映画『マグニフィセント・セブン』(2016)を紹介&解説。
映画『マグニフィセント・セブン』概要
映画『マグニフィセント・セブン』は、アントワーン・フークア監督(『トレーニング デイ』『イコライザー』)が手がけた西部劇アクション。黒澤明監督作『七人の侍』と、そのハリウッドリメイクである『荒野の七人』の系譜を受け継ぎ、悪徳実業家に支配された町を救うため、7人のアウトローが集結する姿を描く。主演はデンゼル・ワシントン、共演にクリス・プラット、イーサン・ホーク、イ・ビョンホン、ヘイリー・ベネットら。
作品情報
日本版タイトル:『マグニフィセント・セブン』
原題:The Magnificent Seven
製作年:2016年
本国公開日:2016年9月23日
日本公開日:2017年1月27日
ジャンル:西部劇/アクション
製作国:アメリカ
原案:『七人の侍』/『荒野の七人』
上映時間:133分
監督:アントワーン・フークア
脚本:ニック・ピゾラット/リチャード・ウェンク
製作:ロジャー・バーンバウム/トッド・ブラック
製作総指揮:ウォルター・ミリッシュ/アントワーン・フークア/ブルース・バーマン/ベン・ワイスブレン
撮影:マウロ・フィオーレ
編集:ジョン・ルフーア
作曲:ジェームズ・ホーナー/サイモン・フラングレン
出演:デンゼル・ワシントン/クリス・プラット/イーサン・ホーク/ヴィンセント・ドノフリオ/イ・ビョンホン/マヌエル・ガルシア=ルルフォ/マーティン・センスマイヤー/ヘイリー・ベネット/ピーター・サースガード
製作会社:メトロ・ゴールドウィン・メイヤー/コロンビア・ピクチャーズ/ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ/Lスター・キャピタル/ピン・ハイ・プロダクションズ/エスケープ・アーティスツ/フークア・フィルムズ
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
あらすじ
西部の町ローズ・クリークは、冷酷な実業家バーソロミュー・ボーグの支配下に置かれていた。夫を殺されたエマ・カレンは、町を取り戻すために賞金稼ぎのサム・チザムを訪ねる。サムはギャンブラー、狙撃手、流れ者、暗殺者、アウトロー、先住民の戦士らを集め、7人の即席チームを結成。最初は金のために引き受けたはずの彼らは、町の人々と向き合ううちに、命を懸けて戦う意味を見出していく。
主な登場人物(キャスト)
サム・チザム(デンゼル・ワシントン):冷静沈着な賞金稼ぎ。エマの依頼を受け、ローズ・クリークを救うために7人の仲間を集める中心人物。寡黙で威厳があり、ボーグとの間には個人的な因縁も抱えている。
ジョシュ・ファラデー(クリス・プラット):軽妙な口ぶりと度胸を持つギャンブラー。銃の腕も立つが、ひょうひょうとした態度の奥に仲間思いの一面をのぞかせる。
グッドナイト・ロビショー(イーサン・ホーク):かつて名を馳せた狙撃手。過去の戦いの記憶に苦しみながらも、旧友ビリー・ロックスとともにサムの呼びかけに応じる。
ジャック・ホーン(ヴィンセント・ドノフリオ):荒野で生き抜いてきた屈強な男。斧やナイフを使った接近戦を得意とし、独特の信仰心と豪快さでチームに異彩を放つ。
ビリー・ロックス(イ・ビョンホン):ナイフの扱いに長けた暗殺者。グッドナイトの相棒として行動し、寡黙ながら鋭い戦闘能力で7人の戦いを支える。
バスケス(マヌエル・ガルシア=ルルフォ):賞金首となっているメキシコ人アウトロー。サムに誘われ、追われる身でありながらローズ・クリークの戦いに加わる。
レッド・ハーベスト(マーティン・センスマイヤー):部族を離れたコマンチ族の戦士。弓矢や投げ斧を駆使し、言葉少なに仲間たちと行動を共にする。
エマ・カレン(ヘイリー・ベネット):ボーグに夫を殺された女性。絶望する町の中で自ら立ち上がり、サムたち7人に助けを求める。物語を動かす重要な存在。
バーソロミュー・ボーグ(ピーター・サースガード):ローズ・クリークを力で支配する冷酷な実業家。金と権力のために町を踏みにじり、7人の前に立ちはだかる。
作品の魅力解説
本作の大きな魅力は、『七人の侍』から続く“弱き者のために集う7人”という王道の物語を、現代的なテンポとアクションで再構築している点にある。町を守るために異なる背景を持つ者たちが集まり、互いの技術や価値観をぶつけながら一つのチームになっていく展開は、群像劇としての楽しさがある。
デンゼル・ワシントン演じるサムを中心に、クリス・プラットの軽やかさ、イーサン・ホークの陰影、イ・ビョンホンの鋭さなど、キャストそれぞれの個性がはっきりと打ち出されているのも見どころ。7人全員が異なる武器や戦い方を持っているため、クライマックスの銃撃戦にもキャラクターごとの見せ場が用意されている。
また、アントワーン・フークア監督らしい硬派なアクション演出も印象的だ。西部劇らしい荒野、銃、馬、町を舞台にしながら、現代の観客にも伝わるスピード感と迫力を加えている。古典的なリメイクでありながら、復讐、正義、仲間との連帯といったテーマをストレートに描いた娯楽作として楽しめる。
