マーベル最新作『クレイヴン・ザ・ハンター』が12月13日(金)日米同時公開。マーベルコミックスのワイルドな人気ヴィランを題材に、アーロン・テイラー=ジョンソンが大立ち回りする。
『クレイヴン・ザ・ハンター』予告編
『クレイヴン・ザ・ハンター』あらすじ
子供の頃、裏社会を牛耳る冷酷な父親と共に狩猟に出た際、巨大なライオンに襲われたことをきっかけに、<百獣の王>のパワーを身体に宿し、最強のハンターと化したクレイヴン。引き締まった強靭な肉体に野獣のようなパワーとスピード、研ぎ澄まされた五感で本能のままに狩りまくるのは、金もうけのために動物を殺める人間たち。一度狙った“獲物”は、自らの手で確実に仕留めるまで、あらゆる手を使ってどこまででも追い続ける。次々と残虐な<狩り>を 実行し、やがて彼らを動かす大きな裏組織へと近づいていくが…。
そこでクレイヴンは自分の父親がもたらした悪と直面し、一度は縁を切ったはずの父親との対峙を余儀なくされる。さらにクレイヴンを待ち受ける罠が…!病弱な身体を持つ最愛の弟が危険にさらされたことでクレイヴンは激昂、そして、全身が硬い皮膚に覆われた“ライノ”と思われる巨大な怪物からも命を狙われることに。激しくエスカレートしていく怒りとともに、暴走していく<狩り>が行きつく先は…?
レビュー本文
全身で作り上げた“猛獣系アクション”
今作で何度も目を引くのは、アーロン・テイラー=ジョンソンの“クレイヴンっぷり”。原作コミックからしても、クレイヴン・ザ・ハンターといえば露出度の高いコスチュームと剛健な肉体というイメージであるため、今作において初めてアーロンの鍛え上げられた上半身が露わになるシーンでは、その圧倒的な肉体美にガッツポーズをしたくなった。あまりに見事に割れた腹筋からは、テイラー=ジョンソンが妥協のないトレーニングを重ねたことが窺える。
そして、クールなのはその肉体のビジュアルだけではない。冒頭から最後まで、バトルシーンにおけるクレイヴンのアクション(たとえば壁をよじのぼる際のモーションなど)が非常に“獣”じみていて、通常の肉弾戦アクションでは見られない人間の動きを見られるのが今作の魅力のひとつといえるだろう。
マッチョイズムという毒と、ラッセル・クロウの風格
「強く勇敢であれ」「負けてはならない」「泣いてはならない」「常に狩る側であれ」…いわゆる“男らしさ”を男性に強要するマッチョイズムに縛られていることにすら気づかず、その型に嵌まらない自分に苦しんでいる男性は少なくないだろう。ステレオタイプに捉われることをやめ、個性を尊重しようとする動きの強い現代においてすら、いまだに「泣くな、男だろう」「〜なんて、それでも男か」といったセリフが絶滅したとはいえない。マッチョイズムという毒はアメリカでも日本でも根深く社会に浸透し、今も多くの男性、さらには女性をも苦しめているといえよう。
そんなマッチョイズムを体現するようなキャラクターが、今作でラッセル・クロウが演じたニコライ・クラヴィノフだ。血筋や“自分の子ども”にこだわり、誰にも「舐められてはいけない」と、根拠のない凝り固まった価値観を家族や他人に押し付ける。肉体的にも経済的にもパワーを掌握していて、誰からも文句を言わせないところがまたタチが悪い。非常にヘイトの集まるキャラクターだが、これほどのプライドとパワーを誇り、支配的な存在を演じられる俳優は多くない。この役を風格たっぷりに演じた俳優ラッセル・クロウには改めて脱帽させられた。
アメコミらしい豪快なバトルロマン
『アベンジャーズ/エンドゲーム』を始め、2010年代後半以降は特に、アメコミ映画、アクション映画にもあまりに脚本がハイクオリティな作品が多く登場し、(特に批評家からの評価という面においては)“シンプルに独創的な設定とバトルを楽しむ映画”への風当たりはどこか厳しいところがあるように思える。今作もまさに“独創的な設定とバトルを楽しむ映画”だ。脚本としては大味で、批評家受けする作品でないことはすでに大手レビューサイトRotten Tomatoes(ロッテントマト)の評価が示しているとおりである。
しかし、「クールなアーロン・テイラー=ジョンソンがバキバキの肉体美と猛獣的なアクションを披露し、フレッド・ヘッキンジャー演じる弱々しいながらも魅力的な弟を守るために、アリアナ・デボーズ演じるクールなサポーターを得て、マッチョイズムにあふれるイカつい父と対峙し、マーベルコミックでおなじみの強敵や、大量の傭兵たちとの派手なバトルを展開する!!!」というだけで、ロマンあふれる楽しい作品であることは否定できないのではないだろうか。特にテイラー=ジョンソンやクロウのファンにはそれだけで一見の価値のある作品だと感じる。
少年漫画が好きな学生層に一番刺さりそうな物語の割に「R15+」のレーティングがついてしまっているのが惜しいが、その分残虐性を増した容赦ないバイオレンスアクションは全力で楽しめる内容になっているため、その血生臭さもぜひ楽しんでいただければ幸いだ。
『クレイヴン・ザ・ハンター』は12月13日(金)日米同時公開。
作品情報
タイトル:『クレイヴン・ザ・ハンター』
原題:Kraven The Hunter
日本公開:12月13日(金)日米同時公開
IMAX®/Dolby Cinema®/Dolby Atmos®/ScreenX with Dolby Atmos®(全て字幕版)2D/MX4D®/4DX/ULTRA 4DX/ScreenX(字幕版/日本語吹替版)
US公開日:12月13日
監督:J・C・チャンダー(『トリプル・フロンティア』『マージン・コール』)
脚本:アート・マーカム&マット・ホロウェイ(『アンチャーテッド』『アイアンマン』)、リチャード・ウェンク(『イコライザー』シリーズ)
出演:アーロン・テイラー=ジョンソン(『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』『ブレット・トレイン』)、アリアナ・デボーズ(『ウエスト・サイド・ストーリー』)、 フレッド・ヘッキンジャー(『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』)、アレッサンドロ・ニヴォラ(『アメリカン・ドリーマー 理想の代償』)、クリストファー・アボット(『哀れなるものたち』)、ラッセル・クロウ(『ソー:ラブ&サンダー』『ヴァチカンのエクソシスト』)
日本語吹替版声優:津田健次郎(クレイヴン/セルゲイ・クラヴィノフ役)、山路和弘(ニコライ役)、入野自由(ディミトリ役)、田村睦心(カリプソ役)、堀内賢雄(ライノ/アレクセイ役)、鈴木崚汰(少年セルゲイ/クレイヴン役)、上村祐翔(少年ディミトリ役)
レーティング:R15+
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IMAX® is a registered trademark of IMAX Corporation.
Dolby, Dolby Cinema, Dolby Atmos and the double-D symbol are registered trademarks of Dolby Laboratories.
公式サイト:https://www.kraven-movie.jp/
X:https://twitter.com/KravenMovie_JP
Instagram:https://www.instagram.com/sonypicseiga/
TikTok:https://www.tiktok.com/@sonypicseiga
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