ジョージ・ルーカス、17年かけた10億ドル規模の美術館をついに披露「不可能には慣れている。これは心が折れかけた」

ジョージ・ルーカス、17年かけた10億ドル規模の美術館をついに披露「不可能には慣れている。これは心が折れかけた」 NEWS
ジョージ・ルーカスが新美術館を披露

ジョージ・ルーカスが17年を費やした新美術館を披露し、完成までの苦難を率直に振り返った。


『スター・ウォーズ』を生み出したジョージ・ルーカスが、映画とは異なるもうひとつの巨大プロジェクトをついに完成させようとしている。

米ロサンゼルスに建設されたLucas Museum of Narrative Art(ルーカス・ミュージアム・オブ・ナラティブ・アート)が、9月22日の一般開館を前に報道陣へ披露されたようだ。

計画開始から実に17年。約10億ドル規模とも報じられるプロジェクトについて、ルーカスは「不可能なことをするのには慣れています。でも、これは心が折れかけました」と完成までの苦労を率直に語った。

ジョージ・ルーカス、新美術館までに「心が折れかけた」

ルーカスと妻の実業家メリンダ・ホブソンが共同で設立した同美術館は、現在の場所へたどり着くまでに長い年月を要した。

ルーカスは報道陣を前に「長い道のりでした」と回想。都市を移りながら計画を進め、実際の建設そのものにも約8年を費やしたとしている。

当初はサンフランシスコ周辺での建設が検討され、その後シカゴ案も浮上したものの実現には至らず、最終的にロサンゼルスのエクスポジション・パークが建設地となった。

映画製作では『スター・ウォーズ』や『インディ・ジョーンズ』など、当時の常識から外れた企画を何度も実現させてきたルーカス。

そんな人物から「心が折れかけた」という言葉が出るほど、美術館実現までの道は困難だったようだ。

「スター・ウォーズ博物館」ではない、物語を伝える絵の歴史

ルーカスの名前が付いた施設だけに、『スター・ウォーズ』の小道具や映画資料を中心とした博物館を想像しがちだが、実際のテーマははるかに広い。

美術館が掲げるのは「Narrative Art=物語を伝える視覚芸術」。先史時代の洞窟壁画から絵画、イラストレーション、コミック、写真、映画、壁画まで、人間が画像を使って物語を伝えてきた歴史そのものを扱う。

ルーカス自身が集めてきたノーマン・ロックウェルなどの作品、コミックアート、映画関連資料なども収蔵。当然『スター・ウォーズ』関連展示も存在するが、ひとつのシリーズだけを称える施設ではない

「美術館に置かれるような芸術」と「大衆が日常的に触れてきた絵」の間にある境界そのものを問い直す施設と言えそうだ。

30以上のギャラリー、13エーカーの公園も整備

建物は建築家マー・ヤンソン率いるMAD ArchitectsとStantecが設計。総床面積は約30万平方フィートで、そのうち10万平方フィート以上が展示スペースとなる。

館内には30以上のギャラリーが設けられ、開館時にはコレクションから1,300点以上が展示される予定。さらに敷地全体には約13エーカーの公園や庭園も整備された。館内では映画の常設上映、研究図書館、レストランなども展開する。

開館記念イベントにはトム・クルーズ、スティーヴン・スピルバーグ、グレタ・ガーウィグ、ギレルモ・デル・トロ、ファレル・ウィリアムスらも関わる予定だ。


50年以上にわたり映画によって世界中へ物語を届けてきたルーカスが、晩年の巨大プロジェクトとして選んだのは、自分自身の映画だけを保存する施設ではなく、人類が「絵で物語を語ってきた歴史」をまとめる場所だった。

Lucas Museum of Narrative Artは2026年9月22日に一般開館する。

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