トム・ハンクスがエイブラハム・リンカーン役で主演。
アカデミー賞受賞俳優トム・ハンクスが、Starburns Industriesが手がける映画『Lincoln in the Bardo(原題)』で第16代米大統領エイブラハム・リンカーンを演じることが決定した。ハンクスは主演を務めるとともに、パートナーのゲイリー・ゲッツマンと率いるプレイトーン・レーベルを通じてプロデューサーとしても参加する。
原作はジョージ・サンダーズによるベストセラー小説で、サンダーズ自身が脚本を担当。監督は『アノマリサ』でアカデミー賞にノミネートされたデューク・ジョンソンが務め、プロデュースも兼任する。
トム・ハンクスが再び実在の人物に挑む
トム・ハンクスが実在の人物を演じるのは今回が初めてではない。これまでに宇宙飛行士ジム・ラヴェル(『アポロ13』)、パイロットのチェズレイ“サリー”サレンバーガー(『ハドソン川の奇跡』)、ワシントン・ポスト編集長ベン・ブラッドリー(『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』)、テレビ司会者フレッド・ロジャーズ(『幸せへのまわり道』)、ウォルト・ディズニー(『ウォルト・ディズニーの約束』)など、多彩な歴史上・実在の人物を演じてきた。
ただし、米国大統領を演じるのは本作が初となる。なお、ハンクスは2013年のドキュメンタリードラマ『リンカーンを殺した男』でナレーションと司会を担当しており、リンカーンとは母方の血筋でつながる遠縁にあたるという。
政治家の内面に迫る物語
リンカーン大統領の生涯は、南北戦争を指揮し奴隷制を廃止へと導いた歩みとして広く知られている。これまでにもスティーヴン・スピルバーグ監督作『リンカーン』などで映像化され、その政治的決断や歴史的役割が描かれてきた。
一方、『Lincoln in the Bardo(原題)』が焦点を当てるのは、11歳で亡くなったリンカーンの息子との関係という、より私的な側面である。本作はストップモーション・アニメーションと実写を融合させた手法を採用し、「生者と死者、歴史上の人物と架空の人物」が入り交じるアンサンブルを構築。その中で、「愛、共感、そして想像を絶する悲しみに直面した人間の可能性」というテーマを描き出す。
国家を率いた指導者としてではなく、深い喪失を経験したひとりの父親としてのリンカーンに光を当てる点は、これまでの映像化作品とは異なるアプローチといえる。
Starburns Industries初の本格製作作品に
本作は、Starburns Industriesが映画ファンドの設立を発表して以来、初めて製作に入る作品となる。デューク・ジョンソンのほか、ポール・ヤング、デヴォン・ヤング・ラビノウィッツがプロデューサーを務める。
さらに、スティーヴン・シェアシアン、アーロン・ミッチェル、ジョージ・サンダーズがエグゼクティブプロデューサーとして名を連ねる。制作体制には、アニメーションと実写の双方に精通したクリエイターが参加しており、独自の映像表現がどのように結実するのかが注目される。
撮影はロンドンで行われる予定だ。



