映画『キミノオト』(2026)を紹介&解説。
映画『キミノオト』概要
映画『キミノオト』は、空下慎監督が商業長編映画デビューを飾る青春ドラマ。幼い頃から「他人の聞いている音」が聞こえることで自分を隠して生きてきた中学生・清水優護と、クラスで孤立しながらフォーリーアーティストになる夢を追う乙木理穂が、「音」をきっかけに心を通わせていく。和歌山でオールロケが行われ、映画の効果音を作る“フォーリー”を通じて、孤独を抱えた少年少女が自分の居場所を探す姿を描く。主演は江口慶と具志川莉央。共演に佐藤二朗、柄本 明ら。
作品情報
| 日本版タイトル | 『キミノオト』 |
|---|---|
| 製作年 | 2026年 |
| 日本公開日 | 2026年12月25日 |
| ジャンル | ドラマ/青春 |
| 製作国 | 日本 |
| 原作 | 無 |
| 上映時間 | 未発表 |
| 監督・編集 | 空下慎 |
|---|---|
| 脚本 | 入江信吾/空下慎 |
| 製作 | 永井拓郎/堀慎太郎 |
| 作曲 | 坂本秀一 |
| 出演 | 江口慶/具志川莉央/佐藤二朗/柄本 明 |
| 製作 | 「キミノオト」製作委員会/RIKIプロジェクト(制作プロダクション) |
| 配給 | NAKACHIKA |
あらすじ
中学2年生の清水優護は、幼い頃から「他人の聞いている音」が聞こえる少年。その音を書き留め続けた「音ノート」は82冊にもなっていた。幼少期のトラウマを抱え、現在は里親のもとで暮らしている優護は、家庭でも学校でも本音を隠し、波風を立てないよう生きている。
そんなある日、優護は、クラスでいじめの対象となっている乙木理穂が廃屋で映画の効果音を作る“フォーリー”に打ち込んでいるところを目撃する。フォーリーアーティストになることを夢見る理穂とともに音作りを始めた優護は、その不思議な世界に魅了されていく。
誰にも理解されないと思っていたふたりは、音を生み出す時間を重ねながら少しずつ心を通わせていく。しかし夏休みが終わり、学校生活が再び始まると、ふたりを取り巻く厳しい現実が待ち受けていた。
主な登場人物(キャスト)
清水優護(江口慶):幼い頃から「他人の聞いている音」が聞こえる中学2年生。聞こえた音を書き留めた「音ノート」を作り続けている。幼少期の経験から本音を隠すことに慣れていたが、理穂と出会い、フォーリーの世界に触れていく。
乙木理穂(具志川莉央):優護のクラスメイト。学校ではいじめの対象となり孤立している一方、フォーリーアーティストになるという夢を持ち、ひとりで映画の効果音作りに取り組んでいる。
清水国治(佐藤二朗):優護の里父。寡黙ながら、優護を見守りながら暮らしている。
土岐田馨(柄本 明):理穂と親しい古道具屋。優護と理穂にフォーリーについての本を貸し、ふたりの活動を見守る大人のひとり。
作品の魅力解説(公開前時点)
映画の“音を作る仕事”を物語の中心に据えた青春映画
本作で少年少女を結びつけるのは、映像に合わせて足音や物音などの効果音を作り出す“フォーリー”。手持ち花火やローファー、棒など身近なものから新しい音を生み出していく創作活動そのものが、優護と理穂のコミュニケーションになっていく。
他人が聞いている音まで聞こえてしまう優護と、自分から音を生み出そうとする理穂という設定も対照的だ。単なる部活動ものではなく、「聞こえること」「表現すること」「人と通じ合うこと」を結びつけた青春物語として描かれる点が特徴となっている。
孤独を抱えた中学生ふたりが、自分の居場所を見つけていく
優護は過去の経験から周囲に合わせて自分を隠し、理穂は学校で孤立しながらもひとり夢を追っている。それぞれ別の形で生きづらさを抱えるふたりが、共同作業を通して互いにかけがえのない存在になっていくことが物語の中心となる。
楽しい夏休みだけで物語を終わらせず、学校が再開した後の現実にも向き合う構成が明かされており、思春期の痛みと希望の双方を描く作品になりそうだ。
和歌山の風景と新人俳優ふたりの瑞々しさ
撮影は空下慎監督の出身地でもある和歌山でオールロケを敢行。江口慶と具志川莉央という若手俳優ふたりが主演を務め、佐藤二朗、柄本明という経験豊富な俳優陣が彼らを見守る大人たちを演じる。
空下監督自身が、本作を誰かが立ち止まった時に背中を押せる映画にしたいという趣旨のコメントを寄せており、土地の風景や日常の音とともに少年少女の内面を描く、繊細な青春映画として期待される。
