ザック・スナイダー監督『The Last Photograph』撮影開始-20年越しの戦争ドラマが始動

ザック・スナイダー NEWS
ザック・スナイダー

ザック・スナイダーが長年温めてきた戦争ドラマ『The Last Photograph(原題)』の撮影に着手する。


『ジャスティス・リーグ』や『REBEL MOON』など壮大な映像世界で知られるザック・スナイダーが、ついに長年温めてきた情熱のプロジェクト『The Last Photograph(原題)』(ザ・ラスト・フォトグラフ)に取り組むことになった。マントをまとったヒーローも、ゾンビも、反抗的な月も登場しない本作は、彼にとって異色の戦争ドラマである。撮影は今月後半から始まり、約20年にわたり開発されてきた構想がついに現実のものとなる。

スナイダーが挑む20年越しの企画

本作『The Last Photograph』は、2000年代半ばにスナイダーが原案を手がけたオリジナル企画に端を発する。長らく開発が続けられてきたが、DC映画など大作プロジェクトに携わったことで棚上げ状態となっていた。2010年代初頭にはクリスチャン・ベールショーン・ペンの出演が予定されていた時期もあり、構想のスケールの大きさを物語っている。今回の撮影開始は、長い停滞を経てようやく実現する節目といえる。

キャストと制作体制-少数精鋭で挑むインディー作品

主演を務めるのは、スナイダー作品『レベル・ムーン』に出演したスチュアート・マーティンフラ・フリーのふたり。これまでの壮大な叙事詩的スケールを誇るスナイダー作品と比べると、本作は予算規模を大幅に縮小したインディー映画として制作される点が特徴だ。

プロデュースは、スナイダーと彼の妻でありクリエイティブパートナーでもあるデボラ・スナイダー、そしてウェスリー・コラーが、彼らの制作会社ストーン・クォーリーを通じて手がける。さらに、ジャンニ・ヌンナーリ率いるハリウッド・ギャング・プロダクションズも参加し、多国籍な布陣が作品を支える。

【動画】『REBEL MOON』予告編

撮影はコロンビア、アイスランド、ロサンゼルスなど世界各地で行われ、各地の制作会社が現地での映画制作をサポートする。スペインのメディアセット・エスパーニャ、コロンビアのジャガー・バイト、そしてアイスランドではトゥルー・ノースが製作サービスを提供。さらに本作は、コロンビアの視聴覚投資インセンティブ「CINA」に基づき、現地支出の35%に相当する税額控除を受けられる仕組みも活用している。こうした国際的な支援体制の下で、作品は現実の撮影段階へと進んでいく。

物語の核心とスナイダー自身の言葉

製作陣による公式のあらすじは次の通りだ。 「元DEA工作員が、外交官である両親を残忍に殺害された後、行方不明になった姪と甥を探すため、南米の山岳地帯に戻らなければならない。殺害犯の顔を見た唯一の人物である、落ちぶれた麻薬中毒の戦場カメラマンの協力を得て、彼は子供たちと真実を見つけることを決意して出発するが、やがて自分の過去の亡霊とも向き合わなければならないことを知る。未知への旅は彼らを文明からますます遠ざけ、彼らが信じるすべてを疑問視させ、現実と超現実の区別を徐々に曖昧にしていく。

脚本は『300』や『レベル・ムーン』でもスナイダーと組んだカート・ジョンスタッドが執筆しており、スナイダー自身の原案に基づく。音楽はハンス・ジマースティーヴン・ドアーオマー・ベンヤミンという豪華な作曲家陣が担当することも明らかになっている。

監督であるスナイダーは本作について、声明の中でこう述べている。

カメラを手に取って、親密な方法で単純に映画を作るというアイデアは、僕にとってとても魅力的なんだよね

『ザ・ラスト・フォトグラフ』は生と死についての瞑想で、僕が自分の人生で経験した試練のいくつかを体現し、映像制作を通じてそれらのアイデアを探求するものなんだ。

今後の展望-静かなスケールで挑む次章

撮影は今月後半に始まる見込みで、長期開発作がいよいよ具体化する段階に入った。本作はインディー規模の制作体制をとる一方、国際的な支援と多拠点ロケを組み合わせることで、現実と超現実が交差する物語世界をどのように立ち上げるのかが注目点である。今後は追加キャストやポストプロダクションの体制、公開形態などの続報が焦点となるだろう。

あわせて、監督はMMAを題材にした『Brawler(原題)』や、LAPD を中心としたアクション・スリラーなど複数の開発企画を抱えている。大作志向と小規模・親密な制作の往還という現在地が、今回の『The Last Photograph(原題)』でどのように結実するか――その行方を見守りたい。

cula をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む