スティーヴン・スピルバーグが、かつて『007』シリーズの監督を志願しながら断られ続けた過去を明かした。
映画『ディスクロージャー・デイ』のプロモーションでポッドキャスト「The Rest Is Entertainment」に出演したスティーヴン・スピルバーグが、長年抱いていたジェームズ・ボンド映画への思いを語った。『ジョーズ』や『未知との遭遇』で映画史を塗り替えてきた巨匠にも、実現しなかった“憧れの仕事”があったようだ。
『ジョーズ』成功後、『007』監督を直談判
スピルバーグによれば、最初に『007』シリーズの製作者アルバート・“カビー”・ブロッコリに連絡したのは、『ジョーズ』が大ヒットした後のことだったという。
「『ジョーズ』が大ヒットした後、カビーに話を持ちかけたんだ。『007/ドクター・ノオ』を観た日から、ずっとジェームズ・ボンド映画を作りたかったんだよ。だからカビーに電話して、『監督が必要なら、ぜひ僕に監督させてほしい』って志願したんだ。でも彼はノーと言った」
当時すでに大ヒット監督となっていたスピルバーグだったが、ボンド・ファミリー入りは叶わなかった。
『未知との遭遇』の5音メロディでも“取引”は成立せず
その後、ブロッコリは『未知との遭遇』公開後、同作を象徴する5音のメロディを『007/ムーンレイカー』のある場面で使いたいとスピルバーグに連絡したという。スピルバーグはこの機会に、再びボンド映画への参加を提案した。
「『取引しよう。5音の使用許可を出すから、僕にボンド映画を監督させてよ』って言ったんだ。彼はノーと言った。でも、結局5音は使わせてあげたんだよ」
スピルバーグは「だから彼らは一貫して僕を断り続けた。少なくともブロッコリはそうだった。なぜ僕をボンド・ファミリーに入れてくれなかったのか、一度も説明してくれなかった」と振り返っている。
断られた先に『インディ・ジョーンズ』が生まれた
この“007に断られた話”を1977年、ハワイでジョージ・ルーカスに話したことが、結果的に『インディ・ジョーンズ』シリーズへとつながったという。当時ルーカスは『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の公開を控えていた。
スピルバーグによれば、ルーカスは「ボンドよりいいものがあるよ。『インディアナ・スミス』っていうんだ」と語り、のちの『インディ・ジョーンズ』シリーズの構想を伝えたという。スピルバーグは「それで僕はあの仕事を得たんだ」と明かしている。
さらに現在、『007』側から監督を依頼されたらどう答えるかについては、「今もしボンド映画を撮ってくれと言われたら、僕の答えは『君たちに僕を雇う余裕はないよ』だね」と冗談交じりに語った。
スピルバーグは過去に『ハリー・ポッターと賢者の石』の監督候補にもなっていたが、2023年のインタビューでは、家族との時間を優先するために断ったと説明している。「僕は最初の『ハリー・ポッター』を断ることを選んだんだ。次の1年半を家族と、成長していく幼い子どもたちと過ごすためだった。だから大きなフランチャイズを犠牲にした。でも今振り返っても、家族と過ごすためにそうしてよかったと思っているよ」と語っていた。
『ディスクロージャー・デイ』は、全米で2026年6月12日公開。日本では2026年10月1日に全国公開予定。
