ブラッド・ピットがポッドキャストで『F1®︎/エフワン』やスポーツ映画への思いを語った。
公開されたばかりの映画『F1®︎/エフワン』で主演を務めたブラッド・ピットが、スポーツ映画に対する熱い思いを明かした。ポッドキャスト番組「New Heights」にゲスト出演したピットは、自身の過去作『マネーボール』やクラシック作品への言及を交えながら、スポーツ映画の魅力やその中に込められた“人生”について語っている。作品の完成度だけでなく、俳優としてのキャリア観や次世代の演技論にも踏み込んだ内容となった。
『F1®︎』は終わりではない-次なるスポーツ映画にも意欲
現地時間7月2日、ピットはアメリカンフットボール界の人気兄弟であるトラヴィス・ケルシーとジェイソン・ケルシーがホストを務めるポッドキャスト「New Heights」に出演した。『F1®︎』を鑑賞したというジェイソンが「またスポーツ映画をやりたいと思うか」と尋ねると、ピットは「うまくいくスポーツ映画が大好きなんだ…最高だよね」と即答した。
続けて彼は、「ジーン・ハックマンの『勝利への旅立ち』や、ロバート・レッドフォードの『ナチュラル』のような作品には、それ以上の何かがある」と述べたうえで、「僕にとってスポーツは、試合ひとつでさえ人生そのものに感じるんだよ」と語った。
さらにピットは、スーパーボウル優勝経験を持つケルシー兄弟との会話の中で、「僕らは君たちを見ているし、君たちの運命を見ている。逆境にどう立ち向かい、どう闘い抜くかを見ることは、人生のすばらしいメタファーなんだ」と、スポーツと人生を重ね合わせる視点を強調した。
『マネーボール』の成功と『F1®︎』への誇り
スポーツ映画への愛情を語る中で、ピットは2011年の映画『マネーボール』についても言及した。実在の人物ビリー・ビーンを演じた本作は、アカデミー賞6部門にノミネートされ、自身も主演男優賞候補となった代表作のひとつである。
「『マネーボール』では本当にうまくいったと感じている。美しい方法でその系譜に加わることができた」と振り返るピットは、最新作『F1®︎』にも同様の誇りを持っていると明かす。
「この作品も本当に大きなレベルでそれを成し遂げていると思う。レーシングはおそらく人々が体験できる最も内臓に響くスポーツ体験だからね」と語ったうえで、「でも偉大なスポーツ映画がそうであるように、そこにはストーリーがあるんだ。本当に感動させられるし、めちゃくちゃ面白い」と語った。
そして最後に、「この種の魂に響く結末について、本当に誇りに思っているよ」と締めくくった。演技や映像表現だけでなく、観客の心に届く“物語”があってこそ、スポーツ映画は真に力を持つという考えが、ピットの言葉からはにじみ出ていた。
若手俳優たちへのまなざしと忠告
ピットは番組の中で、現在の映画業界を支える新世代の俳優たちにも目を向けた。彼らが直面する課題や表現のあり方について、尊敬と興味をもって見つめているという。
「彼らが何と対峙しているか、どう交渉し、どう切り抜けていくかを見るのが好きなんだ」と語るピットは、かつての時代と比較しながらこう続けた。「僕らはもっと緊張していて、演技のことばかり考えていた。『売り飛ばすな、売り飛ばすな』って感じだったけど、今の若者たちは『いろんな分野でアーティストになれるんだから、楽しもう』という姿勢でやっている」
一方で、そんな若手たちに対して、ベテラン俳優としての忠告も忘れなかった。「でも彼らも『フランチャイズを持たなければ』とか『スーパーヒーローをやらなければ』といったプレッシャーに囚われがちなんだよ」と語り、「やめろ!やめろ!いつか終わるぞ」と冗談交じりに警鐘を鳴らした。
自らの経験と視点から、自由で創造的な俳優人生のあり方を提案するその姿は、ピットがいまも“映画”という表現の場に真剣に向き合い続けていることを示している。




