『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』は、完成した脚本がない状態で撮影が進められていたという。
MCU最大級の新作『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』について、監督のジョー&アンソニー・ルッソ兄弟が興味深い製作舞台裏を明かした。
大勢のヒーローが集結する超大作ながら、本作は撮影開始時点で脚本が完全に完成していたわけではなかったという。
しかしルッソ兄弟にとって、それは異常事態ではない。ジョー・ルッソは自身たちの映画作りについて「僕たちはいつも脚本を生きた有機体として捉えているんだ」と説明している。
完成脚本なしで撮影「脚本は生きた有機体」
AP通信の取材で「脚本を生きた有機体として捉えている」とコメントしたジョーは、撮影前にすべてを固定するのではなく、俳優とのリハーサルや現場でのやり取りを通して内容を変化させていくという。
巨大なアンサンブル映画では、すべての出演者を何カ月も前から揃えられるとは限らない。「僕たちは即興やリハーサルをベースにする監督なんだ」と自身たちのスタイルを説明したジョーは、「撮影の数日前や数週間前まで俳優が来ないこともある。そういうときに魔法が起こることが多いんだ」と続けた。
つまり「脚本が間に合わなかった」というより、キャストが実際に役を演じたときに生まれるものを作品へ取り込むため、脚本を固定しないという製作手法に近い。
『インフィニティ・ウォー』『エンドゲーム』でも続いた手法
ルッソ兄弟にとって、大規模なMCU作品を撮影しながら脚本を変化させること自体は初めてではない。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ/エンドゲーム』でも、膨大なキャラクターと俳優のスケジュールを調整しながら撮影を進めた。
今回の『ドゥームズデイ』では、その規模がさらに拡大。アベンジャーズだけでなく、ファンタスティック4、X-MEN、ワカンダのキャラクターなど、MCUの複数の世界からヒーローたちが集結する。
そしてロバート・ダウニー・Jrが、トニー・スターク/アイアンマンではなくヴィクター・フォン・ドゥーム/ドクター・ドゥームとしてMCUへ復帰することも最大の注目点だ。
ルッソ兄弟は当初MCU復帰を考えていなかった
『ドゥームズデイ』は、ルッソ兄弟にとって2019年の『アベンジャーズ/エンドゲーム』以来となるMCU監督作。ただし当初、ふたりは新たな『アベンジャーズ』を監督する予定ではなかった。
MCUでは当初『Avengers: The Kang Dynasty』(アベンジャーズ/カーン・ダイナスティ)が企画され、ジョナサン・メジャース演じるカーンを新たな大敵として展開する構想だった。
その後企画が大幅に変更され、ドクター・ドゥームを中心とする『ドゥームズデイ』へ再構築。ルッソ兄弟とダウニー・JrがそろってMCUへ戻ることになった。
完成済みの脚本をそのまま映像化するのではなく、出演者の演技や現場で生まれたアイデアを吸収しながら巨大な物語を組み上げていく。多数のスターを同時に扱うルッソ兄弟ならではの方法が、今回どんな『アベンジャーズ』を生み出すのかにも注目したい。
