映画『ファーストボイス』(2026)を紹介&解説。
映画『ファーストボイス』概要
映画『ファーストボイス』は、前田哲監督(『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』『老後の資金がありません!』『九十歳。何がめでたい』)が、1989年に提訴された福岡セクシュアル・ハラスメント裁判に着想を得て描くリーガルドラマ。
女性が「結婚までの腰掛け」とみなされることも珍しくなかったバブル期を舞台に、職場で理不尽な嫌がらせを受けた女性・上原恵が声を上げ、お人好しの弁護士・朝日道子らとともに、前例のないハラスメント裁判へ挑んでいく。実際の裁判をそのまま再現した実話映画ではなく、歴史的な出来事や当時の社会状況から着想を得て構成されたフィクションとなっている。
主演は綾瀬はるか。共演にファーストサマーウイカ、松本穂香、峯村リエ、山田真歩、工藤阿須加、水川かたまり、鈴鹿央士、迫田孝也、酒向芳、木村多江、筒井道隆ら。
作品情報
| 日本版タイトル | 『ファーストボイス』 |
|---|---|
| 製作年 | 2026年 |
| 日本公開日 | 2026年10月2日 |
| ジャンル | ドラマ |
| 製作国 | 日本 |
| 原作 | 無 |
| 上映時間 | 105分 |
| 監督 | 前田哲 |
|---|---|
| 脚本 | 橋本裕志 |
| プロデューサー | 有重陽一/三輪祐見子/髙木萌実/谷戸豊/坂野かおり |
| 撮影 | 柳島克己 |
| 編集 | 高橋幸一 |
| 作曲 | 富貴晴美 |
| 衣装デザイン | 小川久美子 |
| 出演 | 綾瀬はるか/ファーストサマーウイカ/松本穂香/峯村リエ/山田真歩/工藤阿須加/水川かたまり/鈴鹿央士/迫田孝也/酒向芳/木村多江/筒井道隆 |
| 製作 | 「ファーストボイス」製作委員会 |
| 製作幹事 | 日活/テレビ朝日 |
| 制作プロダクション | 日活/FAB |
| 配給 | 松竹/ワーナー・ブラザース |
あらすじ
日本中が好景気に沸いていた1989年。3児の母でもある弁護士・朝日道子は、寝ぐせ頭で法廷へ駆け込み、お金にならない案件まで引き受けてしまうお人好しな日々を送っていた。
ある日、道子のもとを上原恵という女性が訪れる。出版社で働いていた恵は、職場で理不尽な嫌がらせを受けたうえ、大好きだった仕事まで奪われたとして、会社と上司を相手に裁判を起こしたいという。
しかし、当時の日本では「ハラスメント」という考え方すら十分に定着しておらず、前例のない戦いだった。道子のもとで働く新人弁護士・藤野栞も「勝ち目がない」と反対する。それでも道子は、この裁判が未来につながると信じて立ち上がる。
女性たちの前に立ちはだかるのは、法律だけではなく、社会全体に深く根付いた“常識”。小さな最初の一声が、やがて社会を動かしていく。
主な登場人物(キャスト)
朝日道子(綾瀬はるか):お金にならない案件まで引き受けてしまうお人好しの弁護士。3児の母として家事や子育てにも追われる中、恵の声を受け止め、「この裁判は未来に繋がる」と前例のない戦いに立ち上がる。
上原恵(ファーストサマーウイカ):出版社で働いていた女性。職場で理不尽な嫌がらせを受け、大好きだった仕事まで失ったとして、会社と上司を相手に提訴したいと朝日に相談する。傷つきながらも泣き寝入りすることを拒み、自ら声を上げる。
藤野栞(松本穂香):朝日の弁護士事務所で働く新人弁護士。朝日を尊敬する一方、自身の実力への自信も強く、当初は勝ち目のない裁判に挑むことへ反対する。裁判や恵たちとの関わりを通して、自身の価値観にも向き合っていく。
川島綾(峯村リエ):女性支援団体の会長。恵の経験や率直な思いに耳を傾け、彼女たちを支援することを決意する。
八木玲子(山田真歩):弁護士。以前に恵から相談を受けながらも、社会の“常識”に立ち向かう難しさから取り合わなかった過去を持つ。その後、朝日たちの活動を目にして弁護団へ加わる。
小松貴教(工藤阿須加):恵が勤めていた出版社の広告クライアント。裁判では被告側の証人として出廷する。
澤口裕人(水川かたまり):恵が勤めていた出版社で、担当雑誌の編集長を務める男性。年下で優秀な恵の才能を認められず、次第に彼女を追い詰めていく。
吉井隆(鈴鹿央士):恵が勤務していた出版社で、アルバイトとして一緒に働いていた青年。
朝日秀一郎(迫田孝也):道子の夫で、自身も弁護士。「家事や子育ては女性がするもの」という当時の価値観を持っている。
榊原秀治(酒向芳):恵が起こした訴訟を担当する裁判長。前例を重視する保守的な立場から裁判を進める。
宮本由莉子(木村多江):セクシュアル・ハラスメントへの理解が深い弁護士。朝日の信念に共感し、弁護団の一員としてともに立ち上がる。
高梨啓示(筒井道隆):恵が勤務していた出版社側の弁護士。裁判で負けることはないと確信し、朝日たちの前に立ちはだかる。
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ライター/エディター/映画インスタグラマー。2019年に早稲田大学法学部を卒業。東京都職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)やYouTubeチャンネル「cula 見て聞く映画マガジン(旧:アルテミシネマ)」においても映画や海外ドラマ、音楽といったカルチャーに関する情報レビューを発信している。

