ホアキン・フェニックス主演の『Eddington』カンヌで5分間の拍手喝采 - アリ・アスター最新作が大好評
ホアキン・フェニックスとエマ・ストーン出演の西部劇が国際映画祭で注目の的に。
アリ・アスター監督の最新作『Eddington(原題)』が、第78回カンヌ国際映画祭でプレミア上映され、5分間のスタンディングオベーションを獲得した。新型コロナウイルス禍を舞台にした現代西部劇である本作は、ホアキン・フェニックス、エマ・ストーン、オースティン・バトラー、ペドロ・パスカルらが出演する話題作だ。上映後、アリ・アスター監督は「何とコメントしていいやら…皆さんがどう思ったのか分からない。ごめんなさい、かな? ありがとう、かな?」と自嘲気味に語ったという。
現代アメリカを映し出す西部劇として注目を集める
A24が製作した『Eddington(原題)』は、2020年5月のニューメキシコ州を舞台にした物語。公式あらすじによると、「小さな町の保安官(フェニックス)と市長(パスカル)の対立が、火薬庫に火をつけるように、エディントンの町で住民同士の対立を引き起こす」という内容だそうだ。
【動画】『Eddington(原題)』トレーラー
上映中、会場上層部では少なくとも20人程度が途中退席する場面も見られたようだが、アメリカの政治的・社会的言説に対する本作の独特なメッセージは、国際的な観客にも十分に伝わったと報じられている。上映後、アスター監督は「ここに居られることを非常に光栄に思います。これは夢が叶った瞬間です。招待していただき、本当にありがとうございます」と感謝の言葉を述べた。
本作はカンヌ映画祭でのプレミア上映後、2025年7月18日に米劇場公開を予定している。フェニックスは上映時に感動のあまり涙を流す場面もあり、作品への思い入れがうかがえた。
フェニックスとアスター監督、2度目のタッグ
『Eddington(原題)』は、2023年公開の『ボーはおそれている』に続くアスター監督とフェニックスのコラボレーション作品となる。前作でフェニックスは、母親の葬儀に向かう途中で超現実的な旅に出る、パラノイアを抱えた男性を演じた。評論家からはおおむね好評を得たものの、興行的には1100万ドル(約165万円/5月18日時点)の興行収入にとどまっている。
アスター監督、初のカンヌ登場
今回の『Eddington(原題)』のカンヌプレミアは、アスター監督にとって初めてのカンヌ映画祭参加となる。監督のデビュー作であり、ホラー映画として高い評価を得た『ヘレディタリー 継承』は2018年にサンダンス映画祭で初披露された。フローレンス・ピューが主演し人気を博した2作目『ミッドサマー』と『ボーはおそれている』は映画祭に出品されず、直接劇場公開された。
一方で出演陣はカンヌに馴染み深く、フェニックスは2017年にリン・ラムジー監督の『ビューティフル・デイ』で最優秀男優賞を受賞している。また、エマ・ストーンは昨年ヨルゴス・ランティモス監督の『憐れみの3章』でカンヌに参加していた。
本作の上映された第78回カンヌ国際映画祭は5月13日から24日まで開催されている。本年のラインナップには、様々なジャンルの意欲作が並び、『Eddington』もその中でも特に注目を集める作品のひとつとなっている。その独特な視点と豪華キャストによる演技で、今後の映画賞レースでも話題になることが予想される。
