A24と若き映像クリエイターが組んだ映画『Backrooms(原題)』の日本公開が決定した。
ケイン・パーソンズ監督による長編デビュー作『Backrooms(原題)』の日本公開が決定した。本作は、パーソンズが16歳でYouTubeに発表した短編「The Backrooms(FOUND FOOTAGE)」を原点とするホラー作品。ネット発の都市伝説として広がった“Backrooms”の世界を、A24とのタッグで長編映画へと拡張した。
本作は2026年5月29日より全米公開され、初週末の興行収入は8,100万ドル(約129億円/6月2日時点)を突破。前週公開の『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』を上回り、全米初登場1位を記録した。さらに、初週末の世界興収は1億1,800万ドル(約188億円/6月2日時点)に到達。配給発表によれば、パーソンズは全米・世界興収ランキングで1位の作品を手がけた史上最年少監督となった。
ネット都市伝説から生まれた“出口のない空間”
“Backrooms”は、現実世界の裏側に外れ落ちてしまうような感覚を呼び起こす、終わりのない黄色い部屋や廊下で知られる都市伝説的な空間だ。本作では、不自然な間取り、どこまでも続く廊下、意味を失った設置物など、わずかに現実からずれた“リミナルスペース”を舞台に、説明のつかない不安が描かれる。

『Backrooms(原題)』 © 2026 Backrooms Rights LLC, PC Films, LLC. All Rights Reserved.
近年、空港、学校、商業施設、ホテルの廊下など、誰もが知っているはずなのにどこか空虚に見える場所をめぐる“リミナルスペース”の感覚は、SNSや映像表現の中で大きな広がりを見せてきた。『Backrooms(原題)』は、その感覚をホラー映画として再構築する作品となる。
企業やアカデミー賞公式も反応、広がるBackrooms現象
全米公開後は、映画の枠を超えた“Backrooms現象”も広がっている。マクドナルドは、Backrooms内に店舗が出現するような映像を公開。バーガーキング、マウンテンデュー、IKEAカナダも、自社商品をBackrooms風の空間に紛れ込ませる投稿を行った。
さらに、米国アカデミー賞公式も“リミナルスペース”をテーマにした特別映像を公開しており、SNS上では黄色い部屋を再現したパロディ画像や考察が拡散されている。ネット掲示板から生まれた都市伝説は、映画公開をきっかけに、企業や映画団体を巻き込む現象へと広がりつつある。
【動画】米国アカデミー賞公式が公開した“リミナルスペース”特別映像
welcome to the backrooms of cinema: places that feel familiar, empty, and just slightly wrong. pic.twitter.com/sAsyVCoLy1
— The Academy (@TheAcademy) May 29, 2026
【動画】マクドナルド公式によるBackrooms風映像
chat did i just noclip pic.twitter.com/de1qqOJdQM
— McDonald’s (@McDonalds) May 29, 2026
20歳の監督が描く、ネット時代の新たなホラー体験
パーソンズは、17歳で映画化企画を始動し、19歳で撮影を開始。16歳で発表した短編映像は「ネット上で最も怖い映像」として注目を集め、Backrooms短編シリーズは累計2億回以上の再生数を記録したとされる。ゲームや映像作品にも影響を与え、日本のヒット作『8番出口』の着想源のひとつとしても知られている。

『Backrooms(原題)』ケイン・パーソンズ監督 © 2026 Backrooms Rights LLC, PC Films, LLC. All Rights Reserved.
主演はキウェテル・イジョフォー。共演には、レナーテ・レインスヴェ、マーク・デュプラス、フィン・ベネットらが名を連ねる。配給はハピネットファントム・スタジオが担当する。
YouTube発の映像表現がA24作品として長編映画化され、さらに興行面でも大きな記録を残した『Backrooms(原題)』。日本のスクリーンで、あの黄色い空間がどのような恐怖として立ち上がるのか、続報に注目したい。
