トム・ホランドが、『スパイダーマン』新作の撮影現場でゼンデイヤと共有した違和感を明かした。
俳優のトム・ホランドが、エイミー・ポーラーがホストを務めるポッドキャスト「Good Hang」に出演し、パートナーであるゼンデイヤと共演することへの信頼を語った。ふたりは、今夏の新作『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』を含め、計4本の『スパイダーマン』映画で共演。さらに、クリストファー・ノーラン監督の『オデュッセイア』にもそろって出演する。
ホランドは、ゼンデイヤと一緒に演じることを「命綱」のような存在だと表現し、「彼女なしで自分の仕事をすることは想像できない」とコメント。その信頼関係が、最新作の撮影現場で重要な判断につながったという。
ゼンデイヤとの関係が『スパイダーマン』現場で「声を上げる勇気」に
ホランドによると、『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』の撮影中、あるシーンを進めていた際に、ふたりは同じ違和感を覚えていたという。ホランドは自身のカットを撮り終え、ゼンデイヤのカットに移ったタイミングで、彼女に率直に確認したと明かしている。
「僕の分の撮影を終えて、次は彼女の撮影に入っていた。付き合っていない俳優相手だったら、絶対にこんなことは言わないけど……僕は『このシーン、うまくいってると思う?』って聞いたんだ。すると彼女は『ううん。このシーン、全然うまくいっていないと思う』って」
その後、ホランドはプロデューサーにも同じ質問を投げかけたという。プロデューサー側も「うまくいっていない」と感じており、ホランドは「僕とZ(ゼンデイヤ)も、本当にしっくりきていない」と伝えた。
監督が現場を止め、翌日に撮り直したシーン
ホランドとゼンデイヤは、その違和感をデスティン・ダニエル・クレットン監督にも共有した。ホランドは「長時間撮影してきたことは分かっているし、こんなことを言うのは嫌だけど、このシーンはうまくいっていないと思う。僕たちが感じるべきものを、その瞬間に感じられていない」と伝えたという。
これに対して、クレットン監督は冷静に受け止めた。ホランドは監督について「彼は本当に落ち着いている。何が起きても動じない」と語り、監督が「何を感じようとしているの?」と尋ねたうえで、ホランドの説明を受けて「それこそが、僕たちが感じるべきものだ」と応じたと振り返っている。
そして監督はスタッフに向けて「みんな今日は帰っていい。僕たちは座って、このシーンを書き直す」と告げたという。翌日、チームは同じシーンを撮り直し、ホランドは「本当にそうしてよかった。映画の中で、そのシーンは生きている」と語った。
トム・ホランド、俳優としてのゼンデイヤへの信頼
ホランドは、今回の出来事を振り返りながら、相手がゼンデイヤだったからこそ切り出せたとも話している。「もし向かいに座っていたのがゼンデイヤじゃなかったら……誰か別の人の撮影中に『これ、うまくいってると思う?』なんて聞くのを想像してみてよ」と冗談を交えた。
また、ホランドは俳優としてのゼンデイヤについても「恐れ知らず」と称賛。「彼女は本当に、両足でしっかり立って『全部を注ぎ込む』っていう人なんだ」と語り、役ごとにまったく異なる姿を見せながらも、そこに込める意図や情熱、推進力は変わらないと述べている。
長年にわたり同じシリーズを支えてきたふたりの関係性は、単なる共演者の枠を超え、作品の質を高めるための対話にもつながっているようだ。『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ(原題)』の撮影現場で起きたこの判断は、互いの信頼と、監督の柔軟な姿勢が重なった印象的なエピソードといえる。
【動画】トム・ホランドがゼンデイヤとの撮影秘話を語る「Good Hang」Podcast
