クエンティン・タランティーノが『ハンガー・ゲーム』を『バトル・ロワイアル』の盗作だと批判した。
映画『ハンガー・ゲーム』シリーズについて、クエンティン・タランティーノが強い主張を展開している。ポッドキャスト番組で、同作が日本映画『バトル・ロワイアル』を模倣していると指摘。これまでにも類似性が論じられてきた両作品をめぐり、改めて議論が再燃している。
「そのままパクった」と主張するタランティーノ
タランティーノは、作家・高見広春の小説を原作とした2000年公開の日本映画『バトル・ロワイアル』を自身の「お気に入り映画」リストに定期的に挙げてきた。今回出演した「The Bret Easton Ellis Podcast」では、『ハンガー・ゲーム』との関係性について踏み込んだ発言をしている。
「日本人作家がスーザン・コリンズを、持ってるもの全部奪うくらい訴えなかったのが理解できないんだよ」と語り、さらに「彼らは本をそのままパクったんだ。バカな書評家どもは『バトル・ロワイアル』なんて日本映画を観に行かないから、彼女を追及しなかったんだよ」と痛烈に批判した。
また、映画評論家の反応についても「映画評論家が映画を観た途端、『何だこれ?PG指定版の『バトル・ロワイアル』じゃないか!』って言っていたよ」と述べ、両作品の相似性を強調している。
長年指摘されてきた強い類似性
『バトル・ロワイアル』は、全体主義的な国家を舞台に、中学生たちが互いに殺し合い、最後のひとりになるまで生存を強制される作品だ。2000年に公開されて以降、ショッキングなテーマを扱う映画として議論を呼び、海外でもカルト的な支持を集めてきた。
『ハンガー・ゲーム』シリーズもディストピアを舞台とし、架空国家パネムの12地区から無作為に選ばれたティーンエイジャーが、国家主導のテレビ競技として死闘を繰り広げる設定で知られている。
2012年公開の第1作以降、世界的な成功を収めている一方で、特に「若者同士が支配体制下で殺し合いを強いられる」という核となる構図は、『バトル・ロワイアル』との類似性が繰り返し議論の対象となってきた。
原作者コリンズは盗作疑惑を否定
『ハンガー・ゲーム』シリーズの原作者スーザン・コリンズは、かねてより『バトル・ロワイアル』を基にしているという指摘を否定してきた。2011年にニューヨーク・タイムズ紙に語った際には「私の本を出版社に提出するまで、その本や作家のことは聞いたことがなかった」と述べている。
その際、編集者に同作を読むべきか相談したところ、編集者は「いや、その世界を君の頭に入れたくない。今やっていることを続けて」と答えたと説明している。
両者の類似性が議論される中で、コリンズ側は独自の発想から生まれた作品であると一貫して主張している。
『バトル・ロワイアル』は2000年の公開後、2003年に続編が製作された。一方、『ハンガー・ゲーム』シリーズは2012年の第1作から計5本が公開され、2026年には6作目『Sunrise on the Reaping(原題)』が劇場公開予定となっている。世界的ヒットとなったシリーズをめぐり、今なお創作の独自性や影響関係については意見が分かれる状況にある。タランティーノの発言をきっかけに、両作品の類似性をめぐる議論は、再び注目を集めることになりそうだ。


