エマ・ストーンに宇宙人疑惑?-ヨルゴス・ランティモス監督最新作『Bugonia』米予告編が解禁[動画あり]

『Bugonia(原題)』©Focus Features / YouTube NEWS
『Bugonia(原題)』©Focus Features / YouTube

ヨルゴス・ランティモス×エマ・ストーンの新作『Bugonia』が10月公開、韓国映画を異色リメイク

ヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンが再びタッグを組む新作映画『Bugonia』が、10月に全米公開されることが発表された。本作は2003年の韓国映画『地球を守れ!』を原案とした英語リメイク作品で、陰謀論とブラックユーモアが交錯する異色のSFスリラーとなっている。予告編も公開され、不穏でありながら風刺的な世界観が早くも注目を集めている。

韓国映画をランティモス流に再構築-ジャンルを横断するリメイク

『Bugonia』は、韓国のチャン・ジュンファン監督によるカルト的SF映画『地球を守れ!』(2003)をベースにしたリメイク作品である。オリジナル版は、企業幹部の女を“地球侵略を企む宇宙人”と信じる男が誘拐・尋問を行うという異常なプロットと、社会風刺を効かせた語り口で話題となった。

その設定をもとに、ランティモスは今回、英語圏向けに独自の再解釈を施した。脚本は『メディア王』のウィル・トレイシーが手がけ、主演はこれまで『女王陛下のお気に入り』『哀れなるものたち』『憐れみの3章』でランティモスと組んできたエマ・ストーン。誘拐されたCEOを冷静沈着に演じ、不条理かつ皮肉な世界観に説得力を与えている。

共演には、誘拐犯のひとりを演じるジェシー・プレモンス、新進のエイダン・デルビス、さらにアリシア・シルヴァーストーンらも名を連ねている。

CEOは本当に宇宙人なのか-不条理と階級批判が交差する物語

本作の物語は、陰謀論に取り憑かれたふたりの若者が、巨大企業のCEOを「地球を滅ぼそうとする宇宙人」だと信じ込み、彼女を誘拐するという突飛な展開から始まる。ジェシー・プレモンスエイダン・デルビスが演じる男たちは、妄想とも狂気ともつかない信念をもとに、異様な尋問を進めていく。

一方、エマ・ストーン演じるCEOは、冷静かつ余裕ある態度を崩さず、まるで「人間である必要すら感じていない存在」のように描かれる。彼女が本当に宇宙人なのかどうかは明かされないままだが、その超然としたふるまいは、資本主義社会における権力者のメタファーとして機能している。

公開された予告編では、異様な室内劇、暴力的なやり取り、そして奇妙な音響演出が立て続けに挿入され、観客の不安を煽る。同時に、「階級社会」「現実逃避」「自己投影」など、多層的なテーマが映像の裏側に潜んでおり、ランティモス作品ならではのブラックな知性がうかがえる仕上がりとなっている。

アリ・アスターやCJ ENMが製作に参加-10月に全米公開

『Bugonia』は、韓国のCJ ENMが主導し、アリ・アスターラーズ・クヌードセンによる制作会社「Square Peg」が共同でプロデュースを務める。アスターといえば、『ヘレディタリー/継承』や『ミッドサマー』など、ジャンルを超えた心理スリラーで注目を集めてきた監督であり、本作にも彼の持つ不穏なエッセンスが一部漂っている。

プロデューサー陣にはそのほか、エマ・ストーンヨルゴス・ランティモス本人も名を連ねており、過去作に続いて創作面でも深く関わっていることがうかがえる。また、韓国側からはCJ ENMのジェリー・キョンボム・コーが参加しており、国際的な共同製作体制が敷かれている点も特徴だ。

本作は10月24日よりアメリカで限定公開され、その後10月31日から全米で拡大公開予定。韓国ではCJ ENMが配給を担当し、それ以外の地域ではユニバーサル・ピクチャーズが配給を手がける。日本での公開情報は現時点では未発表だが、エマ・ストーン主演作ということもあり、続報が待たれる。

【動画】映画『Bugonia』海外版予告編

作品情報

原題:Bugonia
監督:ヨルゴス・ランティモス
脚本:ウィル・トレイシー
出演:エマ・ストーン、ジェシー・プレモンス、エイダン・デルビス、アリシア・シルヴァーストーン、スタヴロス・ハルキアス ほか
公開日:2024年10月24日(米国一部劇場)、10月31日(米国拡大公開)

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