映画『The Dreamed Adventure(英題)』(2026)を紹介&解説。
映画『The Dreamed Adventure(英題)』概要
映画『The Dreamed Adventure(英題)』は、『ウェスタン』などで知られるヴァレスカ・グリーゼバッハ監督が、ブルガリア南部の国境地帯を舞台に描くドラマ。原題は『Das geträumte Abenteuer』。ブルガリア、ギリシャ、トルコに近い町スヴィレングラードで、考古学者ヴェスカが旧知の男サイードと再会したことから、町の表面下に潜む犯罪的なつながりと、自身の過去に向き合っていく。第79回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、審査員賞を受賞した。
作品情報
日本版タイトル:未定(2026年5月時点)
原題:Das geträumte Abenteuer
英題:The Dreamed Adventure
製作年:2026年
本国公開日:未定(一般劇場公開)
ワールドプレミア:2026年5月22日(第79回カンヌ国際映画祭コンペティション部門)
日本公開日:未定(2026年5月時点)
ジャンル:ドラマ
製作国:ドイツ/フランス/ブルガリア/オーストリア
原作:無
上映時間:167分
受賞・選出:第79回カンヌ国際映画祭コンペティション部門/審査員賞
監督:ヴァレスカ・グリーゼバッハ
脚本:ヴァレスカ・グリーゼバッハ/リサ・ビアヴィルト
製作:マーレン・アデ/ヨナス・ドルンバッハ/ヤニーネ・ヤコウスキー
撮影:ベルンハルト・ケラー
美術:サビナ・クリストヴァ
編集:ベッティーナ・ベーラー
録音:モムチル・ボジコフ/アタナス・チョラコフ/カイ・テッベル
出演:ヤナ・ラデヴァ/シュレイマン・レティフォフ/ストイチョ・コスタディノフ/ニコライ・シェケルジエフ/デニスラヴァ・ヨルダノヴァ/ティアナ・ゲオルギエヴァ
製作:コンプリツェン・フィルム/カザック・プロダクションズ/ミラマー・フィルム/パナマ・フィルム/ニュー・マター・フィルムズ/アルテ・フランス・シネマ/ZDF/アルテ
国際セールス:ザ・マッチ・ファクトリー
あらすじ
ブルガリア国境の小さな町スヴィレングラード。考古学者として発掘現場で働くヴェスカは、車を盗まれた旧知の男サイードと再会する。彼を助けようとしたことをきっかけに、ヴェスカはサイードが身を置いていた影のある世界へと踏み込み、町に隠された犯罪的なつながりを探ることになる。やがて彼女自身の過去も迫り、ヴェスカはこの町と自分の経験にまつわる真実と向き合っていく。
主な登場人物(キャスト)
ヴェスカ(ヤナ・ラデヴァ):ブルガリア国境の町で発掘作業に携わる考古学者。旧知の男サイードを助けようとしたことで、町の裏側に広がる危険な世界へと足を踏み入れていく。
サイード(シュレイマン・レティフォフ):ヴェスカの古い知人。車を盗まれたことをきっかけにヴェスカと再会し、彼女を町に潜む犯罪的なつながりへと近づけていく存在。
ヴェルコ(ヴェルコ・フランデフ)
作品の魅力解説
国境の町を舞台にしたリアリズム:本作の大きな魅力は、ブルガリア、ギリシャ、トルコが交わる国境地帯を、単なる背景ではなく物語そのものを動かす空間として描いている点にある。発掘現場、町の記憶、犯罪の気配が重なり、ヨーロッパの周縁にある土地の複雑さが浮かび上がる。
考古学と過去の記憶が結びつく構成:主人公ヴェスカは考古学者として地中の過去を掘り起こす人物だが、物語が進むにつれて、彼女自身と町が抱える見えない過去にも向き合うことになる。発掘という行為と、封じ込められてきた記憶をたどるドラマが自然に重なっている。
ジャンル映画の枠をずらす語り口:犯罪、再会、失踪、危険な取引といったノワール的な要素を持ちながら、本作はテンポの速いサスペンスではなく、人物の会話や土地の空気をじっくり積み重ねる作風で進む。ヴァレスカ・グリーゼバッハ監督らしい観察的な視線が、物語に独特の余韻を与えている。
ノンプロ俳優を生かした自然な存在感:グリーゼバッハ監督は、現実に近い質感を重視する作家として知られる。本作でも、土地に根差した人物たちの存在感が前面に出ており、俳優の演技というより、そこに生きる人々の時間を見つめるような手触りがある。
