カンヌで注目! 『The Black Ball(英題)』とはどんな映画?あらすじ・キャスト・魅力まとめ

映画『The Black Ball(英題)』(2026)を紹介&解説。


映画『The Black Ball(英題)』概要

映画『The Black Ball(英題)』は、スペイン語原題『La bola negra』として製作されたスペイン・フランス合作のドラマ/ミュージカル。フェデリコ・ガルシア・ロルカが遺した未完作品と、アルベルト・コネヘロの戯曲『La piedra oscura』に着想を得て、1932年、1937年、2017年という3つの時代を横断しながら、欲望、痛み、継承によって結びつく3人の男性の人生を描く。監督は“ロス・ハビス”として知られるハビエル・カルボハビエル・アンブロッシ。出演はギタリカデラフエンテミゲル・ベルナルデアウカルロス・ゴンサレスミロ・キフェスロラ・ドゥエニャスペネロペ・クルスグレン・クローズら。第79回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、監督賞を受賞した。

作品情報

日本版タイトル:未定(2026年5月時点)
原題:La bola negra
英題:The Black Ball
製作年:2025年
ワールドプレミア:2026年5月21日(第79回カンヌ国際映画祭)
本国公開日:2026年10月2日(スペイン)
日本公開日:未定(2026年5月時点)
ジャンル:ドラマミュージカル
製作国:スペイン/フランス
原作・着想:フェデリコ・ガルシア・ロルカの未完作品『La bola negra』/アルベルト・コネヘロの戯曲『La piedra oscura』
上映時間:155分

監督:ハビエル・カルボ/ハビエル・アンブロッシ
脚本:ハビエル・カルボ/ハビエル・アンブロッシ/アルベルト・コネヘロ
製作:ハビエル・カルボ/ハビエル・アンブロッシ/ホルヘ・ペッシ
製作総指揮:パウラ・シプリオタ
撮影:グリス・ジョルダナ
編集:アルベルト・グティエレス
作曲:ラウル・レフリー
美術:ロジェ・ベリェス
衣装:アナ・ロペス・コボス
出演:ギタリカデラフエンテ/ミゲル・ベルナルデアウ/カルロス・ゴンサレス/ミロ・キフェス/ロラ・ドゥエニャス/ペネロペ・クルス/グレン・クローズ
製作:スーマ・コンテント・フィルムズ/ロス・エスキアドーレス A.I.E./モビスター・プルス+/エル・デセオ/ル・パクト
配給:エラスティカ・フィルムズ(スペイン)
海外セールス:グッドフェローズ

あらすじ

1932年、1937年、2017年のスペイン。時代も場所も異なる3人の男性の人生が、欲望、痛み、記憶、そして受け継がれる傷によって響き合っていく。スペイン内戦の影、フェデリコ・ガルシア・ロルカの存在、言葉にされなかった愛と沈黙が交差する中で、彼らは自分自身の過去、家族、そして語られてこなかった歴史と向き合う。物語は、抑圧によって消されてきた感情や記憶をすくい上げながら、世代を超えて残る痛みと、それでも誰かとつながろうとする人間の姿を描き出す。

主な登場人物(キャスト)

セバスティアン(ギタリカデラフエンテ):1930年代のスペインに生きる男性。ラファエルとの関係を通して、愛することを言葉にできない時代の痛みと、抑圧の中で揺れる感情を体現する人物。

ラファエル(ミゲル・ベルナルデアウ):フェデリコ・ガルシア・ロルカと深い関わりを持つ存在として描かれる男性。

アルベルト(カルロス・ゴンサレス):2017年のマドリードに生きる男性。過去から受け継いだ家族の傷と向き合い、母との関係を修復しようとする中で、語られてこなかった記憶をたどっていく。

カルロス(ミロ・キフェス):物語のもうひとつの時間軸を担う男性。周囲の視線や沈黙に縛られながら、自分自身の欲望や居場所を探す姿を通して、世代を超えて続く孤独と継承を映し出す。

テレサ(ロラ・ドゥエニャス):アルベルトの母。

ネネ(ペネロペ・クルス):戦時下に登場するエンターテイナー。

イザベル(グレン・クローズ)

作品の魅力解説

本作の大きな魅力は、フェデリコ・ガルシア・ロルカの未完の構想を、単なる伝記映画ではなく、現代にも響く“記憶の物語”として再構成している点にある。ロルカ本人を中心に据えるのではなく、彼の存在や作品が残した余韻を通じて、抑圧された愛や語られなかった歴史を浮かび上がらせている。

また、1932年、1937年、2017年という3つの時代を重ねる構成により、過去の出来事が現在の家族や個人の感情にどのように影を落とすのかを描いている。時代は変わっても、沈黙、拒絶、喪失、そして誰かを愛することへの恐れは形を変えて受け継がれていく。その連なりが、本作に大きな叙事性と感情的な奥行きを与えている。

キャスト面でも注目度は高い。スペインのミュージシャンであるギタリカデラフエンテが映画俳優として本格的に参加し、ミゲル・ベルナルデアウ、カルロス・ゴンサレス、ミロ・キフェスら若い俳優陣が中心を担う一方、ペネロペ・クルスとグレン・クローズという国際的なスターが物語に強い存在感を加えている。

さらに、ハビエル・カルボとハビエル・アンブロッシが得意とする、音楽、演劇性、メロドラマ、クィアな視点を融合させた演出も見どころである。歴史の重さを扱いながらも、詩、音楽、身体表現を通じて感情を立ち上げる作風によって、スペインの記憶と個人の愛の物語を大きな映画的スケールで描き出している。

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