『ディスクロージャー・デイ』北米興行初日1位、スピルバーグ新作が週末首位へ好発進 低予算ホラー勢の粘りと大作の苦戦も鮮明に

『ディスクロージャー・デイ』より © Universal Studios. All Rights Reserved. FILMS/TV SERIES
『ディスクロージャー・デイ』より © Universal Studios. All Rights Reserved.

スティーヴン・スピルバーグ監督のSFスリラー『ディスクロージャー・デイ』が、北米興行で初日1位のスタートを切った。


スティーヴン・スピルバーグ監督の最新作『ディスクロージャー・デイ』が、北米の週末興行で首位発進する見込みだ。初日の金曜日に3824館で1900万ドル(約30億2100万円)を記録し、週末3日間では4400万ドル(約69億9600万円)に到達すると予想されている。

『ディスクロージャー・デイ』が北米初日1位に

ディスクロージャー・デイ』は、政府による地球外生命体の大規模な隠蔽工作を暴こうとする陰謀に巻き込まれていく気象学者マーガレット・フェアチャイルドを描くSFスリラー。主演はエミリー・ブラントで、共演にはジョシュ・オコナー、コリン・ファース、イヴ・ヒューソン、コールマン・ドミンゴ、ワイアット・ラッセルらが名を連ねている。

ユニバーサルは本作に1億1500万ドル(約182億8500万円)を投じており、劇場公開で利益を出すには、公開初週以降も粘り強く観客を集める必要がある。ただし、スピルバーグ監督は過去にも、初動から長期的な興行へつなげてきた実績を持つ。

2005年の『宇宙戦争』は、製作費1億3200万ドル(約209億8800万円)に対し、北米オープニングで6400万ドル(約101億7600万円)を記録。最終的には世界興収6億300万ドル(約958億7700万円)に到達した。また、2018年の『レディ・プレイヤー1』も、製作費1億7500万ドル(約278億2500万円)に対し、北米オープニングは4100万ドル(約65億1900万円)だったが、最終的な世界興収は6億700万ドル(約965億1300万円)となった。

今回の『ディスクロージャー・デイ』も、初週末の数字だけで評価が決まるタイプの作品ではなく、口コミやリピーター、海外市場でどこまで伸ばせるかが今後の焦点になりそうだ。

『オブセッション 災愛』が5週目で2位に再浮上

2位には、フォーカス・フィーチャーズのホラー映画『オブセッション 災愛』が入った。公開5週目の金曜日に620万ドル(約9億8580万円)を追加し、週末ではさらに2100万ドル(約33億3900万円)を稼ぐ見込み。これにより、北米累計は1億9000万ドル(約302億1000万円)に達するとみられている。

本作は26歳のカリー・バーカーが監督を務めたインディーホラーで、製作費は約100万ドル(約1億5900万円)。低予算作品としては驚異的な興行成績を記録しており、近年でも屈指の高収益作品となる可能性が高い。

大作が公開される週末に、公開5週目のホラーが2位まで順位を上げている点も注目される。ホラー映画のコストパフォーマンスの高さを、あらためて印象づける結果となった。

『最終絶叫計画 令和!』は第2週で大きく下落

3位は、パロディホラーシリーズ最新作『最終絶叫計画 令和!』。北米公開第2週の金曜日に480万ドル(約7億6320万円)を記録し、週末では1460万ドル(約23億2140万円)を見込んでいる。

ただし、前週からの下落率は73%と大きく、初動型の動きが鮮明になった。週末終了時点の北米累計は8469万ドル(約134億6571万円)に到達する見通しで、製作費3000万ドル(約47億7000万円)を考えれば、すでにスタジオにとっては成功作といえる水準にある。

本作では、マーロン・ウェイアンズ、ショーン・ウェイアンズ、デイモン・ウェイアンズ・Jr.が出演。シリーズ初期を支えたウェイアンズ兄弟が復帰していることも話題で、クレイグ・ウェイアンズ、キーネン・アイヴォリー・ウェイアンズ、リック・アルバレスが脚本を手がけている。さらに、アンナ・ファリスとレジーナ・ホールも、シンディ・キャンベルとブレンダ・ミークス役でシリーズに戻ってきた。

A24『Backrooms(原題)』も堅調、ネット発ホラーが存在感

4位は、A24のホラー映画『Backrooms(原題)』。公開3週目の金曜日に推定360万ドル(約5億7240万円)を稼ぎ、週末では1200万ドル(約19億800万円)を上積みする見込みだ。北米累計は約1億6000万ドル(約254億4000万円)に達すると予想されている。

監督は、リミナルスペース系ホラーのコンセプトをYouTubeで発表して注目を集めたケイン・パーソンズ。製作費は約1000万ドル(約15億9000万円)で、すでに大きな成功を収めている。

『オブセッション 災愛』と同様に、『Backrooms(原題)』も若いクリエイターによる低〜中規模ホラーが劇場で強い存在感を示している例だ。既存IPや巨大予算に頼らず、SNSやYouTubeを起点にした恐怖表現が、興行でも実際の結果につながっている。

『マスターズ・オブ・ユニバース』は第2週で苦戦

5位は、Amazon MGMのSFアクション映画『マスターズ・オブ・ユニバース』。公開第2週の金曜日は240万ドル(約3億8160万円)にとどまり、週末では920万ドル(約14億6280万円)を見込んでいる。前週比では69%の下落となる見通しだ。

本作の製作費は約2億ドル(約318億円)とされており、週末終了時点の北米累計は4700万ドル(約74億7300万円)に達する見込み。現時点では、巨額の製作費に見合う興行ペースとは言いがたく、今後の海外興行や配信展開を含めても厳しい戦いになりそうだ。

今週末の北米興行は、スピルバーグ監督のオリジナルSF大作が首位に立つ一方で、低予算ホラー2本が上位に粘り、製作費2億ドル級の大作が失速するという対照的な結果となった。劇場興行では依然としてブランド力と監督名の強さが意味を持つ一方で、コストを抑えたホラーやネット発の企画が高い収益性を発揮している。

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