レオナルド・ディカプリオがゴールデングローブ授賞式で、司会者から交際相手の年齢差をジョークにされ、笑顔で応じた。
レオナルド・ディカプリオが、2026年のゴールデングローブ授賞式で司会者から“お約束”とも言える私生活ネタを振られ、穏やかなリアクションを見せた。繰り返される年齢差ジョークを、当夜の司会を務めたコメディアン、ニッキー・グレイザーはどう料理したのか。
演技を称えたうえで放たれた“定番ジョーク”
グレイザーはモノローグの中で、まずディカプリオのキャリアと演技を正面から称賛した。
『ワン・バトル・アフター・アナザー』でノミネートされた彼について、「信じられないくらい、めちゃくちゃ良かったよ」「なんてすばらしいキャリアなんでしょう。数え切れないほどの象徴的な演技、偉大な監督全員と仕事をして。ゴールデングローブを3回、オスカーも獲得してる」と語り、会場の空気を温める。
その流れで彼女は、「でも一番すごいのは」と前置きし、「彼女が30歳になる前に、そのすべてを成し遂げたってことだよね。ほんとに信じられない」と続けた。ディカプリオが交際する27歳のヴィットリア・チェレッティを暗に示すこの一言に、会場から笑いが起こる。
51歳のディカプリオは、こうした冗談には慣れっこだと言わんばかりに笑顔で頷いた。この夜、最近セント・バーツでバカンスを過ごしていた恋人のチェレッティは同席していなかったが、本人は余裕の表情でジョークを受け止めていた。
#NikkiGlaser roasts #LeonardoDiCaprio at the #GoldenGlobes for dating younger women:
“You’ve won three Golden Globes, an Oscar, and the most impressive thing is you were able to accomplish all of that before your girlfriend turned 30.” pic.twitter.com/Hz7ekQdMiD
— Variety (@Variety) January 12, 2026
「安っぽいのはわかってる」セルフツッコミで広げたディカプリオ像
年齢差という定番ネタに踏み込んだ後、司会のニッキー・グレイザーはすぐに一歩引き、自らその“ありきたりさ”を認める形で場を和ませた。
「レオ、あんなジョークを言ってごめんね。安っぽいのはわかってる、我慢しようとしたんだけど」と謝罪しつつ、「でも、あなたについて他に何も知らないんだもん。本当に何もないの……」と続け、笑いを誘う。さらに彼女は、「あなたが今までに受けた一番詳しいインタビューって、1991年の『ティーン・ビート』誌なのよ」と切り出し、ディカプリオの“私生活が語られなさ”そのものをネタにしてみせた。
その流れで投げかけられたのが、「好きな食べ物、まだ『パスタ、パスタ、そしてパスタ』なの?」という問いかけだ。これに対し、レオナルド・ディカプリオはテーブルから口を動かし、親指を立てて応答。言葉はなくとも、「そうだよ」という意思表示がはっきりと伝わる瞬間となった。
ゴシップとして消費されがちなディカプリオを、過去のインタビューやささやかなエピソードに引き寄せて描くこのやり取りは、彼のスター性と同時に、長年変わらない人物像を浮かび上がらせる一幕だった。
シャラメを称賛しつつ私生活には踏み込みすぎない線引き
モノローグの話題は、若手スターの代表格であるティモシー・シャラメにも及んだ。アワードシーズンが本格化する中、彼の恋人であるカイリー・ジェンナーとの関係が映画とは別の文脈で注目を集めていることを踏まえつつも、グレイザーは後述の約束通り、彼女を「激しく攻撃」するような展開は避けている。
この夜、シャラメは『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』でミュージカル・コメディ部門の主演男優賞を受賞。同作は同部門の作品賞にもノミネートされ、共同脚本を手がけたジョシュ・サフディとロナルド・ブロンスタインも脚本賞候補となった。
グレイザーは作品そのものに話題を戻し、「なんて献身的な演技をしたんでしょう」とシャラメを称賛。「卓球映画のために筋肉をつけた史上初の俳優だよね。60オンス以上も増量したんだから、すごいよ」と続け、私生活ではなく役作りへの努力に焦点を当ててジョークを生み出した。
スターの関心事を承知しながらも、あくまで映画と演技を軸にジョークを成立させるこの線引きは、会場の空気を読み切った司会ぶりを印象づける場面となった。
“触れるのが難しい存在”ジュリア・ロバーツへの一撃
司会者にとって最も扱いが難しい存在のひとりが、ジュリア・ロバーツだろう。長年にわたりハリウッドの象徴であり続けてきたスターをどう笑いに変えるかという難題に対し、グレイザーは独特の比喩で切り込んだ。
「『ウィキッド』と同じように、続編で戻ってきたね」と切り出し、「『フランケンシュタイン』と同じように、無免許のヨーロッパの外科医につぎはぎされたの」と畳みかける。さらに「今夜ノミネートされてるポッドキャスターたちと同じように、私もジュリア・ロバーツにこんなに近づくことを許されるべきじゃないのよね」と自分自身を落とす形でオチをつけた。
やや危うさをはらむジョークだったが、ロバーツはトレードマークである笑顔を見せ、会場は和やかな空気に包まれた。大物スターを相手にしながらも、直接的な攻撃ではなく比喩とセルフツッコミで笑いに変える手腕は、この夜の司会ぶりを象徴する一幕となった。
「誰の夜も台無しにしない」司会者としての矜持
前年の司会が高く評価され、2年連続で大役を任されたグレイザーは、事前のインタビューでそのスタンスを明確にしていた。CBSモーニングスでゲイル・キングに対し、「誰の夜も台無しにしないようなジョークを作るには、とても慎重にならなきゃいけないの」と語っている。
一方で、「家で見てる人たちにも笑ってもらえる何かを提供したいし、みんながあなたにからかってほしいと思ってる人たちをいじりたいわけ。家で見てる人たちは、A級スターたちをからかってほしいと思ってるんだから」とも述べ、会場と視聴者の双方を意識したバランスの難しさを認めた。
定番ネタに踏み込みつつも、スターたちの反応を読み取り、決定的な一線は越えない。その慎重さと大胆さの同居こそが、今回のゴールデングローブ授賞式を通して際立ったグレイザーの司会ぶりだったと言える。



