『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』の初の本格映像がCinemaConで披露され、ロバート・ダウニー・Jr.演じるドクター・ドゥームの姿とクリス・エヴァンスのサプライズ登場が注目を集めた。
米ラスベガスで開催されたCinemaConで、マーベル・スタジオが映画『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』の初の本格映像を公開した。ディズニーのプレゼンテーション終盤に登壇したケヴィン・ファイギは、本作が『アベンジャーズ/エンドゲーム』の続きから始まると説明し、アベンジャーズとX-MENが交差する展開への期待を語った。さらに会場では、ロバート・ダウニー・Jr.が新たな役どころとしてステージに登場し、映像内ではドクター・ドゥームの姿も初めて披露されたようだ。
CinemaConで明かされた『ドゥームズデイ』の位置づけと制作陣
今回のプレゼンテーションでは、まず本作がマーベル・シネマティック・ユニバースの新たな節目となる作品であることが示された。ファイギは『ドゥームズデイ』について、「『ドゥームズデイ』は『アベンジャーズ/エンドゲーム』の続きから始まるよ」と説明。さらに、アベンジャーズとX-MENを引き合わせる構想にも言及し、マルチバースを軸にした物語が本格的に動き出すことを印象づけた。
本作には、アンソニー・ルッソとジョー・ルッソのルッソ兄弟が監督として復帰する。脚本はマイケル・ウォルドロンとスティーヴン・マクフィーリーが手がける。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』や『アベンジャーズ/エンドゲーム』を支えた顔ぶれが再び集結することで、本作がシリーズの中でも大きな位置を占める作品として準備されていることがうかがえる。
また、ジョー・ルッソはドクター・ドゥームについて、「単なるヴィランじゃない」と語り、「マーベルで最も複雑なキャラクターの一人」と説明した。さらに「常に三手先を読んでいるんだ」とも述べており、本作におけるドゥームが、単なる対立軸ではなく、物語全体を動かす知略的な存在として描かれる可能性を感じさせる内容となっていた。
ロバート・ダウニー・Jr.が登場-ドクター・ドゥームの初映像も披露
会場の熱気が高まる中、ロバート・ダウニー・Jr.はローリング・ストーンズの「Sympathy for the Devil」をBGMにステージへ登場した。かつてアイアンマンとしてMCUを象徴してきたダウニーは、今回は新たな役どころとして観客の前に立ち、「このすばらしいチームと再会できるとは夢にも思わなかった」とコメント。さらに「しかも新しいキャラクターとしてね」と続け、本作での新たな立ち位置を印象づけた。
その後、チームは『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』のトレーラーを公開。映像では、マスクをまとったドクター・ドゥームの姿が初めてスクリーンに映し出されたようだ。
倒れたXマンションの看板から始まる不穏な幕開け-ドゥームが語る“来たる危機”
映像は、『X-MEN』シリーズでおなじみのチャールズ・エグゼビアによる英才教育学校の看板が地面に倒れている場面から始まる。X-MEN側の世界にもすでに異変が及んでいることを印象づける導入となっており、これまでのMCUとは異なる不穏な空気が漂っていたという。
その直後、ロバート・ダウニー・Jr.演じるドクター・ドゥームが姿を現す。ラトヴェリア訛りで「何かが来る」と口にするその声色は、かつてのトニー・スタークとはまったく異なるものだった。さらに、しゃがんだ状態で仮面を外し、ゆっくりと立ち上がりながら、「何かが近づいてくる。我々には阻止できないかもしれないものが」と語る。
続けてドゥームは、「今日が終わる前に、我々は想像を絶する決断を迫られることになるだろう」と警告。今回の映像では、ドゥームは単なるヴィランとしてではなく、世界に迫る危機をいち早く察知している存在として描かれていた。これまで制作陣が語ってきた“単なる敵ではない”という説明を裏付けるような場面だ。
その後、舞台は旧アベンジャーズ・タワーへと移る。そこにはニュー・アベンジャーズ、ファンタスティック・フォー、そしてサム・ウィルソン率いるアベンジャーズが集結。『サンダーボルツ*』のポストクレジットシーンで示唆されていたチーム同士の交差が、ついに本格的に描かれることが示された。
ソーとドゥームの激突も-アベンジャーズ対X-MENの火花が散る
トレーラーでは、クリス・ヘムズワース演じるソーのナレーションに乗せて、ワカンダやタロカンの様子も映し出された。今回の危機はアベンジャーズだけの問題ではなく、各地の勢力を巻き込むものになることを予感させる内容となっている。
ソーは仲間たちに向けて、「戻るときは、兄弟・姉妹としてだ」と呼びかける。一方で、これから立ち向かうものを生き延びるためには、「俺の言葉を信じてくれ……奇跡が必要になる」とも語った。
映像の中でも特に緊迫感を放っていたと話題なのが、ソーとドクター・ドゥームの一騎打ちだ。荒廃した地で対峙したふたりは激しい戦いを繰り広げ、ソーがストームブレイカーから雷撃を放ちながら飛びかかる場面も映し出された。しかし、ドゥームはその攻撃を片手で受け止めてみせる。知略家としての一面だけでなく、圧倒的な戦闘能力も備えていることを印象づけるシーンとなった。
また、トレーラーはアベンジャーズとX-MENの対立もちらりとのぞかせた。チャニング・テイタム演じるガンビットとシム・リウ演じるシャン・チー、フローレンス・ピュー演じるエレーナと、エレーナに変身したレベッカ・ローミン演じるミスティークが対峙する様子も映し出される。
さらに、ジェームズ・マースデン演じるサイクロップスがXマンションに立つ姿や、アンソニー・マッキー演じるサム・ウィルソン/キャプテン・アメリカの姿も確認された。一方で、ウィンストン・デューク演じるエムバクと、エボン・モス=バクラック演じるザ・シングが握手を交わす場面もあり、ヒーロー同士の対立だけではなく、共闘へ向かう可能性ものぞかせる映像となっていた。
スティーヴ・ロジャースも登場-OGアベンジャーズ再会の気配が映像を締めくくる
トレーラーには、大規模なクロスオーバーや戦いの断片だけでなく、登場人物たちの関係性を感じさせるカットも盛り込まれていた。ファンタスティック4の愛らしいロボット・HERBIEがXマンションにいる姿や、ポール・ラッド演じるアントマンが、娘のキャサリン・ニュートン演じるキャシー・ラングの頭にキスをする場面も一瞬映し出されている。キャシーの登場が確認されたことで、『ドゥームズデイ』におけるファミリーラインの広がりにも注目が集まりそうだ。
また、心温まる瞬間はそれだけではない。ジョセフ・クイン演じるジョニー・ストームが、妹のヴァネッサ・カービー演じるスー・ストームを抱きしめる様子も描かれており、作品がヒーローたちの戦いだけでなく、家族や仲間のつながりにも目を向けていることを感じさせる。
そうした感情的なカットの先に置かれていたのが、ファンにとって大きな驚きとなる場面だった。ドゥームとソーの一騎打ちが荒廃した地で続くなか、クリス・エヴァンス演じるスティーヴ・ロジャースが姿を現し、ソーに「よう、相棒」と声をかける。ソーは「ありえない」と言葉を失うが、ロジャースが手を差し伸べると、ムジョルニアがソーの手を離れ、彼の元へと飛んでいく。
今回の映像は、新章を担うヒーローたちの集結を見せるだけでなく、MCUを支えてきた存在たちの記憶も強く呼び起こすものとなっていた。『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』が単なる新たなクロスオーバー作品ではなく、これまでの歩みを踏まえたうえで次の局面へ進む作品であることを印象づける締めくくりだ。
クリス・エヴァンスとRDJが再会
その後、エヴァンス本人もステージに姿を現し、ドゥームについて「この男は――気に入らないね」と軽口を飛ばした。さらに、ドゥーム役のロバート・ダウニー・Jrとハグしかけてやめる場面もあり、長年MCUを支えてきたふたりならではのやり取りが会場を沸かせた。映像のサプライズだけでなく、ステージ上のこうした瞬間も含めて、『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』への期待を一段と高めるプレゼンテーションとなった。
今回の映像公開は、2025年末から今年初頭にかけて公開されてきた複数のティザーに続く、『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』初の本格的な映像披露となった。これまでのティザーは、スティーヴ・ロジャースやソー、X-MEN、シュリとワカンダの仲間たち、さらにファンタスティック・フォーのシングなどに焦点を当ててきたが、ロバート・ダウニー・Jr.がドクター・ドゥームとして本格的に姿を見せることは伏せられていた。そうした流れを踏まえると、今回のCinemaConでの発表は、本作の全体像を一歩進める大きな節目になったといえる。
先行ティザーはオンラインで合計10億回再生を記録しており、本作に対する関心の高さもうかがえる。12月18日の公開を控える『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』は、劇場関係者にとっても大きな注目作のひとつとなっており、2026年の興行を占ううえでも存在感の大きい作品となりそうだ。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』や『アベンジャーズ/エンドゲーム』を手がけたルッソ兄弟の復帰に加え、MCUを支えてきたキャスト陣の再集結がどのような形で結実するのか、今後の続報にも注目が集まる。
