『スーパーマン』で流れるイギー・ポップの曲が話題-監督ガンの選曲術に注目。
“音楽使い”ジェームズ・ガンが選んだのはイギー・ポップ
映画『スーパーマン』(2025)のエンドクレジットを飾るのは、“パンクのゴッドファーザー”として知られるイギー・ポップの「Punkrocker」だ。
監督のジェームズ・ガンがこれまで手がけてきた『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズや『ザ・スーサイド・スクワッド』と同様、本作でも選曲のセンスが光っている。
「Punkrocker」は、スウェーデンのダンス・グループTeddybearsが制作し、2006年にイギー・ポップと共に再録されたバージョン。ポップのやや気だるげな歌声とエレクトロニックなビートが、ヒーロー譚の余韻に独特の哀愁を与えている。
【動画】Teddybears feat. Iggy Pop「Punkrocker」ミュージック・ビデオ
ポップ本人も、『スーパーマン』への参加を喜んでいる。「この曲にはソウルがあるといつも思ってたよ」「スーパーマンは僕らが持てる最高の友達だ」と、現在ヨーロッパツアー中の彼は米『ハリウッド・リポーター』誌に対して語っている。
公開後に再生回数が爆増-音楽が牽引する注目度
『スーパーマン』の劇中で「Punkrocker」が使用されたことをきっかけに、同曲の再生回数は世界的に急増した。音楽調査会社ルミネートの発表によると、7月4日(公開前)のストリーミング数は1,572回だったが、公開翌日の7月12日には約19万500回まで跳ね上がった。
この動きは、「Punkrocker」だけにとどまらない。劇中で使用された別の楽曲「5 Years Time」(Noah and the Whale、2007年発表)も、7月4日の約7,300回から、7月12日には8万5,400回に達し、約1,070%の増加を記録している。
こうした現象は、過去のジェームズ・ガン作品でも繰り返されてきた。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に使用された「Hooked on a Feeling」や「Come and Get Your Love」は、公開後に再評価されてストリーミング再生数を大きく伸ばした。結果として、サウンドトラック『オーサム・ミックス Vol. 1』はトリプル・プラチナ、『Vol. 2』もプラチナ認定を受けている。
今回の『スーパーマン』でも、音楽が作品の世界観に寄与するだけでなく、過去の楽曲の価値を再発見させる“触媒”として機能していると言えるだろう。
ジェームズ・ガンが『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズで証明してきたように、彼の選曲は登場人物の内面を言葉以上に物語る。本作でも、“正義”や“孤独”といったテーマに、パンクというカウンターカルチャーのエネルギーを掛け合わせることで、再出発するスーパーマン像に新たな深みをもたらしている。
こうしてまた一曲、映画がきっかけで時代を越えた楽曲が再び脚光を浴びている。『スーパーマン』における“音楽の力”は、ガン作品ならではの魅力として今後も語られていくだろう。
『スーパーマン』は大ヒット公開中。
