『ハリー・ポッター』監督クリス・コロンバスがHBOリメイクに疑問を呈した。
映画『ハリー・ポッター』シリーズで初期2作を監督したクリス・コロンバスが、HBOによるリメイク企画について新たな発言を行った。ポッドキャスト番組に出演し、制作側の姿勢に疑問を呈する一方で、自身の作品への影響についても言及した。
コロンバスがリメイクに疑問を呈した理由
コロンバスは、ポッドキャスト番組『The Rest is Entertainment』に出演し、ネット上で話題となった写真について語った。それは新しいハリー・ポッター役の俳優と、ハグリッドを演じるニック・フロストがロンドンを歩く様子を収めたものだった。
「オンラインを見たら、新しいハリー・ポッターと一緒にいるハグリッド役のニック・フロストの写真があったんだ」とコロンバスは述べ、「彼は私たちがハグリッド用にデザインしたのと全く同じ衣装を着ているんだよ。正直『何が目的なの?』って思ったね。HBOの番組では衣装とか全部違うものになると思っていたんだ。でも結局同じことの繰り返しじゃないか」と疑問を呈した。
オリジナル作品への誇りとフランチャイズ観
コロンバスは同じ発言の中で、衣装の再現について複雑な心境を明かした。
「僕にとってはすごく光栄なことではあるよ。『あれはまさに僕たちがデザインしたハグリッドの衣装だ』って感じでね。だから一部は本当にワクワクするんだ。彼らが何をするのか見るのが楽しみだよ。でも一部は完全にデジャヴって感じなんだ」と語り、オリジナル版への誇りをにじませた。
一方で、リメイクに対して嫉妬心はないと強調する。「もうそんな段階は超越しているよ」「僕はやったんだ。もうやり遂げたから、次に進む時なんだよ」と述べ、作品への未練はないことを明言した。さらに『グレムリン』や『グーニーズ』の過去の経験を引き合いに出し、続編やリメイクにこだわらず新しい挑戦に移る姿勢を説明した。
削除されたピーブスと期待する新要素
コロンバスはまた、2001年公開の『ハリー・ポッターと賢者の石』でリック・メイオールが演じたピーブスのシーンについても振り返った。
「ピーブスの場面は撮影したんだけど、CGIキャラクターだったから、うまくいかなかったんだ。あのキャラクターを僕たちが満足できるようにデザインできなくて、映画からカットされちゃったんだよ」と明かし、完成版から削除された経緯を説明した。
そのうえで「それがHBOシリーズで一番楽しみにしていることかもしれない。ピーブスをどうやるのか見たいんだ。でもリック・メイオールの演技は素晴らしかったよ」と語り、リメイク版における新要素への期待を示した。
J.K.ローリングをめぐる論争にも言及
コロンバスは最近のインタビューで、J.K.ローリングのトランスジェンダーをめぐる発言についても言及した。
「時々アーティストと作品を分けて考えるのは大切だと思うんだ。起こったことは残念だよ。彼女が話していることには確実に同意できない。でもただ悲しい、本当に悲しいことだ」と語り、作者本人の見解と作品を切り離す姿勢を示した。
HBOによる新シリーズ『ハリー・ポッター』は2027年に放送予定で、原作の7冊をそれぞれ1シーズンとして映像化する計画が進められている。制作陣は「映画では描き切れなかった原作の要素を盛り込み、より忠実な脚色を行う」と説明している。
プロジェクト発表時、HBOは声明で次のように述べた。「このシリーズは、著者兼エグゼクティブプロデューサーのJ.K.ローリングによる愛される『ハリー・ポッター』書籍シリーズの忠実な脚色となり、新世代のファンダムを牽引するエキサイティングで才能豊かなキャストを迎え、ハリー・ポッターファンが25年以上にわたって愛し続けてきた素晴らしいディテールと愛すべきキャラクターたちに満ちたものとなる」。さらに「オリジナルの、古典的で愛される映画作品はフランチャイズの中核に留まり、世界中で視聴可能であり続ける」と強調した。
