バッド・バニーがスーパーボウルのハーフタイムショーで自身初のエミー賞を受賞した。
プエルトリコ出身の世界的アーティスト、バッド・バニーが自身初となるエミー賞を獲得した。
受賞対象となったのは、2026年2月のスーパーボウルLXで披露された『The Apple Music Super Bowl LX Halftime Show Starring Bad Bunny』。現地時間9月5日にロサンゼルスのPeacock Theaterで行われたエミー賞の先行授賞式で、ライブ・バラエティ特別番組賞を受賞した。
さらに番組自体は、最多記録となる9部門へのノミネートから7部門を制覇。音楽パフォーマンスとしてだけではなく、演出、振付、照明、音響、カメラワークまで含めたテレビ作品として高い評価を受ける結果となった。
バッド・バニー エミー賞初受賞、ライブ・バラエティ特別番組賞を獲得
バッド・バニーが受賞したのは、ライブ・バラエティ特別番組賞(Outstanding Variety Special (Live))。
テレビ・アカデミーではバッド・バニー本人も同番組の「Producer/Performer」としてクレジットされており、今回の受賞によってキャリア初のプライムタイム・エミー賞を手にした。
同部門には、第83回ゴールデングローブ賞、第68回グラミー賞、アカデミー賞、第78回トニー賞といった巨大授賞式もノミネートされていた。年に一度の世界的イベントを相手に、約13分間のハーフタイムショーが受賞した形だ。
なお、一般にイメージされるエミー賞のメイン授賞式は現地時間9月14日に開催予定。今回の受賞は、それに先立ってバラエティ、リアリティ、ノンフィクションや技術・制作部門などを表彰する授賞式で発表されたものとなる。
最多9ノミネートから7部門受賞、ステージ全体の完成度が評価
『The Apple Music Super Bowl LX Halftime Show Starring Bad Bunny』は、ノミネーション発表時点でスーパーボウルのハーフタイムショーとして史上最多となる9部門に名を連ねていた。
これまでの最多記録は、2017年のレディー・ガガによるスーパーボウルLIハーフタイムショーの6部門。バッド・バニーのステージは、その記録を大きく更新していた。
そして9月5日の授賞式では、以下の7部門を受賞している。
- ライブ・バラエティ特別番組賞(Outstanding Variety Special (Live))
- バラエティ特別番組監督賞(Outstanding Directing for a Variety Special)
- バラエティ/リアリティ番組振付賞(Outstanding Choreography for Variety or Reality Programming)
- 特別番組照明デザイン/照明演出賞(Outstanding Lighting Design/Lighting Direction for a Special)
- 音楽監督賞(Outstanding Music Direction)
- バラエティシリーズ/特別番組音響ミキシング賞(Outstanding Sound Mixing for a Variety Series or Special)
- 特別番組テクニカルディレクション/カメラワーク賞(Outstanding Technical Direction and Camerawork for a Special)
つまり「バッド・バニーが7個のエミー賞を個人で受賞した」という意味ではなく、本人がプロデューサー/出演者として参加した番組が7部門を制し、そのうちライブ・バラエティ特別番組賞によってバッド・バニー本人も初のエミー受賞者となったという整理になる。
ハーフタイムショーはスペイン語を中心とした歴史的なステージで、サトウキビ畑やボデガ、結婚式、プエルトリコ公演でも象徴的に使われた“casita”などを巨大なフィールド上に展開。レディー・ガガに加え、リッキー・マーティンもゲスト出演し、プエルトリコやラテン文化を世界最大級のテレビイベントへ持ち込んだ。
今回の7部門受賞を見ると、そうした文化的なインパクトだけでなく、それをテレビの生放送として成立させた制作チームの技術そのものが幅広く支持されたことがわかる。
グラミー賞に続く2026年の快進撃、エミーまで手にしたバッド・バニー
2026年は、バッド・バニーにとって授賞式でも記録的な一年となっている。
2月の第68回グラミー賞では『DeBÍ TiRAR MáS FOToS』が年間最優秀アルバム賞を獲得。スペイン語アルバムとして史上初めて同賞を制する快挙を成し遂げた。
そのわずか1週間後に行われたスーパーボウルでは、スペイン語とプエルトリコ文化を前面に打ち出したハーフタイムショーを披露。そして約7か月後、そのステージがエミー賞でも結果を残したことになる。
グラミー賞とエミー賞という異なる領域の大賞級タイトルを同じ年に手にしたことで、バッド・バニーの活動は「世界的人気を誇るミュージシャン」という枠を越え、テレビやライブ・エンターテインメントの領域でも評価される段階へ進んだ。
これでEGOTを構成するエミー、グラミー、アカデミー賞、トニー賞のうち、バッド・バニーはエミーとグラミーを獲得したことになる。2026年のスーパーボウルで生まれた13分間のステージは、彼のキャリアを象徴するだけでなく、エミー賞という新たな実績まで加える作品となった。

