガンはサイクロップスに対抗心を見せる

ジーンはローガンに関心を持ち、彼の身体や記憶の謎に向き合おうとする。ローガンもまた、冷静で知的なジーンに惹かれていく。ただしジーンはサイクロップスの恋人であり、この関係はローガンにとっても簡単なものではない。

一方で、ローガンはローグに対して保護者のような感情を抱き始める。孤独で居場所を持たない者同士として、ふたりの間には特別な信頼が生まれていく。

ローグはローガンを助けようとして、彼の力を吸収してしまう

ある夜、ローガンは悪夢にうなされる。過去の記憶の断片に苦しみながら目を覚ました彼は、錯乱状態のまま、近づいたローグを爪で傷つけてしまう。ローグは重傷を負うが、彼女は本能的にローガンに触れ、彼の治癒能力を吸収する。

その結果、ローグの傷は回復するが、逆にローガンは大きなダメージを受ける。ローグの能力は、相手の生命力だけでなく、ミュータントの能力までも一時的に奪ってしまうものだった。この出来事によって、ローグは自分が他人に触れることの危険性を改めて思い知らされる。学園の子どもたちもこの騒ぎを目撃し、ローグはますます孤立感を深める。

ミスティークの策略で、ローグは学園を出ていく

ローグの不安につけ込んだのが、マグニートーの側近ミスティークだった。ミスティークは姿を変える能力を使い、学園の関係者になりすましてローグに近づく。そして、エグゼビアが彼女を危険視しているかのように思わせる言葉を吹き込む

その言葉を信じ、居場所を失ったように感じたローグは学園を抜け出し、再びひとりで逃げようとする。ローグの失踪を知ったエグゼビアは彼女を探そうとし、ローガンも彼女を放っておけずに追う。ローガンにとって、ローグは単なる保護対象ではなく、自分と同じ孤独を抱えた少女になっていた。

駅でローガンはローグを見つけるが、マグニートーに襲撃される

ローガンは駅でローグを見つけ、学園に戻るよう説得する。彼は不器用ながらも、ローグが自分の居場所を失ったわけではないこと、少なくとも自分は彼女を見捨てないことを伝えようとする。まだ不安を抱えているローグだが、ローガンの言葉によって少しずつ心を開く。ふたりの関係は、ここでよりはっきりとした信頼へ変わっていく。

しかし、その場にマグニートーが現れる。ローガンはローグを守ろうとするが、磁力を操るマグニートーの前では、全身の骨格をアダマンチウムで覆われたローガンの身体そのものが弱点になる。マグニートーはローガンを簡単に動けなくし、警官たちの銃も自在に操って場を制圧する。

エグゼビアも現場に駆けつけるが、マグニートーは特殊なヘルメットによってテレパシーを防いでいる。エグゼビアは彼の心を読むことも、直接止めることもできない。マグニートーは、狙いどおりローグを連れ去る

マグニートーが本当に必要としていたのはローグの能力だった

マグニートーは、ローグの能力に目をつけていた。ローグは触れた相手の生命力や能力を吸収できる。つまり、マグニートーに触れれば、彼女は一時的に磁力を操る力を得ることができる

マグニートーがケリー上院議員に使った装置は、人間を強制的にミュータント化させるためのものだった。しかし、その装置を作動させるには莫大なエネルギーが必要であり、使った本人の命を大きく削る。実験でケリーを変異させた時も、マグニートーは深刻な消耗を負っていた。

彼は自分自身が死ぬ代わりに、ローグに自分の能力を吸収させ、その力で装置を動かさせようとしていた。ローグはマグニートーにとって、同志ではなく計画のための“身代わり”だった。

ケリー上院議員はミュータント化の末に崩壊していく

一方、マグニートーの装置によって肉体を変えられたケリー上院議員は、変異した身体で逃げ出していた。彼は液状化するような不安定な肉体になり、通常の人間としての状態を保てなくなっていく。

ケリーは、かつて自分が危険視していたミュータントたちのもとへたどり着く。エグゼビアの学園に運び込まれた彼は、ジーンやストームたちに保護される。ミュータント登録法を推進し、彼らを排除しようとしていた政治家が、最後にはミュータントたちに助けを求める構図になる。

ケリーは恐怖と苦痛の中で、自分が見てきたミュータント像が一面的だったことを知る。特にストームは、彼を突き放すのではなく、死にゆく者として静かに寄り添う。だが、ケリーの身体は装置による変異に耐えられず、最終的に崩壊するように命を落とす

マグニートーの装置は、世界の指導者たちを狙っていた

ケリーの死によって、マグニートーの装置が非常に危険なものであることが明らかになる。装置は人間を一時的にミュータント化させるが、その変化は安定せず、身体を破壊してしまう可能性が高い。

マグニートーの狙いは、ニューヨークで開かれる国際会議だった。各国の指導者たちが一堂に集まる場で装置を作動させ、世界の権力者たちをミュータント化させようとしていたのである。彼の考えでは、指導者たち自身がミュータントになれば、世界はミュータントを迫害できなくなる。

しかし、実際には装置を浴びた人間が生き延びられる保証はない。ケリーの末路を見れば、その計画は世界中の政治指導者を死に追いやる可能性が高かった。

プロフェッサーXはローグを探そうとするが、セレブロを細工される

エグゼビアは、テレパシー能力を増幅することで世界中のミュータントや人間の意識を探知できる装置“セレブロ”を使ってローグの居場所を探そうとする

だが、ミスティークが学園に潜入し、セレブロに細工をしていた。エグゼビアがセレブロを使用すると、その細工によって彼は強いダメージを受け、昏睡状態に陥ってしまう。

精神的支柱であるプロフェッサーXが倒れたことで、X-MENは大きな危機に直面する。ローグの居場所を探さなければならないが、最も強力な能力者であるエグゼビアは動けない。チームは、自分たちだけでマグニートーの計画を止める必要に迫られる。

ジーンは危険を覚悟でセレブロを使い、ローグの居場所を突き止める

エグゼビアが倒れた後、ジーン・グレイがセレブロを使うことになる。彼女にもテレパシー能力はあるが、エグゼビアほどの経験や制御力があるわけではない。セレブロは強力な装置であり、扱いを誤れば使用者に大きな負荷をかける。

それでもジーンは、ローグを救うためにセレブロへ入る。膨大な意識の波に圧倒されながらも、彼女はローグの居場所を探し続ける。やがて、マグニートーが自由の女神像のあるリバティ島で計画を実行しようとしていることが判明する。

国際会議の会場に近いその場所から装置を作動させれば、マグニートーは各国の指導者たちを一気に変異させることができる。X-MENは、ローグを救い、装置を止めるため、決戦の地へ向かう。

X-MENは黒いスーツに身を包み、自由の女神へ向かう

ローガン、サイクロップス、ジーン、ストームは、マグニートーを止めるため出動する。ローガンは完全にX-MENの一員になったわけではないが、ローグを救いたいという思いから同行する。

チームは黒を基調としたスーツを身につける。これまで独りで生きてきたローガンにとって、誰かとチームを組み、作戦行動を取ることは馴染みのないものだった。サイクロップスとは相変わらず反発し合うが、それでもローグ救出という目的は一致している。

移民や自由の象徴として知られる自由の女神のもとで、人間とミュータントの未来をめぐる決戦が行われる構図は、本作のテーマを象徴している。

自由の女神像で、X-MENとマグニートー一派が激突する

リバティ島に到着したX-MENは、自由の女神像の内部へ潜入する。だが、そこにはマグニートーの配下であるミスティーク、セイバートゥース、トードが待ち構えていた

トードは俊敏な動きと長い舌を使い、サイクロップス、ジーン、ストームたちを翻弄する。ミスティークは高度な格闘能力と変身能力でローガンの前に立ちはだかる。彼女はローガンの姿に変身して仲間を欺こうとし、X-MENの連携を崩そうとする。セイバートゥースは圧倒的な怪力でチームを追い詰める。

X-MENはそれぞれの能力を使って応戦するが、閉ざされた女神像の内部では動きが制限され、敵の奇襲も受けやすい。ローグを救うための時間は刻一刻と失われていく。

ストーム、ジーン、サイクロップスもそれぞれの力で敵を退ける

トードとの戦いでは、ストームが大きな力を発揮する。トードは俊敏な動きでストームを追い詰めるが、彼女は天候を操る能力で反撃し、雷の力によってトードを吹き飛ばす

ジーンは念動力とテレパシーを駆使しながら戦うが、決戦の場では物理的な戦闘だけでなく、仲間との連携も求められる。彼女は冷静さを保ち、状況を見極めながら、チームの一員として行動する。

サイクロップスは、目から放つ強力な光線を制御しながら戦う。彼の能力は非常に強力だが、使い方を誤れば仲間やローグを傷つけてしまう危険もある。そのため、終盤の戦いでは正確な判断と制御が重要になる。

ローガンはミスティークを退け、ローグ救出へ向かう

ローガンの前には、ミスティークが立ちはだかる。彼女はローガンと互角に渡り合う高い身体能力を持ち、さらに変身能力によって相手を惑わせる。ローガンの姿をまねることで、彼女はX-MENの仲間たちを混乱させようとする。

しかしローガンは、単なる見た目だけではだまされない。彼はミスティークの正体を見抜き、戦いの中で彼女を退ける。これによって、ローガンはローグのもとへ向かう道を開く。

マグニートーはローグに自分の力を吸収させ、装置を作動させる

自由の女神像の上部では、マグニートーが計画を実行に移していた。彼はローグに自分の力を吸収させる。ローグはマグニートーの磁力操作能力を得るが、その代償として彼女の生命力は急速に削られていく。彼の思想はミュータントの未来を守ることに向いているが、そのためならひとりの少女を犠牲にすることもいとわない。ここで、彼の理想が持つ残酷さがはっきりと示される。

装置は作動し、強大なエネルギーが広がり始める。このままでは、近くで開かれている国際会議に集まった世界の指導者たちが装置の影響を受ける。しかも、ケリー上院議員の例を踏まえれば、その結果は大量死につながる可能性が高い。

ローガンたちはマグニートーを止めるため、連携して反撃する

X-MENは、ローグを救い、装置を止めるために最後の反撃に出る。マグニートーは磁力を操るため、ローガンにとって非常に相性の悪い相手だが、それでもX-MENは連携によって突破口を作る。サイクロップスの正確な光線、ジーンの念動力、ストームの能力、ローガンの接近戦が組み合わさり、マグニートーの防御を崩していく。単独では勝てない相手でも、チームとして動くことで対抗するのがX-MENの強さである

最終的にマグニートーは阻止され、装置の暴走も止められる。だが、ローグはすでに大きく生命力を失っており、倒れたまま動かない。戦いには勝ったように見えても、彼女の命は危険な状態にあった。

ローガンはローグを救うため、自らの治癒能力を差し出す

ローグのもとにたどり着いたローガンは、彼女が瀕死の状態にあることを知る。マグニートーの力を吸収し、装置を作動させられたことで、彼女の身体は限界に達していた。

ローガンは、ローグに自分の能力を吸収させることを選ぶ。彼女の手を自分の肌に触れさせ、自らの治癒能力と生命力を与える。ローグはその力によって息を吹き返すが、代わりにローガンは大きなダメージを受け、倒れてしまう。

これまで誰にも深入りせず、自分の過去だけを追ってきたローガンが、ここでは自分の命を危険にさらしてローグを救う。彼女を守るという行動は、ローガンがX-MENの仲間たちやローグとの絆を受け入れ始めたことを示している。

マグニートーは逮捕され、プラスチック製の監獄に収監される

計画を阻止されたマグニートーは捕らえられる。磁力を操る彼を拘束するため、収監先には金属を使わない特別な監獄が用意される。彼の周囲はプラスチック製で構成され、磁力で脱出することができないようになっている。

エグゼビアは、回復後にマグニートーのもとを訪れる。ふたりは敵対しているが、長い歴史を共有する旧友でもある。チェスをしながら言葉を交わす場面では、彼らの関係が単純なヒーローと悪役ではないことが改めて示される。

マグニートーは敗れても、自分の思想を捨ててはいない。人類がミュータントを受け入れるとは信じておらず、戦いは終わっていないと考えている。エグゼビアもまた、彼がいつか再び動き出すことを理解している。

ローガンは自分の過去を探すため、学園を離れる

自由の女神での戦いの後、ローグは助かり、学園に戻る。ローガンも回復するが、彼にはまだ解決していない問題がある。自分が何者なのか、なぜアダマンチウムの骨格を持っているのか、過去に何があったのかという謎である。

エグゼビアは、ローガンの過去につながる手がかりとして、カナダの施設に関する情報を伝える。ローガンはその手がかりを追うため、学園を離れることを決める

ローガンは、彼との別れを惜しむローグに、自分のドッグタグを渡す。孤独だったふたりの関係は、出会った時とは明らかに変わっている。

ミスティークはケリー上院議員の姿で生き残っていた

マグニートーの計画は阻止され、表向きには事件は収束したかに見える。しかし、すべてが終わったわけではない。終盤では、ミスティークがケリー上院議員の姿に変身していることが示される。

本物のケリー上院議員はすでに死亡しているが、ミスティークは彼の姿を利用して政治の場に入り込んでいた。これにより、マグニートー側の脅威が完全には消えていないことがわかる。ミュータント登録法をめぐる問題も、社会のミュータントへの恐怖も、まだ解決していない。

この結末は、次の物語への余韻を残す。X-MENは一度は世界を救ったが、人間とミュータントの対立は続いており、見えない場所で新たな火種が残されている

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