ロバート・ゼメキスが、『ロジャー・ラビット』の続編が作られない理由について語った。
映画監督のロバート・ゼメキスが、10月31日にポッドキャスト番組「Happy Sad Confused」に登場した。『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994年)のゼメキス監督、トム・ハンクス、ロビン・ライトが再び集結した最新作「Here(原題)」を記念しての出演だ。
【動画】ロバート・ゼメキス インタビュー(英語)
自身のこれまでの作品を振り返る中で、ゼメキスは『ロジャー・ラビット』(88年)の続編の脚本が存在することを認めた。しかし、彼は続編が「作れない」と考えているようだ。
今『ロジャー・ラビット』続編を作るにはジェシカがセクシーすぎる?
『ロジャー・ラビット』はジェフリー・プライスおよびピーター・S・シーマンの脚本でゼメキスがメガホンをとり、1988年の全世界興行収入で2番目に高い3億5,100万ドルを記録したヒット作。1947年のハリウッドを舞台にした今作では、実写の世界にアニメーションのキャラクター、通称〝トゥーン〟が共存する世界が描かれ、実写とアニメーションの融合が話題になり、米アカデミー賞では6部門にノミネート。編集賞・音響賞・視覚効果賞を受賞している。
【動画】『ロジャー・ラビット』予告編(英語)
〝トゥーン〟に恨みを持つ私立探偵のエディ・ヴァリアント(ボブ・ホスキンス演)は、殺人容疑をかけられたロジャー・ラビットの無実を証明するために嫌々雇われることになる。そんな彼が出会うのが、ロジャーの妻であるセクシーな女性〝ジェシカ・ラビット〟だ。

ジェシカ(右)©Buena Vista Pictures
「知らせておくべきことがある。今のディズニーなら絶対に『ロジャー・ラビット』を作らない」と時代の変化を語ったゼメキスは続けて「彼らはジェシカが登場する映画を作れないんだよ。いくら良い脚本でも、続編は公開されないだろうね。ディズニーランドのジェシカがどうなったか見てよ。彼らはジェシカにトレンチコートを着せて縛り上げたんだよ」と、ジェシカのようなセクシーなキャラクターは現在のディズニーでは活躍できないとの考えを主張した。
ディズニーは子ども向けではなく、大人向けの作品を作っていた
『ロジャー・ラビット』が成功した理由についてゼメキスは「当時、ディズニーが再建しようとしている時期に制作することができた」からだと分析。「新しい体制が導入され、エネルギーに満ちていたんだ。そして、僕はずっと『ウォルト・ディズニーが作ったであろうやり方でロジャー・ラビットを作っているんだ』って言い続けたよ。ウォルトは決して子ども向けに映画を作ったわけではない。いつも大人向けに作っていたんだ。だから私も『ロジャー・ラビット』をそのように制作した」と、ウォルト・ディズニーが作った作品の源流を汲んで製作されたのが『ロジャー・ラビット』であることを強調している。
「一度、母親と子どもだけに向けたテスト試写を行ったんだけど、その時は本当に驚いたよ。5歳や6歳の子どもたちが、映画に釘付けだった。私はその時、子どもたちはすべてを理解していると気づいたよ。ディズニーは決して子供を見下して作品を作らなかった。彼は子どもたちを大人と同じように扱っていたんだ」と、ウォルトの姿勢に尊敬を示した作品づくりにこだわったゼメキスにとって、今のディズニーは大きく異なっているようだ。
ゼメキスが指摘するように、米ディズニーランドのアトラクション「ロジャー・ラビットのカートゥーン・スピン」では2021年に変更が行われ、映画のセクシーな衣装とは異なるトレンチコート姿のジェシカに差し替えられている。
