短編シリーズ『フォーキーのコレって何?』(2019)を紹介&解説。
短編シリーズ『フォーキーのコレって何?』概要
短編シリーズ『フォーキーのコレって何?』は、ディズニー&ピクサー映画『トイ・ストーリー4』に登場した手作りおもちゃ、フォーキーを主人公にしたDisney+オリジナルのショート・アニメーションシリーズ。自分を“ゴミ”だと思っているフォーキーが、「お金って何?」「友達って何?」「愛って何?」「時間って何?」といった素朴な疑問を、ボニーの部屋のおもちゃたちに投げかけていく。監督・脚本は『カールじいさんの空飛ぶ家』の共同監督としても知られるボブ・ピーターソン。フォーキーの声をトニー・ヘイルが続投し、ハム、レックス、トリクシー、ドーリーら『トイ・ストーリー』シリーズでおなじみのキャラクターも登場する。
作品情報
日本版タイトル:『フォーキーのコレって何?』
原題:Forky Asks a Question
製作年:2019年
本国配信開始日:2019年11月12日
日本配信開始日:2020年6月11日
ジャンル:アニメーション/コメディ/短編・ショートシリーズ
製作国:アメリカ
原作:『トイ・ストーリー』シリーズ
話数:全10話
上映時間:各話約6〜8分
監督:ボブ・ピーターソン
脚本:ボブ・ピーターソン
製作:マーク・ニールセン
作曲:ジェイク・モナコ
出演:トニー・ヘイル/ジョン・ラッツェンバーガー/ロビン・アトキン・ダウンズ/ウォレス・ショーン/クリステン・シャール/ボニー・ハント/ジェフ・ガーリン/メル・ブルックス/キャロル・バーネット/カール・ライナー/ベティ・ホワイト/ボブ・ピーターソン ほか
日本語版声優:竜星涼 ほか
製作:ピクサー・アニメーション・スタジオ
配信:Disney+
受賞:2020年エミー賞 短編アニメーション番組賞(「愛って何?」)
全話タイトル:「お金って何?」/「友達って何?」/「アートって何?」/「時間って何?」/「愛って何?」/「コンピューターって何?」/「リーダーって何?」/「ペットって何?」/「チーズって何?」/「読書って何?」
あらすじ
『トイ・ストーリー4』でボニーによって作られたフォーキーは、先割れスプーンから生まれた手作りのおもちゃ。まだ世界のことをよく知らない彼は、ボニーの部屋で出会うおもちゃたちに、日常の中にあるさまざまな疑問をぶつけていく。ハムにはお金について、レックスには時間について、トリクシーにはコンピューターについて質問しながら、フォーキーは少しずつ世界の仕組みを知っていく。子どものようにまっすぐな問いかけを通して、身近な概念がユーモラスに描かれる短編シリーズである。
主な登場人物(キャスト)
フォーキー(トニー・ヘイル/日本語版:竜星涼):ボニーが先割れスプーンで作った手作りのおもちゃ。自分のことを“ゴミ”だと思っているが、世界の仕組みには興味津々で、素朴な疑問を次々と仲間たちに投げかける。
ハム(ジョン・ラッツェンバーガー):ブタの貯金箱のおもちゃ。「お金って何?」で、フォーキーにアメリカのお金の仕組みを説明しようとする。
ミスター・プリックルパンツ(ロビン・アトキン・ダウンズ):演劇に強いこだわりを持つハリネズミのおもちゃ。「アートって何?」で、演技や表現の奥深さをフォーキーに教える。
レックス(ウォレス・ショーン):気弱で心優しい恐竜のおもちゃ。「時間って何?」で、恐竜の時代を例にしながら時間の概念を説明する。
トリクシー(クリステン・シャール):トリケラトプスのおもちゃ。「コンピューターって何?」などに登場し、テクノロジーや身近な疑問についてフォーキーに向き合う。
ドーリー(ボニー・ハント):ボニーの部屋のおもちゃたちをまとめる存在。「リーダーって何?」で、優れたリーダーに必要な資質をフォーキーに伝えようとする。
バターカップ(ジェフ・ガーリン):ユニコーンのおもちゃ。「チーズって何?」で、フォーキーの疑問にテンポよく答えようとする。
ボニーの古株のおもちゃたち(メル・ブルックス/キャロル・バーネット/カール・ライナー/ベティ・ホワイト):「愛って何?」に登場するおもちゃたち。恋愛や愛について、それぞれの経験をもとにフォーキーへ語っていく。
作品の魅力解説
本作の魅力は、フォーキーの“何も知らない”視点を通して、当たり前だと思っている概念をあらためて見つめ直せる点にある。「お金」「友達」「時間」「愛」「読書」といった言葉は日常的に使われるものだが、フォーキーにとってはすべてが未知のもの。そのため、説明する側のおもちゃたちも、わかっているようで実は説明が難しいテーマに向き合うことになる。
また、各話が非常に短いため、テンポよく楽しめる点も特徴である。フォーキーの突拍子もない反応や、会話のすれ違いから生まれる笑いは、子ども向けのかわいらしさを持ちながら、大人が観てもクスッとできる軽妙さがある。短編ながら、『トイ・ストーリー』シリーズらしい“おもちゃの視点”がしっかりと生かされている。
さらに、『トイ・ストーリー4』で印象を残したフォーキーのキャラクター性を掘り下げるスピンオフとしても楽しめる。ウッディやバズを中心にした大きな冒険ではなく、ボニーの部屋という小さな世界の中で進む物語だからこそ、フォーキーの無垢な疑問がより際立つ。シリーズ本編の余韻を残しながら、キャラクターの魅力を別の角度から味わえる作品である。
「愛って何?」の回では、メル・ブルックス、キャロル・バーネット、カール・ライナー、ベティ・ホワイトといった名コメディアンたちが声の出演を果たしており、短編シリーズでありながらキャスト面にも見どころがある。同エピソードは2020年エミー賞の短編アニメーション番組賞を受賞しており、シリーズを代表する1話としても注目される。
『フォーキーのコレって何?』は、『トイ・ストーリー4』を観た人がフォーキーというキャラクターをさらに好きになれる短編シリーズであると同時に、世界を初めて見るような新鮮さを思い出させてくれる作品でもある。短い尺の中に、笑い、かわいらしさ、そして少しの哲学が詰まっている。
