バッド・バニー、スーパーボウル・ハーフタイムで団結を示すステージ披露-ガガ、リッキー・マーティンも参加

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バッド・バニーがスーパーボウルのハーフタイムで、音楽と祝祭、そして団結を前面に押し出したステージを披露した。


バッド・バニーは、Apple Musicスーパーボウル・ハーフタイムショーに先立つ広告で「世界を踊らせる」と語っていた。その言葉通り、彼が披露したのは、喜びと精巧さに満ちた、団結をテーマとするパフォーマンスだった。

レディー・ガガ、リッキー・マーティンらを迎え、自身のキャリアを横断する楽曲メドレーを駆け抜けたこのステージは、1億人を超える視聴者に向けて、音楽と文化の祝祭を強く印象づけるものとなった。

プエルトリコの“ベシンダ”を再現した祝祭空間

フィールド上に広がったのは、バッド・バニーがプエルトリコで行ってきた「No Me Quiero Ir de Aquí」レジデンシー公演を想起させる空間だった。ステージはプエルトリコのベシンダ(地域コミュニティ)を模した構成となり、理髪店や酒屋、象徴的な「カシータ(小さな家)」が並べられた。

この場所は、レジデンシー公演中にセレブゲストを迎えてきた象徴的な空間でもある。日曜夜のステージでも、カロルG、ヤング・ミコ、ジェシカ・アルバ、ペドロ・パスカルらが屋根の下で踊る姿が目撃された。パフォーマンスはそのままフィールド内を移動し、熱狂的なダンサーで埋め尽くされた巨大なダンスフロアへと展開していく。その過程で、実際の結婚式も行われたことを、彼の広報担当者が認めている。

「憎しみより強力なものは愛だけだ」──団結を前面に出したメッセージ

パフォーマンスの随所には、祝祭の空気と並行して、明確なメッセージが織り込まれていた。終盤、バッド・バニーはステージ上で「God Bless America」と口にし、続けて北米、南米、ラテンアメリカのすべての国名を、アメリカ合衆国とカナダを含めて読み上げた。

その背後でビルボードに点滅したのは、「憎しみより強力なものは愛だけだ」という言葉だった。この演出は、ショーの発表段階から右派を中心に向けられていた批判への、直接的な応答として受け止められている。

政治的スローガンを前面に掲げるのではなく、音楽と祝祭、そして言葉を通じて“団結”を示す──それが、このハーフタイムショー全体を貫く姿勢だった。

ステージは抗議や対立を煽るものではなく、踊り、集い、祝うという行為そのものを通してメッセージを可視化していく。その選択が、1億人を超える視聴者に向けて、強い印象を残す結果となった。

レディー・ガガが彩った象徴的な瞬間とステージ上の結婚式

このハーフタイムショーの中心的な場面のひとつとなったのが、レディー・ガガの登場だった。ガガは、ブルーノ・マーズとの2024年のヒット曲「Die With a Smile」を、サルサ風にアレンジしたバージョンで披露。その歌唱の最中、ステージ上ではカップルが結婚式を挙げる演出が行われた。

音楽とダンス、そして人生の節目となる儀式を重ね合わせたこの場面は、祝祭としてのステージの性格を象徴するものだった。観客の視線が一点に集まる中で進行した結婚式は、パフォーマンスの一部でありながら、同時に現実の出来事でもあった。

派手な演出やサプライズに留まらず、人と人が結ばれる瞬間をショーの中心に据えた構成は、「団結」というテーマを感情的なレベルで伝える役割を果たしていた。ガガの存在感ある歌声とともに、このシーンは今回のハーフタイムショーを語る上で欠かせない象徴的な瞬間となった。

キャリアを横断するメドレーとプエルトリコへの敬意

今回のハーフタイムショーでバッド・バニーは、自身のキャリア全体を振り返るような楽曲メドレーを展開した。ステージは一貫してダンスと祝祭に満ちた構成となっており、観客を巨大なパーティーへと巻き込んでいく流れが意識されていた。

プエルトリコへの敬意を示す場面も随所に盛り込まれている。そのひとつが、同郷のスターであるリッキー・マーティンの登場だ。マーティンはステージに招かれ、バッド・バニーのグラミー賞受賞アルバム『Debí tirar más fotos』から「lo que le pasó a Hawái」が短く披露された。

さらに別の場面では、マーティンのEP『Pausa』(2020年)収録曲「Cántalo」での共演も実現した。1990年代後半、「Living La Vida Loca」でラテン音楽の米国クロスオーバーを象徴する存在となったマーティンの参加は、テーマ的にも意味を持つものだった。世代を超えた共演は、ラテン音楽の歩みと現在地を重ね合わせる演出として機能していた。

音楽面だけでなく、映像演出にも象徴的な瞬間があった。パフォーマンスの途中、小さなテレビ画面にバッド・バニーの過去のグラミー賞受賞スピーチが映し出され、そこには若い少年の姿が重ねられた。先月ミネアポリスでICE(移民税関捜査局)に拘束された5歳の少年リアムを想起させるその演出の中で、バッド・バニーがグラミー賞のトロフィーを手渡す場面も描かれた。

こうした一連のパフォーマンスは、単なるヒット曲の連続ではなく、文化的背景や個人的なメッセージを内包した構成となっていた。祝祭性と同時に、ルーツや記憶を呼び起こす要素を重ねることで、ショー全体に奥行きを与えていたと言える。

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