リリー・コリンズ、「最も恐ろしかった」摂食障害の公表と、『心のカルテ』による解放を振り返る「あなたはひとりじゃないよ」

リリー・コリンズ、「最も恐ろしかった」摂食障害の公表と、『心のカルテ』による解放を振り返る「あなたはひとりじゃないよ」 NEWS
リリー・コリンズ

『エミリー、パリへ行く』のリリー・コリンズが、摂食障害公表の“恐ろしさ”を振り返った。


エミリー、パリへ行く』のリリー・コリンズが、自身の歩んできた道のりを振り返った。摂食障害との闘いを公表してから約10年。摂食障害啓発週間に合わせ、彼女は自身の経験を公に語った理由、そして“声を上げること”の意味について改めて言葉にした。

コリンズは2月26日に投稿し、現在は削除されたInstagramストーリーの中で、「誰もが沈黙や羞恥心の中で一人苦しまなくて済むように」と綴り、摂食障害への認識と理解を広げる必要性を訴えた。

2017年の映画『心のカルテ』で拒食症の治療を求める女性を演じた彼女は、自身もまた摂食障害を経験してきた当事者である。その過去を語ることは、決して容易な選択ではなかった。

「最も恐ろしく、最もやりがいのある経験」

コリンズは、自らの過去を公にすることについて、「摂食障害の過去について声を上げて、打ち明けることは、今も昔も人生で最も恐ろしいけれど、最もやりがいのある経験のひとつだよ」と振り返っている。

回復の形は人それぞれだし、それは続いていくプロセスだよ」とも綴りながら、彼女は全米摂食障害協会(NEDA)の活動を「命を救う活動」と称賛。NEDAのような団体や『心のカルテ』のような作品を通じて、「似たような経験を持つ人たちと繋がり、孤独じゃないって感じられるようになったんだ」と明かした。

それでも、告白は簡単なものではなかったという。「自分の体験を話すたびに、たったひとりでも回復の旅の助けになれるなら、それは絶対に語る価値があることだと思う」と語るその言葉からは、恐怖と責任、そして確信が同時ににじむ。

16歳で始まった苦しみ――回顧録で明かした背景

コリンズはこれまでも、自身の摂食障害について率直に語ってきた。2017年に出版した回顧録『Unfiltered: No Shame, No Regrets, Just Me』の中で、16歳のときに拒食症と過食症を発症したことを明かしている。

きっかけは、父フィル・コリンズと義母オリアンヌ・シーヴェインの離婚だったという。家庭をめぐる痛みと混乱の中で、十代という多感な時期を過ごしていた彼女は、「父の離婚をめぐる痛みと混乱に対処できなくて」と振り返る。そして同時に、モデルと俳優という二つの道を追いかけていた。

10代でいることと、ふたりの大人のキャリアを追いかけることのバランスを取るのにも苦労していた――どちらも自分で選んだ道だったけど、外見ばかりが重視される仕事だったよね」と綴っている。

やがて、食事は本来の意味を失っていった。「食事はもはや楽しい社交の場ではなく、苦役であり罰になっていたんだ」。常に疲れ、落ち着かず、「いつもピリピリしてた」と振り返るその状態は、周囲からは“自己管理”のように映っていたのかもしれない。

しかし彼女自身は、「コントロールできてるって感じだったし、痩せてるし!」という当時の心境を記している。その言葉には、危うい達成感と孤立が同居している。

こうした経験を経て、彼女はやがて自身の過去と向き合い、それを公に語る選択をした。だからこそ、声を上げることが「最も恐ろしい」行為であったという言葉には、実体験に裏打ちされた重みがある。

『心のカルテ』がもたらした整理と解放

転機となったのが、2017年公開の映画『心のカルテ』への出演だった。コリンズは同作で、拒食症の治療を求める女性を演じている。

実は彼女は、脚本を受け取る直前に回顧録の中で自身の摂食障害について書き終えていたという。「去年、本を書いたんだけど、自分の経験についての章を書いたのは、マーティの脚本を受け取る一週間前だったんだ」と語っている。

その偶然を、彼女は「まるで宇宙が、かつて自分が抱えていた恐怖と正面から向き合い、それを経験者として説明し、若い人たちの間でタブー視されてきたテーマ――男性も女性も関係なく――を開いて、本当に対話を始めるためのものを、自分の世界に送り込んでくれたみたいだった」と表現した。

作品は「非常に個人的」なものだったという。困難な場面も多く、「骨の髄まで震えるような思いをした」と振り返る。それでも彼女は、「こんなに自由な気持ちになれた」と綴り、この経験が自らを解放する瞬間でもあったことを強調した。

さらに彼女は、「自分の過去を受け入れて、オープンになって、自分の経験に対して恥ずかしいとか後悔とか、そういう気持ちがまったくないんだ」とも記している。

恐怖と向き合い、語り、そして演じること。その一連のプロセスは、過去を消すためではなく、過去を抱えたまま前に進むためのものだった。

そして彼女は、こう呼びかけている。

あなたは絶対に一人じゃないよ。

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