『スーパーマン』とはどんな映画?あらすじ・キャスト・魅力・ネタバレ解説・ニュース記事

映画『スーパーマン』(2025)を紹介&解説。


映画『スーパーマン』概要

映画『スーパーマン』は、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのジェームズ・ガンが監督・脚本を務め、世界で最も象徴的なスーパーヒーローを新たに描いたアクション大作。DCスタジオが展開する新たな「DCユニバース」の劇場映画第1作にあたり、圧倒的な力を持ちながら、人間の善良さを信じて行動するスーパーマンの勇気と優しさを描く。主演はデイビッド・コレンスウェット。共演にレイチェル・ブロズナハン、ニコラス・ホルト、エディ・ガテギ、ネイサン・フィリオンら。

作品情報

『スーパーマン』キャラクターポスター(スーパーマン)© &TM DC © 2025 WBEI

『スーパーマン』キャラクターポスター(スーパーマン)© &TM DC © 2025 WBEI

日本版タイトル 『スーパーマン』
原題 Superman
製作年 2025年
本国公開日 2025年7月11日
日本公開日 2025年7月11日
ジャンル アクション/スーパーヒーローアドベンチャーSF
製作国 アメリカ
原作 DCコミックスのキャラクター(スーパーマン創造:ジェリー・シーゲル/ジョー・シャスター)
上映時間 129分
監督 ジェームズ・ガン
脚本 ジェームズ・ガン
製作 ピーター・サフラン/ジェームズ・ガン
製作総指揮 ニコラス・コルダ/シャンタル・ノン・ボ/ラース・P・ウィンザー
撮影 ヘンリー・ブラハム
美術 ベス・ミックル
衣装 ジュディアナ・マコフスキー
編集 ウィリアム・ホイ/クレイグ・アルパート
作曲 ジョン・マーフィ/デイビッド・フレミング
出演 デヴィッド・コレンスウェット/レイチェル・ブロズナハン/ニコラス・ホルト/エディ・ガテギ/アンソニー・キャリガン/ネイサン・フィリオン/イザベラ・メルセド/スカイラー・ギソンド/サラ・サンパイオ/マリア・ガブリエラ・デ・ファリア/ウェンデル・ピアース
製作 DCスタジオ/トロール・コート・エンターテインメント/ザ・サフラン・カンパニー
配給 ワーナー・ブラザース

あらすじ

大手メディア「デイリー・プラネット」で新聞記者として働くクラーク・ケント。その正体は、クリプトン星から地球へやって来たヒーロー、スーパーマンだった。

圧倒的な力を持ちながらも、人々の命を何より大切にし、地球で暮らすすべての者を守ろうとするスーパーマン。ところが、天才科学者にして大富豪のレックス・ルーサーは、彼を人類にとっての脅威とみなし、その信用を失墜させるための計画を進めていた。

世界中から疑いの目を向けられ、守るべき人々からも拒絶されていくスーパーマン。それでも彼は、人間の善良さを信じ、仲間たちとともにレックスの陰謀へ立ち向かう。

主な登場人物(キャスト)

クラーク・ケント/スーパーマン(デヴィッド・コレンスウェット):滅亡したクリプトン星から地球へ送られ、カンザス州のケント夫妻に育てられた青年。普段はデイリー・プラネットの新聞記者として働きながら、スーパーマンとして世界中の人々を救っている。圧倒的な力を持つ一方で、生命を尊重し、人間の善良さを信じる心優しいヒーロー。

ロイス・レイン(レイチェル・ブロズナハン):デイリー・プラネットに所属する優秀な記者。鋭い観察力と取材力を持ち、相手がスーパーマンであっても遠慮なく疑問を投げかける。クラークと恋愛関係にあり、彼の正体も知っている。

レックス・ルーサー(ニコラス・ホルト):巨大企業ルーサーコープを率いる天才科学者にして大富豪。スーパーマンの存在を人類に対する脅威と考え、彼を排除するために科学技術、情報操作、政治的影響力を駆使した計画を進める。

ミスター・テリフィック/マイケル・ホルト(エディ・ガテギ):ヒーローチーム「ジャスティス・ギャング」の一員。驚異的な知性と発明能力を持ち、球状の高性能メカ「Tスフィア」を操る。冷静で合理的な人物だが、スーパーマンの信念を理解し、行動をともにする。

ガイ・ガードナー/グリーン・ランタン(ネイサン・フィリオン):宇宙の治安を守る組織グリーン・ランタン・コァの一員で、ジャスティス・ギャングに所属するヒーロー。パワーリングによって思い描いた物体を具現化できる。尊大で歯に衣着せぬ性格の持ち主。

ホークガール/ケンドラ・ソーンダース(イザベラ・メルセド):ジャスティス・ギャングの一員。翼を広げて空を飛び、強力なメイスを武器に戦う。小柄ながらも勇敢で好戦的な戦士であり、危険な戦場にも迷わず飛び込んでいく。

メタモルフォ/レックス・メイソン(アンソニー・キャリガン):肉体をさまざまな元素や物質へ変化させられるメタヒューマン。特殊な能力をレックス・ルーサーに利用され、スーパーマンと対峙することになる。

ジミー・オルセン(スカイラー・ギソンド):デイリー・プラネットで働くカメラマン。クラークの同僚であり、親しい友人でもある。人懐っこい性格と意外な女性人気を持ち、レックスの計画を暴く手掛かりに関わっていく。

イヴ・テシュマッカー(サラ・サンパイオ):レックス・ルーサーの側近であり、恋人でもある女性。華やかな外見の一方で自由奔放な性格を持ち、ジミー・オルセンに強い興味を示す。

エンジニア/アンジェラ・スピカ(マリア・ガブリエラ・デ・ファリア):体内に組み込まれたナノテクノロジーによって、身体や武器を自在に変形させることができる人物。レックス・ルーサーの協力者としてスーパーマンを追い詰める。

ペリー・ホワイト(ウェンデル・ピアース):デイリー・プラネットの編集長。個性豊かな記者たちをまとめながら、権力に屈しない報道を追求する。

クリプト:スーパーマンと同じくクリプトン星に由来するスーパードッグ。飛行能力や怪力を持つが、非常にやんちゃで落ち着きがなく、スーパーマンを助ける一方で騒動を大きくしてしまうこともある。

作品の魅力解説

優しさを貫く、新たなスーパーマン像

本作のスーパーマンは、単に強大な敵を倒す無敵のヒーローとしてではなく、傷つき、迷いながらも人を助けることを諦めない人物として描かれている。彼を動かしているのはクリプトン人としての使命ではなく、地球で育つ中で身につけた思いやりや良心だ。冷笑や分断が広がる世界において、それでも善意を信じる姿勢そのものがヒーローの強さとして示される。

説明しすぎないDCユニバースの幕開け

スーパーマンの誕生や幼少期を一から描き直すオリジンストーリーではなく、彼がすでにヒーローとして活動している世界から物語が始まる。グリーン・ランタン、ホークガール、ミスター・テリフィック、メタモルフォといったヒーローも自然に登場し、物語の外側にも多くの人物や事件が存在していることを感じさせる。予備知識がなくても楽しめる一方、今後広がっていくDCユニバースへの期待も膨らむ構成だ。

アクション、ユーモア、人間ドラマの融合

巨大怪獣との戦闘や空中戦、異次元空間を舞台とした攻防など、コミックならではの大胆なアクションを盛り込みながら、ジェームズ・ガン監督らしいユーモアと温かな人間ドラマが共存している。クリプトをはじめとする愛嬌のあるキャラクターが物語を軽やかにする一方、スーパーマンが自分の出自や存在意義と向き合う場面には真摯な感情が込められている。

報道と情報操作をめぐる現代的な物語

主人公とヒロインがともに新聞記者であることを生かし、報道、世論、映像の拡散、情報操作といった現代的な問題が物語の重要な要素となっている。スーパーマンは敵との戦いだけでなく、社会から向けられる疑念や、自分に関する物語を他者に作られてしまう状況にも立ち向かわなければならない。肉体的な強さだけでは解決できない危機を描くことで、ヒーロー映画に政治スリラーや新聞映画の面白さを加えている。

主要キャストが生み出す鮮やかな人物像

デヴィッド・コレンスウェットは、スーパーマンの頼もしさとクラーク・ケントの不器用さを演じ分け、誠実で親しみやすい主人公像を構築。レイチェル・ブロズナハンは、知性と行動力を備えたロイス・レインを軽快に演じ、ニコラス・ホルトはスーパーマンへの嫉妬と執念に突き動かされるレックス・ルーサーに不穏な迫力を与えている。個性の異なるヒーローやデイリー・プラネットの仲間たちも加わり、にぎやかなアンサンブルが展開される。

フォトギャラリー

ストーリー解説(ネタバレ)

スーパーマンが経験した初めての敗北

物語は、スーパーマンの誕生や幼少期を改めて描くのではなく、彼がすでにヒーローとして活動している世界から始まる。

地球にメタヒューマンが現れてから約300年。クリプトン星からひとりの赤ん坊が地球へ送られてから約30年。その赤ん坊が成長し、スーパーマンとして人々の前に姿を現してから3年が経過していた。

3週間前、スーパーマンは東欧の大国ボラビアによる隣国ジャルハンプールへの侵攻を独断で阻止した。多くの命を救った一方、国家間の紛争へ個人の判断で介入したことは、世界中で大きな論争を巻き起こしている。

そして3時間前、メトロポリスに“ハンマー・オブ・ボラビア”を名乗る謎のメタヒューマンが出現。スーパーマンは戦いを挑むが、その圧倒的な強さの前に敗れ、生涯で初めて戦闘に負けてしまう。

重傷を負ったスーパーマンは、メトロポリスから遠く離れた南極へ墜落する。雪原にたたきつけられた彼の口元からは血が流れ、立ち上がる力さえ残されていなかった。

スーパードッグのクリプトに救われる

身動きできないスーパーマンは、残された力を振り絞って口笛を吹く。すると、雪煙を巻き上げながら、赤いマントを着けた白い犬クリプトが超高速で駆けつける。

しかし、クリプトは主人の危機を察して慎重に介抱するような犬ではない。重傷のスーパーマンへ勢いよく飛びつき、遊んでもらおうと周囲を走り回る。スーパーマンは何度も「家へ連れていってほしい」と伝えようとするが、クリプトはなかなか意図を理解しない。

そこでスーパーマンが自分のマントを差し出すと、ようやくクリプトは端をくわえ、そのまま彼を雪上で引きずっていく。やがて氷床の下から巨大な結晶建造物がせり上がり、スーパーマンの秘密基地である“孤独の要塞”が姿を現す。

孤独の要塞とクリプトンの両親からのメッセージ

孤独の要塞では、複数のスーパーマン・ロボットがスーパーマンを出迎える。中心的な役割を担うロボット4号をはじめ、彼らは意識や感情を持たない機械だと説明しながらも、負傷したスーパーマンを素早く治療装置へ運び込む。

検査の結果、スーパーマンは十数本の骨を折り、内臓にも深刻な損傷を負っていた。ロボットたちは要塞の壁を開き、黄色い太陽の光を集中して浴びせることで、彼の肉体を回復させていく。

治療中、要塞には実の両親ジョー=エルとララが残したホログラム映像が流される。クリプトン星が滅亡する直前、ふたりが赤ん坊のカル=エルへ託したメッセージである。

映像の中で両親は、息子への深い愛を語り、彼が最も多くの善を成せる場所として地球を選んだことを伝える。しかし、メッセージは地球へ届く途中で破損しており、地球が選ばれたという部分から先は再生できない。

スーパーマンは長年、この断片的な言葉を、両親が自分に「地球の人々へ奉仕し、より良い世界を築け」と託したものだと信じていた。

再びハンマー・オブ・ボラビアと対決

治療によってある程度まで回復したスーパーマンは、ロボット4号の制止を振り切り、メトロポリスへ戻る。完全に傷が癒えたわけではないが、街を危険な状態のまま放置することはできなかった。

一方、ハンマー・オブ・ボラビアは高層ビルの間を飛び回り、スーパーマンがボラビアとジャルハンプールの問題へ介入したことを非難しながら、市街地を破壊していた。

だが、戦いの裏ではレックス・ルーサーがすべてを指揮していた。レックスは大勢の技術者が並ぶ管制室から、複数のカメラドローンを通じて戦闘を監視。スーパーマンの攻撃や回避行動を先読みし、番号化した戦闘パターンをハンマーへ次々と指示する。

レックスは何年にもわたってスーパーマンを研究し、あらゆる状況に対応するための膨大な戦闘パターンを作り上げていた。そのため、ハンマーはスーパーマンが拳を繰り出す前から攻撃をかわし、急所へ正確な一撃を加えることができる。

スーパーマンは再び一方的に打ちのめされ、地上へたたき落とされる。ファラフェル店を営むマリク・アリら市民が駆け寄り、傷ついた彼を助けようとするが、周囲からは「ジャルハンプールへ介入すべきではなかったのではないか」という声も上がる。

人々の信頼がわずかに揺らぎ始める中、ハンマーは目的を果たしたかのように撤退する。

ハンマーの正体とレックスの周到な計画

戦いを終えたハンマー・オブ・ボラビアは、ルーサーコープが使用する元軍事施設へ降り立つ。そこには異空間を経由するための次元ポータルが設置されていた。

ハンマーはポータルを通り、宇宙空間のような場所に形成された“ポケット・ユニバース”を経由して、レックスの管制室へ帰還する。そこでヘルメットを外した彼は、レックスの部下たちから“ウルトラマン”と呼ばれる。

つまり、ハンマー・オブ・ボラビアは実在するボラビアの英雄ではなく、レックスが用意した正体不明の超人だった。ボラビアへの報復を装ってメトロポリスを攻撃し、スーパーマンを敗北させることで、その危険性と無力さを世界へ印象づけることが目的だったのである。

さらに、スーパーマンが負傷して孤独の要塞へ戻った際、レックスの協力者エンジニアが密かに後を追っていた。要塞はすぐに氷床の下へ沈んだため侵入には失敗したものの、レックスは秘密基地の正確な位置を突き止めることに成功する。

新聞記者クラーク・ケントの日常

翌朝、スーパーマンは新聞記者クラーク・ケントとしてデイリー・プラネットへ出勤する。

人前でのクラークは、堂々としたスーパーマンとはまるで別人だった。大きな体を縮めるように歩き、周囲の人々へ何度も謝りながら混雑した社内を進んでいく。編集長ペリー・ホワイトから遅刻を叱られ、同僚スティーブ・ロンバードからは田舎育ちをからかわれる。

一方、クラークが書いたハンマー・オブ・ボラビア襲撃事件の記事は一面を飾っていた。カンザス州の実家からはマーサとジョナサン・ケントが電話をかけ、息子の記事を誇らしげに祝福する。

しかし、ニュースルームでは、スーパーマンの行動に対する疑問が広がり始めていた。同僚のジミー・オルセンは、ハンマーの襲撃によって多数の負傷者と莫大な損害が出たことを指摘。ロイス・レインも、敵が本当にボラビアと関係しているのか、単なる報復なのかを慎重に見極める必要があると考えていた。

ボラビア大統領ヴァシル・グルコスはテレビ会見で、政府とハンマーには何の関係もないと主張する。クラークはスーパーマン本人から聞いた話として、ハンマーが偽のボラビア訛りを使っていたと説明するが、ロイスはクラークが頻繁にスーパーマンの独占取材を取ってくることを皮肉る。

ロイスはすでにクラークの正体を知っているが、ふたりは職場ではその関係を隠していた。

レックスが政府へ売り込む対スーパーマン部隊

レックスは国防総省の幹部たちを集め、スーパーマンに対抗するための民間部隊“プラネットウォッチ”を売り込む。

そこには、スーパーマンを二度にわたって圧倒したウルトラマン、体内のナノマシンを自在に変形させるエンジニア、飛行型の戦闘装甲を装備した兵士ラプターズが所属していた。

レックスは、ボラビアの問題へ独断で介入したスーパーマンを、制御不能な地球外生命体として扱うべきだと訴える。さらに、南極に国際条約へ抵触する秘密基地を所有している証拠もあると語り、拘束と尋問を自社へ委託するよう求める。

一部の政府関係者は、スーパーマンが戦争を止めた事実を評価する。しかし、レックスの会社がボラビアへ大量の武器を販売している点を指摘し、戦争によって最も利益を得るのはレックス自身ではないかと疑う者もいた。

レックスはそうした追及をかわしながら、スーパーマンを放置すれば人類全体が危険にさらされると主張。人気の高いヒーローを突然逮捕することには政府も慎重だったが、レックスは世論が日ごとに悪化していると強調する。

ロイスによるスーパーマンへの厳しい取材

クラークとロイスは交際を始めて3か月ほどが経過していた。クラークは記念日を祝うため、ロイスの部屋で朝食風の夕食を作る。ふたりは親密な時間を過ごすが、ロイスはクラークが自分自身を取材し、スーパーマンの記事を書いていることを倫理的に問題視していた。

クラークは冗談半分に、それならロイスがスーパーマンを取材すればよいと提案する。ところが、ロイスが録音機を回して本格的なインタビューを始めると、空気は次第に険悪になっていく。

ロイスは、スーパーマンがボラビア軍の戦車や航空機を破壊し、大統領グルコスを宮殿から砂漠へ連れ出して脅した経緯を確認する。さらに、アメリカ政府や国防当局へ相談せず、外国の紛争へ介入したことの法的・外交的な問題を追及する。

クラークは「人々が殺されようとしていたから止めた」と訴える。彼にとっては、国家の思惑や外交上の手続きより、目の前の命を救うことが優先されるからだ。

しかし、ロイスは記者として、善意だけで国際問題へ介入した結果、さらなる混乱や戦争を招く可能性も考えなければならないと指摘する。恋人としてクラークを信頼しながらも、記者としてスーパーマンを無条件には肯定しない姿勢を貫く。

質問がクリプトン人としての出自へ及ぶと、クラークは実の両親が自分を地球へ送り、人類へ奉仕して世界を良くするよう託したと語る。その根拠こそ、孤独の要塞で繰り返し再生しているメッセージだった。

だが、ロイスがインターネット上で広がるスーパーマンへの疑惑や侮辱的な言葉まで持ち出すと、クラークは感情的になる。取材と私生活の境界が崩れ、ふたりは激しく衝突。ロイスがふたりの関係はうまくいかないと思っていたかのような言葉を漏らすと、クラークは傷ついたまま部屋を出ていく。

レックスたちが孤独の要塞へ侵入

クラークとロイスの関係が冷え込む一方、レックスはウルトラマン、エンジニア、恋人兼側近のイヴ・テシュマッカーを連れて南極へ向かう。

レックスたちが要塞の場所へ近づくと、氷床の下から孤独の要塞が浮上する。入口はスーパーマンのDNAを認識しなければ開かないはずだったが、ウルトラマンが同行していたためか、巨大な扉は彼らを拒むことなく開く。

要塞へ入った一行は、スーパーマン・ロボットたちを襲撃する。ウルトラマンはロボット4号を壁へたたきつけ、胴体を引き裂く。エンジニアも両腕を巨大な回転刃へ変形させ、次々とロボットを破壊していく。

クリプトは侵入者へ飛びかかるが、エンジニアのナノマシンで頭部を覆われ、視界と動きを封じられてしまう。そのままクリプトはレックスたちに捕らえられる。

レックスの本当の目的は、要塞のコンピューターから、スーパーマンを危険人物として政府へ認定させる材料を探し出すことだった。エンジニアが機械へ直接接続すると、破損していたジョー=エルとララのメッセージに、まだ続きが残されていることが判明する。

彼女はナノテクノロジーを使ってデータを修復し、これまで再生できなかった後半部分を回収する。

メトロポリスに巨大怪獣が出現

要塞への侵入をスーパーマンに気づかせないため、レックスはメトロポリスで新たな騒動を起こす。

ルーサーコープのオーティスとハパーソンは、港の倉庫で箱に閉じ込めていた小型の異形生物を解放する。当初は小動物ほどの大きさだったが、短時間で急激に成長し、高層ビルを見下ろす巨大怪獣へ変貌する。

怪獣が街を踏み荒らす中、スーパーマンは足元に取り残された犬を救い、地中を突き進んで反撃する。しかし、怪獣はあまりにも巨大で、周囲には逃げ遅れた市民も多い。スーパーマンは敵を倒すことだけでなく、建物や人々を守りながら戦わなければならなかった。

そこへ、企業家マックスウェル・ロードの支援を受けるヒーローチーム“ジャスティス・ギャング”が現れる。メンバーはグリーン・ランタンのガイ・ガードナー、翼を持つ戦士ホークガール、天才発明家ミスター・テリフィックの3人である。

スーパーマンは怪獣を殺さず、捕獲して安全な場所へ移す方法を模索する。しかし、ジャスティス・ギャングは効率を優先し、目や体内といった弱点へ容赦なく攻撃を加える。

戦いの最中も、スーパーマンは怪獣の攻撃からリスを救うなど、どれほど小さな命も見捨てない。一方、ミスター・テリフィックはTスフィアを怪獣の体内へ送り込み、内部から爆発させる。

怪獣はその場で死亡する。倒れた巨体が市民を押し潰しかけるが、スーパーマンが受け止め、安全な方向へゆっくりと下ろす。彼は怪獣を生け捕りにできなかったことに心を痛めるが、ほかのヒーローたちは任務を果たしたとして軽い態度を見せる。

クリプトンの両親が残したメッセージの真相

怪獣との戦いが終わった直後、街頭の巨大モニターや人々のスマートフォンに、ジョー=エルとララのメッセージが一斉に映し出される。

映像を公開したのはレックスだった。彼は専門家による翻訳と映像鑑定を済ませたとして、データが本物であることを強調する。

前半部分はスーパーマンが知っていた内容と変わらない。両親は息子への愛を語り、クリプトンの希望を託し、彼が最も力を発揮できる場所として地球を選んだと説明する。

しかし、破損していた後半部分では、地球人を精神的にも肉体的にも劣った存在とみなし、カル=エルへ地球を支配するよう命じていた。さらに、クリプトン人の血を残すため、複数の相手との間に子孫をもうけることまで求めていたのである。

これまで両親の言葉を善行の指針としてきたスーパーマンは、大きな衝撃を受ける。人々も、彼が地球を救うためではなく、征服するために送られてきたのではないかと疑い始める。

怪獣から街を守った直後であるにもかかわらず、群衆の一部はスーパーマンから逃げ出し、怒りをぶつける者まで現れる。レックスはテレビ番組へ出演し、これまでの救助活動も、人類を油断させるための準備だった可能性があると主張する。

こうしてスーパーマンへの世論は急速に反転する。

クリプトを奪われたスーパーマンの怒り

スーパーマンが孤独の要塞へ戻ると、内部は徹底的に破壊されていた。

胴体を引き裂かれたロボット4号は、正常に機能できない状態になりながらも、スーパーマンを守ろうとしたことを伝える。コンピューターも壊され、ほかのロボットたちも無残に切断されていた。

そして、いくら口笛を吹き、名前を呼んでもクリプトは現れない。

レックスが要塞へ侵入し、両親のメッセージを盗み、クリプトまで連れ去ったと悟ったスーパーマンは、激しい怒りに駆られてルーサーコープへ向かう。

スーパーマンはレックスの執務室の扉を破壊し、クリプトの居場所を問い詰める。レックスは何も知らないふりを続け、側近のイヴに一部始終を撮影させる。

挑発されたスーパーマンは机を投げ飛ばし、窓ガラスを破損させる。クリプトは超能力を持っていても、善悪や陰謀を理解していないただの犬であり、ひとりで怯えているかもしれない。スーパーマンにとっては家族同然の存在だった。

しかし、レックスの狙いは、まさにスーパーマンが怒りを爆発させる瞬間を記録することにあった。映像はすぐに拡散され、危険な地球外生命体が民間企業を襲撃したかのように報じられる。

ロイスとの和解とスーパーマンの決断

社会から疑いを向けられ、両親について信じていたものまで崩れ去ったスーパーマンは、クラークの部屋で孤独に苦しむ。

そこへロイスが訪ねてくる。クラークは、両親のメッセージが途中で破損していたため、彼らが自分へ人類を助ける使命を託したのだと信じ込んでいたことを明かす。

だが、ロイスは映像の内容を知っても、クラークが地球を支配しようとしているとは一度も考えなかった。クラークがどのような人間かは、これまでの行動を見れば分かるからだ。

ふたりは先ほどの喧嘩を謝り、考え方が大きく異なることを認め合う。ロイスはあらゆるものを疑う記者であり、クラークは人の善良さを信じようとする人物だった。

クラークは、疑うことが反骨精神なのではなく、誰も信じない時代に人を信じ続けることこそ、本当の反抗なのかもしれないと語る。ロイスも、その考えに少しずつ心を動かされる。

しかし、司法省はすでにスーパーマンの逮捕状を出していた。クラークは逃亡するのではなく、自ら出頭することを決める。

政府へ協力するためだけではない。自分が拘束されれば、クリプトが連れていかれた場所へ運ばれる可能性があると考えたからだ。

ロイスは危険すぎると止めるが、クラークはクリプトを見捨てることができない。部屋を去る直前、彼はロイスへ愛していると告白する。突然の言葉に、ロイスはすぐ返事をすることができない。

政府へ出頭し、レックスの部隊へ引き渡される

夜が明ける頃、スーパーマンは警察署へ自ら出頭する。

抵抗する意思がないにもかかわらず、待ち構えていたウルトラマンはスーパーマンを地面へ押さえつけ、両腕を拘束する。周囲には兵士や野次を飛ばす市民が集まり、かつて世界中から愛されたヒーローは、危険な犯罪者として扱われていた。

政府側の責任者リック・フラッグ・シニアは、スーパーマンが地球外生命体であるため、一般の人間と同じ法的権利が認められないと説明する。また、政府には彼を安全に拘束し、尋問する設備がないとして、その任務をレックスの民間部隊プラネットウォッチへ委託したことを告げる。

スーパーマンは、自分を追い詰めた張本人であるレックスの管理下へ、政府自身の手で引き渡されることになる。

クリプトの行方を突き止めるため、そして自らに向けられた疑惑から逃げないため、スーパーマンは抵抗せず連行されていく。

レックスが作ったポケット・ユニバース

政府へ出頭したスーパーマンは、ウルトラマンとエンジニアによってフォート・クレイマーへ連行される。軍用テントの中には次元ポータルが設置されており、スーパーマンはその向こう側へ突き飛ばされる。

たどり着いたのは、レックス・ルーサーが人工的に作り出した“ポケット・ユニバース”だった。レックスはルーサーコープの巨大衝突型加速器でビッグバンを再現し、現実世界と別宇宙の間に小さな穴を開けたという。世界各地に次元ポータルを設置することで、外部からは発見できない異空間を秘密基地として利用していたのだ。

ポケット・ユニバースには、無数の数字が濁流のように流れる“パイ川”やブラックホール、奇妙な物質で形成された構造物が存在する。わずかな計算ミスでも地球を飲み込むブラックホールを発生させかねない、極めて不安定で危険な空間だった。

メタモルフォのクリプトナイトで弱体化する

スーパーマンが入れられた透明な収容箱には、レックス・メイソンことメタモルフォも拘束されていた。メタモルフォは、自分の肉体を地球上に存在するさまざまな元素や物質へ変化させる能力を持っている。

レックスの命令を受けたメタモルフォは、片手を緑色のクリプトナイトへ変化させる。地球外の物質であるクリプトナイトまで再現できることを見せつけられたスーパーマンは、放射線を浴びて急激に衰弱。皮膚が焼けただれ、立つことさえできない状態へ追い込まれる。

メタモルフォは自ら望んで協力しているわけではなかった。レックスは彼の幼い息子ジョセフを別の収容箱へ閉じ込め、人質に取ることで、父親にクリプトナイトを生成させていたのである。

怒りを生み出す“モンキー・ボット”

レックスは弱り切ったスーパーマンを台車に乗せ、ポケット・ユニバース内部を案内する。

そこには、頭部へ機械を取り付けられた大量のサルがコンピューターに向かう異様な区画があった。彼らはレックスの“モンキー・ボット”であり、インターネット上でスーパーマンを非難する投稿を24時間作り続けていた。

スーパーマンへの反感が自然に広がったように見えていたが、実際にはレックスが組織的に偽情報や侮辱的なハッシュタグを拡散し、人々の怒りを増幅させていたのである。

捕らえられていたクリプト

研究施設では、クリプトが反重力装置の中へ浮かべられ、実験対象にされていた。

レックスはクリプトの脳内へ、マントを着けたリスの幻覚を送り込んでいた。クリプトは存在しないリスを追い続け、足を動かしてもその場から進むことができない。レックスは能力を分析し終えた後、苦痛を与えながらクリプトを処分するつもりだとスーパーマンへ告げる。

家族同然のクリプトが苦しめられている光景を前にしても、クリプトナイトで弱ったスーパーマンには助け出す力がなかった。

レックスの秘密刑務所

ポケット・ユニバースの奥には、透明な収容箱が何百個も積み重ねられた私設刑務所が存在していた。

収容されているのは、各国政府が公に拘束できない反体制活動家や政治犯だけではない。レックスを批判するブログを書いた元恋人フルーレットなど、彼が個人的に不快だと感じた人々まで投獄されていた。

レックスは、スーパーマンを外へ出すつもりがないからこそ、秘密をすべて明かしているのだと宣言する。アメリカ政府による尋問が終われば、最終的にスーパーマンを殺害するつもりだった。

ロイスとジミーがレックスの陰謀を追う

スーパーマンが拘束された直後、ボラビア軍は再びジャルハンプール国境へ進軍を開始する。

デイリー・プラネットのロイス・レインとジミー・オルセンは、スーパーマンがいなくなった途端に侵攻が再開されたことを不審に思う。ロイスが銀行関係者から入手した記録によると、ルーサーコープはボラビアへ約800億ドル相当の兵器を提供していたが、受け取った代金はその一部にすぎなかった。

単純に武器を売って利益を得るだけなら、これほど大幅に値引きする理由がない。ロイスは、レックスがボラビア政府から金銭以外の見返りを受け取る密約を結んでいるのではないかと推測する。

一方、ジミーはレックスの恋人イヴ・テシュマッカーと密かに会う。イヴは以前ジミーと関係を持っており、今も彼に強く執着していた。ジミーは彼女から、レックスが犬を拷問したことや、スーパーマンがポケット・ユニバースへ収容されたことを聞き出す。

マリク・アリを使った残酷な尋問

翌日、レックスはボラビア大統領ヴァシル・グルコスを連れ、再びスーパーマンの収容箱を訪れる。

レックスが用意していた人質は、スーパーマンを慕うファラフェル店主マリク・アリだった。マリクは拘束され、顔を殴られていたが、スーパーマンを裏切ろうとはしない。

レックスは弾丸を1発だけ入れた回転式拳銃をマリクの頭へ向け、スーパーマンが地球上で誰と協力しているのか、誰に育てられたのかを尋問する。最初の引き金では弾丸が出なかったものの、次の発砲でマリクは射殺される。

マリクは最期まで、スーパーマンを信じていると訴え、情報を渡さないよう呼びかけていた。

レックスは次に、スーパーマンと親しい記者やクラーク・ケントを殺す可能性をほのめかす。愛する人々まで標的にされると悟ったスーパーマンは、激しい怒りと絶望を抱く。

メタモルフォがレックスへの協力をやめる

マリクの死を目撃したメタモルフォも強い衝撃を受ける。

スーパーマンは、クリプトナイトを止めてくれればジョセフを救い出すと約束する。メタモルフォは、レックスへ逆らえば息子が殺されると恐れていたが、罪のないマリクまで殺されたことで、従い続けても安全は保証されないと理解する。

メタモルフォは大きな決断を下し、クリプトナイトに変化させていた手を元へ戻す。スーパーマンは呼吸を取り戻すものの、黄色い太陽が存在しないポケット・ユニバースでは、失われた力を回復できない。

そこでメタモルフォは、複数の元素を組み合わせ、小型の“人工太陽”を作ろうとする。完全な太陽を作ることはできなくても、黄色い太陽光に近いエネルギーを発生させることは可能だった。

ミスター・テリフィックがロイスに協力する

ロイスは、スーパーマンがポケット・ユニバースへ収容されたという情報を記事にし、政府による拘束が国際法に反する可能性を訴える。

さらに彼女は“ホール・オブ・ジャスティス”を訪ね、ガイ・ガードナー、ホークガール、ミスター・テリフィックへ救出を求める。

ガイは、クリプトンの両親が残したメッセージを信じ、スーパーマンは地球を支配するために来たのではないかと疑っていた。ホークガールも積極的には動こうとしない。

しかし、ミスター・テリフィックは、怪獣との戦闘時にスーパーマンへ付着させていた追跡用ナノマシンから、彼がフォート・クレイマーへ運ばれたことを突き止める。表向きは「救出すると決めたわけではない」と言いながらも、ロイスを自らの飛行艇“Tクラフト”へ乗せ、基地へ向かう。

フォート・クレイマーへの突入

フォート・クレイマーへ到着したロイスとミスター・テリフィックは、レックスの私兵ラプターズに進路を阻まれる。

ミスター・テリフィックはTスフィアでロイスの周囲に防御シールドを展開。銃撃を跳ね返しながら、複数のTスフィアと体術を組み合わせ、ラプターズやルーサーコープの職員を次々と倒していく。

テント内で次元ポータルを発見したミスター・テリフィックは、レックスが本当にポケット・ユニバースを作っていたことに驚く。ポータルを長時間開けば現実の構造が裂け、地球全体を破壊する危険があった。

ミスター・テリフィックはポータルのシステムをハッキングし、ロイスとともに異次元への入口を開く。ただし、内部にはブラックホールや反陽子の川が広がっているため、自ら入ることはできず、カメラを搭載したTスフィアを内部へ送り込む。

人工太陽によって力を取り戻す

メタモルフォが両手の間に作り出した小型の人工太陽が、収容区画を強烈な光で照らす。

黄色い太陽光を浴びたスーパーマンの肉体は急速に回復する。衰弱し切っていた筋肉が戻り、スーパーマンは透明な収容箱を内側から破壊する。

完全にクリプトナイト中毒が抜けたわけではなかったが、飛行と怪力を取り戻したスーパーマンは、真っ先にジョセフが閉じ込められた収容箱へ突入。見張りを倒し、幼いジョセフを抱き上げる。

気体や液体へ変化して移動するメタモルフォは、赤ん坊を抱えたまま能力を使えない。そのため、スーパーマンがジョセフを預かり、脱出まで守ることになる。

クリプトを救出する

スーパーマンは研究施設へ飛び込み、クリプトを拘束していた装置を破壊する。

解放されたクリプトは、再会を喜んでスーパーマンへ勢いよく飛びつく。だが、スーパーマンはジョセフを抱いているため、赤ん坊を押し潰さないようクリプトを制止しなければならない。

その間にもラプターズが集結し、逃走する3人と1匹へ攻撃を開始する。

パイ川とブラックホールの危機

弱ったスーパーマンは、ジョセフを抱えたままラプターズと戦い、数字が激流となって流れるパイ川へ落下する。

川に触れたラプターのひとりは瞬時に粉砕されるほど、その流れは危険だった。スーパーマンも完全には抵抗できず、川の先にあるブラックホールへ引き込まれていく。

彼は自分の頭が川へ沈んでも、ジョセフだけは流れの外へ掲げて守り続ける。口笛を聞いて駆けつけたクリプトは、状況を理解せず赤ん坊を舐めようとするが、メタモルフォもロケット状の姿へ変化し、スーパーマンを引っ張る。

それでも吸引力には勝てず、一同はブラックホールへ接近する。スーパーマンはブラックホールへ向けて強烈な息を吐き、その反動を利用して流れから脱出。飛ばされかけたクリプトの脚もつかみ、ジョセフを傷つけることなく安全な足場へ着地する。

ロイスたちの誘導で現実世界へ戻る

ポケット・ユニバースを探索していたTスフィアが、スーパーマン、クリプト、メタモルフォ、ジョセフを発見する。

スーパーマンたちはTスフィアの案内を追い、フォート・クレイマーにつながるポータルへ向かう。クリプトは飛行中もTスフィアを玩具だと思い、かじろうと追い回す。

ポータルは長時間の使用によって崩壊を始めていたが、ロイスとミスター・テリフィックが先に現実世界へ飛び出し、スーパーマンたちも閉じる直前に脱出する。

ロイスは、重度のクリプトナイト中毒で弱っているスーパーマンの顔へ触れる。自分を助けに来たのかと尋ねるスーパーマンに、ロイスは肯定する。

スーパーマンは自分が救われた直後にもかかわらず、ポケット・ユニバースにはまだ大勢の囚人が残されていると訴える。しかし、ポータルは壊れ、彼自身もすぐに戦える状態ではなかった。

ケント農場での療養

ミスター・テリフィックはポータルを監視するため基地へ残り、ロイスはTクラフトでスーパーマンとクリプトをカンザス州のケント農場へ運ぶ。

マーサとジョナサン・ケントは、重傷を負った息子を幼い頃に使っていた寝室へ寝かせる。部屋には少年時代の写真や記念品が残されており、ロイスはスーパーマンが超人ではなく、普通の家庭で愛されて育ったクラーク・ケントであることを改めて実感する。

意識が朦朧とするクラークは、クリプトンの両親が自分を地球の支配者にするため送り出したことを母へ訴える。自分が信じてきた使命も、自分自身の存在も偽物だったのではないかと苦しみながら、再び意識を失う。

イヴの写真に隠されていた証拠

一方、レックスに侮辱されて怒ったイヴは、ジミーへ「レックスを破滅させる証拠がある」と連絡する。

だが、イヴがデータを送信しようとしていることにレックスが気づき、彼女はポケット・ユニバースの刑務所へ閉じ込められてしまう。送信直前に届いたのは、イヴ自身の大量の自撮り写真だけだった。

一見すると役に立たない写真だったが、ロイスは背景に写り込んだ地図や契約書に気づく。

地図には、侵攻後のジャルハンプールが二分され、一方が“ニュー・ボラビア”、もう一方が“ルーサリア”と記されていた。レックスはボラビアへ格安で武器を提供する見返りとして、征服後のジャルハンプール領土の半分を譲り受け、自ら統治者になる契約を結んでいたのである。

その土地には莫大な石油資源も存在しており、レックスは理想都市を築くという名目の裏で、政治権力と利益の双方を手に入れようとしていた。

次元の裂け目を意図的に拡大するレックス

スーパーマンがポケット・ユニバースから逃げたことを知ったレックスは、彼を再び戦場へ引きずり出す策を講じる。

ミスター・テリフィックの脱出時に破損したポータルを遠隔操作で再起動し、異次元との境界を無理やり開く。技術者たちは、次元の裂け目が制御不能になる危険を警告するが、レックスは耳を貸さない。

フォート・クレイマーから発生した裂け目は急速に拡大し、地面や建造物を切り裂きながらメトロポリスへ迫る。レックスは地球全体を危険にさらしてでも、大規模災害を無視できないスーパーマンの性格を利用し、居場所を突き止めようとしていた。

ジョナサン・ケントが示す“本当の自分”

朝日を浴びて回復し始めたクラークは、農場の玄関先でジョナサンと話す。

クラークは、実の両親の言葉を聞き、自分が何者なのか分からなくなったと打ち明ける。するとジョナサンは、両親の役割は子どもの人生を決めることではなく、生きるための道具を与えることだと語る。

クリプトンの両親が何を望んでいたとしても、それに従うかどうかを決めるのはクラーク自身である。これまで選んできた行動と、目の前の人を救おうとしてきた選択こそが、彼を形作っている。

ジョナサンは、クラークを心から誇りに思うと涙ながらに伝える。この言葉によってクラークは、自分がクリプトンの計画を実行する存在ではなく、地球で育ち、善良であろうと選び続けてきた人間なのだと理解する。

ジャルハンプールとメトロポリスで同時に起こる危機

テレビには、ボラビア軍が再びジャルハンプールへ侵攻しようとする様子が映し出される。

装備で圧倒的に劣るジャルハンプールの市民たちは、スーパーマンの紋章を描いた旗を掲げ、彼の名前を呼び続けていた。自分が救いに行くべきだと考えるクラークだったが、ミスター・テリフィックから、メトロポリスを飲み込みつつある次元の裂け目を止めなければ地球そのものが消滅すると連絡が入る。

スーパーマンは両方を救おうとするが、同時に2か所へ行くことはできない。

そこで彼は、ガイ・ガードナー、ホークガール、メタモルフォへジャルハンプール防衛を託し、自身はミスター・テリフィックとともにメトロポリスを救う道を選ぶ。

デイリー・プラネットがレックスの計画を記事にする

メトロポリスで避難命令が出される中、デイリー・プラネットの記者たちは逃げるだけではなく、レックスの陰謀を公表する準備を続ける。

ロイス、ジミー、編集長ペリー・ホワイトは、イヴの写真、銀行記録、ボラビアとの契約、偽のハンマー・オブ・ボラビア、インターネット上の世論操作を結びつける。

レックスはボラビアと共謀して侵攻を計画し、スーパーマンを悪者に仕立て、彼を排除した後でジャルハンプールの領土を受け取るつもりだった。怪獣の襲撃やクリプトンのメッセージ公開、反スーパーマン運動も、すべて計画の一部だったことが明らかになる。

一同はTクラフトで避難しながら記事を書き上げ、世界へ発信する機会を待つ。

崩壊するメトロポリスへ戻るスーパーマン

次元の裂け目はメトロポリスの中心部へ達し、道路、橋、高層ビルを次々と分断していく。

倒壊した巨大ビルが、避難車両の列と橋を押し潰そうとするが、スーパーマンが間一髪で支える。建物全体の重量に苦しみながらも、すべての車が安全な場所へ逃げるまで持ちこたえる。

ビルと橋が崩れ、スーパーマン自身も瓦礫へ飲み込まれるが、やがて土煙の中から再び浮上する。

ミスター・テリフィックは、裂け目を閉じるにはレックスが所有する停止コードが必要だと説明する。ふたりがルーサーコープへ向かおうとしたところへ、ウルトラマンとエンジニアが襲来する。

エンジニアがスーパーマンの肺をふさぐ

戦いは野球場へ移り、ウルトラマンとエンジニアは2対1でスーパーマンを追い詰める。

スーパーマンは2人に、レックスへ従い続ける必要はないと説得しようとするが、ウルトラマンは背後から攻撃。エンジニアは液状のナノマシンをスーパーマンの鼻と口から侵入させ、肺の内部を満たしていく。

ナノマシンは視神経も妨害し、スーパーマンの視界と透視能力を封じる。肺の中に空気が残されていないため、長時間息を止められるスーパーマンでも数分で窒息する状態となる。

それでもスーパーマンは上空へ急上昇。エンジニアとウルトラマンが追いつくと、エンジニアは自らの全身を液状化し、スーパーマンを完全に包み込む。

大気圏と宇宙の境界付近まで上昇したスーパーマンは、突然方向を変え、2人を巻き込んだまま地上へ向かって加速する。エンジニアのナノマシンが衝突の衝撃から彼を守る防護膜になると計算した行動だった。

3人は地面を突き破り、地下の下水道へ激突する。スーパーマンはナノマシンを肺から引きずり出して生還し、エンジニアは意識を失う。

ウルトラマンの正体

下水道でウルトラマンの仮面が外れ、スーパーマンは初めてその素顔を見る。

ウルトラマンの顔はスーパーマンとほぼ同じだった。ただし、完全には一致せず、わずかに歪んでいる。

レックスは、過去の戦闘現場からスーパーマンの髪の毛を回収し、そのDNAを使ってクローンを作ったと明かす。それがウルトラマンの正体だった。

クローンはスーパーマンより知能が低く、自分で複雑な判断を下すことができない。その代わり、レックスの命令へ忠実に従い、スーパーマンに匹敵するか、それ以上の身体能力を備えていた。

ウルトラマンのDNAがスーパーマンと同じだったからこそ、孤独の要塞の認証を突破できたのである。

ジャスティス・ギャングがジャルハンプールを守る

ジャルハンプールでは、ボラビア軍が市民へ発砲を開始する。

スーパーマンの旗を持つ少年も銃撃されそうになるが、ガイ・ガードナーがグリーン・ランタンの力で防御壁を作り、弾丸を跳ね返す。

メタモルフォは砂や金属などへ姿を変え、砂嵐を起こして兵士の視界を奪い、巨大な武器を形成して戦車を破壊する。ホークガールも空から敵部隊へ突入する。

3人の登場によって戦況は逆転し、ボラビア軍は撤退を開始する。

ホークガールは大統領宮殿へ乗り込み、逃亡しようとしたグルコスを捕らえる。グルコスは、スーパーマンのようなヒーローには自分を殺せないと挑発する。

しかしホークガールは、自分はスーパーマンとは違うと言い放ち、グルコスを上空から落下させる。独裁者グルコスはそのまま地上へ墜落する。

レックスの本当の目的

ウルトラマンとの戦いの中で、スーパーマンはレックスへ、ジャスティス・ギャングがボラビア軍を止めたと告げる。

ところがレックスは、ジャルハンプールの領土など本当は重要ではないと答える。

レックスは、スーパーマンを排除するための口実として、ボラビアとジャルハンプールの戦争そのものを作り出していた。スーパーマンが人命を救うため介入することを予測し、外国へ勝手に介入した危険な地球外生命体として政府から追われる状況を作ったのである。

彼を突き動かしていたのは、スーパーマンへの嫉妬だった。

自分は世界最高の頭脳を持ち、人生を懸けて成果を積み上げてきた。それなのに、宇宙から偶然地球へ送られ、圧倒的な力を与えられただけのスーパーマンが、人々から無条件に愛されている。その事実が、レックスには耐えられなかった。

レックスは、自分の嫉妬こそ人類をスーパーマンから守る使命なのだと正当化する。

クリプトがレックスの指示を遮断する

レックスはカメラドローンで戦闘を観察し、スーパーマンの動きを分析しながら、ウルトラマンへ番号で攻撃パターンを指示していた。

スーパーマンは、ウルトラマン自身が強いだけでなく、レックスの頭脳とドローンによる指示があるからこそ攻撃を先読みできると気づく。

追い詰められたスーパーマンが口笛を吹くと、クリプトが猛スピードで飛来し、ウルトラマンを次元の裂け目へたたき込む。

さらにスーパーマンは、クリプトへ「おもちゃを取れ」と指示する。クリプトはレックスのカメラドローンを次々とかみ砕き、通信と映像を遮断していく。

レックスの指示を失ったウルトラマンは、動きを読めなくなり、スーパーマンに対する優位性を失う。

ウルトラマンをブラックホールへ落とす

レックスは多数のラプターズを投入し、スーパーマンを数で圧倒しようとする。

スーパーマンは空中で回転しながらラプターズを振り払い、熱線で飛行装置を破壊。再びウルトラマンと一対一で対峙する。

次元の裂け目の内部には、ポケット・ユニバースのブラックホールが広がっていた。スーパーマンは落下する車両とウルトラマンの位置を利用し、彼をブラックホールの方向へ打ち上げる。

ウルトラマンは抵抗できないまま暗闇へ吸い込まれ、姿を消す。

ルーサーコープ本部へ突入する

ウルトラマンを倒したスーパーマンは、ミスター・テリフィック、クリプトとともに、空中へ脱出していたルーサーコープの司令施設へ向かう。

レックスは、裂け目が自社施設やメトロポリスを破壊し始めても停止を拒否する。人々がスーパーマンを選んだのだから、その代償として死ねばよいと考えていた。

施設から逃げようとするレックスだったが、スーパーマンが窓を突き破って突入。ミスター・テリフィックは制御盤へ向かい、複雑な停止コードの入力を開始する。

レックスの技術者が協力を申し出ても、ミスター・テリフィックは自分だけで処理できると言い切り、次元の裂け目を修復する。

「自分は誰よりも人間だ」と語るスーパーマン

敗北を認めないレックスは、スーパーマンを“エイリアン”と罵倒する。

しかしスーパーマンは、レックスが最初から間違えていたのはそこだと答える。

自分は愛し、恐れ、何をすべきか分からないまま毎日を生きている。失敗しながらも、一歩ずつ前へ進み、可能な限り正しい選択をしようとしている。それこそが人間であり、完璧ではないことこそ自分の本当の強さなのだと伝える。

そしてレックスにも、本来は同じ人間らしさが備わっているはずだと語り、いつかそれに気づくことを願う。

憐れみを向けられたレックスは激怒するが、クリプトに飛びかかられ、壁へ何度もたたきつけられる。スーパーマンはレックスを殺さないよう、慌ててクリプトを止める。

デイリー・プラネットの記事が世界を変える

ミスター・テリフィックが停止コードを入力すると、メトロポリスを切り裂いていた次元の裂け目が閉じ始める。

同じ頃、ペリーの確認を終えたデイリー・プラネットの記事が公開される。

記事は、レックスがボラビア政府と共謀していたこと、侵攻後の領土を受け取る契約を結んでいたこと、ハンマー・オブ・ボラビアを偽装したこと、反スーパーマン世論を人工的に作り出したことを証拠とともに暴く。

各局は一斉にレックスを非難し、スーパーマンに対して謝罪する。世論が再びスーパーマンを英雄として認める一方、社会から称賛されることを何より求めていたレックスは、世界中から嫌われる存在へ転落する。

レックスは涙を流しながら報道を見つめる。スーパーマンは、自分を殺そうとした相手であっても、その姿へ同情を向ける。

ボラビア軍の敗北とメタモルフォの加入

ジャルハンプールでは、市民たちがガイ・ガードナー、ホークガール、メタモルフォを英雄として迎える。

ホークガールは、息子を救うためレックスへ従っていたものの、最後には勇気を出して戦ったメタモルフォをチームへ加えることを提案する。

ガイは当初、メタモルフォの外見がチームのイメージに合わないと反対する。しかし、メタモルフォが“ジャスティス・ギャング”という名前を気に入った途端、態度を変えて加入を認める。

こうしてメタモルフォは、家族のもとへ戻るだけでなく、新たなヒーローとして再出発する。

レックスの逮捕と囚人たちの解放

次元ポータルが安定すると、軍はポケット・ユニバースに残されていた囚人たちを救出する。

イヴ、フルーレット、政治犯など、長期間秘密裏に拘束されていた人々が現実世界へ戻り、待っていた家族と再会する。

レックスは負傷して首を固定され、手錠を掛けられた状態で担架に乗せられる。政府との協力関係を利用してスーパーマンを拘束していた彼自身が、今度はベル・レーヴ刑務所へ送られることになる。

ロイスがクラークへ愛を伝える

Tクラフトからロイスたちが降りると、解放されたイヴはジミーへ走り寄り、これで永遠に一緒にいられると抱きつく。ジミーは戸惑いながらも、ひとまず彼女を受け止める。

スーパーマンは、周囲の人々へ正体を悟られないよう、ロイスへ正式な取材を申し込むふりをする。

ふたりは人気のないゲームセンターへ入り、扉が閉じた瞬間に抱き合って口づけを交わす。喜びのあまり、スーパーマンとロイスの体は空中へ浮かび上がる。

出頭前にクラークから愛を告白されながら、返事ができなかったロイスは、今度こそ「私も愛している」と伝える。

外で様子を見ていたペリーは、ふたりが交際していることに気づき、ジミーから約3か月前に始まった関係だと教えられる。

“メトロポリスの真の英雄”マリク・アリ

その後、修復された孤独の要塞では、スーパーマン・ロボットたちが自分たちの破損した体を直し、負傷したスーパーマンの治療を行っていた。

ロボットが読んでいるデイリー・プラネットの一面には、「メトロポリスの真の英雄」という見出しとともに、マリク・アリの写真が掲載されている。記事を書いたのはクラーク・ケントだった。

スーパーマンは、自分のために命を落とし、最期まで信じ続けたマリクを、名もなき犠牲者として終わらせなかったのである。

スーパーガールがクリプトを迎えに来る

孤独の要塞へ、クラークの従妹カーラ・ゾー=エルことスーパーガールが突然現れる。

スーパーガールは別の惑星で酒を飲んできたらしく、ひどく酔っていた。彼女の目的は、自分の犬であるクリプトを迎えに来ることだった。

クリプトは本来スーパーガールの飼い犬であり、クラークは彼女がほかの惑星へ遊びに出かけている間、預かっていただけだったことが明かされる。

スーパーガールはクリプトと激しくじゃれ合い、そのまま連れて帰る。クラークは、スーパーガールが甘やかして境界線を教えないため、クリプトが言うことを聞かないのだと納得する。

彼女が赤い太陽を持つ惑星で遊ぶのは、黄色い太陽の下ではクリプトン人の代謝能力が高すぎて酔うことができないためだった。

クラークを形作った地球の両親

治療を続けるスーパーマンへ、ロボット4号は両親の映像を見るかと尋ねる。

以前なら、それはクリプトンの実の両親ジョー=エルとララのメッセージを意味していた。しかし、今回再生されるのはジョナサンとマーサ・ケントが撮影した、クラークの幼少期のホームビデオだった。

映像には、幼いクラークを抱き上げ、空を飛ぶように遊ばせるジョナサンの姿や、家族と過ごした何気ない日々が収められている。

クリプトンの両親が彼をどのような目的で地球へ送ったとしても、現在のスーパーマンを作ったのは、愛情を注ぎ、善悪を教え、ひとりの人間として育てたケント夫妻だった。

クラークは地球の家族との思い出を見つめながら、穏やかにほほ笑む。

ミッドクレジット:月面で地球を見つめる

ミッドクレジットでは、スーパーマンとクリプトが月面に並んで座り、宇宙に浮かぶ地球を見つめる。

クリプトはスーパーマンへ体を預け、ふたりは戦いの後の静かな時間を過ごす。新たな敵や作品を直接予告するのではなく、スーパーマンとクリプトの絆を映した穏やかな場面となっている。

ポストクレジット:ミスター・テリフィックの修復

すべてのクレジットが終了した後、スーパーマンとミスター・テリフィックが、次元の裂け目によって分断されたメトロポリスの建物を確認する。

ミスター・テリフィックは、裂け目が閉じた際に建物の左右を接合していた。しかし、スーパーマンはそのつなぎ目がわずかにずれていると指摘する。

世界規模の危機を止め、街まで修復した直後に細かな不備を指摘されたミスター・テリフィックは、腹を立てて立ち去る。

スーパーマンは悪気がなかったため、言わない方がよかったのかとひとり反省する。壮大な物語を、ふたりの性格の違いを生かした小さな笑いで締めくくる場面となっている。

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