ヴィン・ディーゼル、カンヌ深夜上映で涙-『ワイルド・スピード』が映したポール・ウォーカーとの兄弟の絆、シリーズ最終章への思いも

ヴィン・ディーゼル、カンヌ深夜上映で涙-『ワイルド・スピード』が映したポール・ウォーカーとの兄弟の絆、シリーズ最終章への思いも NEWS
ヴィン・ディーゼル

『ワイルド・スピード』の特別上映で、ヴィン・ディーゼルが故ポール・ウォーカーとの絆を振り返った。


カンヌ国際映画祭で行われた『ワイルド・スピード』の特別深夜上映で、主演のヴィン・ディーゼルが、故ポール・ウォーカーとの思い出に涙を見せた。2001年に公開された同作は、現在まで続く人気シリーズの原点であり、今回の上映では、スクリーンに映し出されるふたりの関係性があらためて会場の感情を揺さぶった。

カンヌの観客が迎えた『ワイルド・スピード』の原点

上映には、ヴィンのほか、共演者のジョーダナ・ブリュースター、ミシェル・ロドリゲス、そしてポールの娘である27歳のメドウ・ウォーカーも出席した。満席の会場では上映後に長いスタンディングオベーションが起こり、キャスト陣やメドウが涙を拭う姿も見られたという。

上映前、ヴィンは会場中央でマイクを取り、カンヌ国際映画祭ディレクターのティエリー・フレモー(Thierry Frémaux)への感謝を語った。ヴィンは、かつて自身が短編映画の監督・脚本・俳優としてカンヌを訪れた日のことをフレモーが覚えていたと明かし、「君は31年前、短編映画の監督、脚本家、俳優としてここに来た。スーツケース代わりに洗濯袋を持っていて、世界中の誰も君のことを知らなかった」と言われたと振り返った。

さらにフレモーから「いま君がここにいることが特別なのは、私の中では、ヴィン、君はカンヌで生まれたと思っているからだ」と伝えられたことも紹介し、会場は大きな拍手に包まれた。

「ポールのような兄弟がいる人生を」ヴィンが語った絆

ヴィンは、観客からの「愛している」という声援や拍手に応えながら、ユーモアを交えて「映画なんてどうでもいい。僕がここに来られるのは人生で一度きりなんだから」と語り、会場を和ませた。

その後、彼は『ワイルド・スピード』を支えてきたファンに向けて、シリーズの核にある“家族”と“兄弟愛”について語った。

「この映画は、僕自身と、僕の兄弟パブロによって、僕たちのミレニアムに“兄弟愛”を紹介した作品です。そして、その兄弟愛を代表するために僕をひとりでここへ来させなかった人が、メドウ・ウォーカーです」

ここでヴィンは感情をこらえながら、「少し涙を流してきます」と述べつつ、ファンへの感謝を続けた。

「僕たちが2028年に『ワイルド・スピード』のフィナーレを作る唯一の理由は、皆さんひとりひとりが心と忠誠を捧げてくれたからです。自分も僕たちの家族の一員だと感じてくれた皆さんが、僕たちに続けなければならないと思わせてくれる。皆さんを誇らしく思わせたいと思わせてくれるのです。今夜皆さんが観るものは、あるひとつの言葉の始まりです。その言葉は、愛です。皆さんを愛しています」

シリーズ最終章『Fast Forever(原題)』へ

『ワイルド・スピード』は、ユニバーサル・ピクチャーズにとって最も長く続く人気シリーズのひとつであり、世界興行収入は累計70億ドルを超えている。シリーズはこれまでに本編10作とスピンオフ『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』を含む11本の長編映画を送り出してきた。

第1作はロブ・コーエンが監督を務め、デヴィッド・エアーらが脚本を担当。製作費3800万ドルに対し、世界興行収入は2億700万ドルを記録した。その後、シリーズはスケールを拡大し、『ワイルド・スピード/SKY MISSION』と『ワイルド・スピード/ICE BREAK』はいずれも世界興行収入10億ドルを突破。2023年公開の『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』は、製作費が3億ドルを超えたとも報じられている。

次作『Fast Forever(原題)』は、ヴィン演じるドミニク・トレットと仲間たちの物語を締めくくる作品になるとみられている。公開日は2028年3月17日に設定されており、監督は『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』から参加したルイ・レテリエが続投予定。脚本にはマイケル・レスリーが参加したと報じられている。

ヴィンは以前、シリーズについて「25年。8人の監督。数えきれない脚本家、スタッフ、出演者。そのひとりひとりが、流行や皮肉、そして時代そのものを超えてきた物語に、本物の何かを注いできた」と投稿していた。カンヌでの涙は、単なる懐古ではない。シリーズを支えた友情と喪失、そして観客との長い時間が、最終章へ向かう物語の一部として、もう一度浮かび上がった瞬間だった。

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