スカーレット・ヨハンソンおすすめ映画20選-代表作から近年作まで、約30年のキャリアをフェーズごとに振り返る【まとめ】

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スカーレット・ヨハンソンの約30年にわたる変遷を振り返る。


ハリウッドを代表する俳優のひとり、スカーレット・ヨハンソン。多彩なジャンルで存在感を放ち、幅広い役柄を演じてきた彼女は、観客を魅了し続けてきた。

今回は8月8日(金)に公開となった最新作『ジュラシック・ワールド/復活の大地』を記念して、そのキャリアを初期の話題作から世界的ヒット作、そして近年の挑戦的な役どころまで、20本の出演作とともに約30年の歩みをじっくり振り返る。

子役~ティーンのインディー期(1994–2002)

スカーレット・ヨハンソンは1984年11月22日、米ニューヨーク生まれ。10歳のとき『North/ノース 小さな旅人』(1994)で映画デビューを果たした。その後、『のら猫の日記』(1996)では主演を務め、インディペンデント・スピリット賞主演女優賞にノミネート。ロバート・レッドフォード監督の『モンタナの風に抱かれて』(1998)で注目を集め、2001年の『ゴーストワールド』では個性的な役柄で批評家から高い評価を受けた。

ティーン期の出演作はメジャー大作よりも、人物描写に重きを置くインディペンデント映画が中心であり、この時期に培われた演技力が後の多彩な役柄の礎となった。

『ホーム・アローン3』(1997)|シリーズに参加した初期出演作

1997年公開の米映画『ホーム・アローン3』(監督:ラージャ・ゴスネル)で、スカーレット・ヨハンソンは主人公アレックスの姉・モリーを演じた。

『ホーム・アローン3』より

『ホーム・アローン3』より

物語は、サンフランシスコ空港での荷物取り違えをきっかけに、軍事用マイクロチップがラジコンカーに紛れ込み、それを手にしたシカゴ郊外の少年アレックスが国際犯罪グループと対峙するというシリーズらしい展開だ。ヨハンソン演じるモリーは、序盤では弟をからかう軽いコミカルさを見せつつ、危険が迫れば庇う一面もある“姉”像を体現。スクリーンタイムは多くないものの、家庭側の視点を支える役割を果たしている。

本作は彼女にとって初期のスタジオ映画での端役であり、キャリアの転機となったのは翌年の『モンタナの風に抱かれて(原題:The Horse Whisperer)』。近年のインタビューでは、ヨハンソン自身が娘と本作を観返したエピソードを語り、“初期出演作”として振り返っている。

『モンタナの風に抱かれて』(1998)|子役から本格派へ転じた節目の一作

1998年公開、ロバート・レッドフォード監督作『モンタナの風に抱かれて』(原題:The Horse Whisperer)で、スカーレット・ヨハンソンは事故で右脚に重傷を負った14歳の少女グレース・マクリーンを演じた。

物語は、ニューヨーク州での早朝の乗馬中、グレースと愛馬ピルグリムがトラックと衝突し、彼女は身体的障害を負い、馬も深いトラウマを抱えるところから始まる。母アニー(クリスティン・スコット・トーマス)は両者を癒やすため、モンタナの“馬のささやき手”トム・ブッカー(レッドフォード)を訪ね、広大な自然の中で再生を試みる。ヨハンソンは、事故のトラウマと孤立感に苛まれるティーン像を硬質かつ抑制的に表現し、心を閉ざした状態から少しずつ回復していく過程を繊細に演じた。

本作で彼女はシカゴ映画批評家協会の“最有望女優”にノミネートされ、レッドフォードからも「13歳にして30歳のよう」と評された成熟した存在感が、子役から本格派俳優への転換点となった。

『バーバー』(2001)|年齢以上の成熟を印象づけたノワールの重要脇役

2001年公開のコーエン兄弟作『バーバー』(原題:The Man Who Wasn’t There)で、スカーレット・ヨハンソンはティーンのピアノ少女レイチェル “バーディ”・アバンダスを演じた。

【動画】『バーバー』予告編

舞台は1949年の北カリフォルニア。寡黙な理髪師エド・クレイン(ビリー・ボブ・ソーントン)が妻の不倫を知り、乾式クリーニング投資の資金を得るため匿名の恐喝を仕掛けたことから、殺人や冤罪を含む破滅の連鎖に巻き込まれていく。バーディは町の弁護士の娘で、エドは彼女のピアノの才能に惹かれ、レッスン支援を申し出るが、その関係はやがて予期せぬ方向へ傾く。車中での会話や交通事故のくだりは、本作の不穏さを凝縮した場面として複数の批評で取り上げられた。ロジャー・イーバートは、この抑制のきいた危うさが物語の緊張感を高めたと評価している。

後述の『ゴーストワールド』と並び、ヨハンソンが“年齢以上の成熟”を備えた俳優として注目される契機となった一作であり、一流作家主義の現場で重要な脇役を務めた経験は、のちの主演期への土台となった。作品自体は第54回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞し、撮影を務めたロジャー・ディーキンスらスタッフにも高い評価が集まった。

『ゴーストワールド』(2001)|シニカルな青春像で広く名を知られた初期ブレイク作

2001年公開のテリー・ツワイゴフ監督作『ゴーストワールド』(原題:Ghost World)で、スカーレット・ヨハンソンは主人公イーニド(ソーラ・バーチ)の親友レベッカを演じた。高校卒業後の夏、将来に迷う二人は、悪ふざけをきっかけに中年のレコード蒐集家シーモア(スティーヴ・ブシェミ)と知り合う。イーニドが彼に惹かれる一方、レベッカは仕事や部屋探しを進め、二人の関係は少しずつすれ違っていく。

【動画】『ゴーストワールド』予告編

ヨハンソン演じるレベッカは、落ち着いた現実志向で物語の対抗軸を担い、イーニドの逸脱に対して静かに距離を取る姿が作品の“醒めたユーモア”を支えた。

全体に抑制的でドライな演技は批評家から好評を博し、ヨハンソンは本作でトロント映画批評家協会賞の助演女優賞を受賞。アカデミー賞脚色賞にノミネートされた作品の評価の高さと相まって、彼女が広く注目を集める初期の推進力となった。ブリタニカも『モンタナの風に抱かれて』に続く注目作として本作を挙げ、“シニカルなティーン”像が評価を広めたと記している。

続く2ページ目では、「大ブレイク、大人として主演へ(2003–2004)」を解説。

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