映画監督デヴィッド・リンチ死去にスピルバーグやヒュー・ジャックマンらが続々コメント。独創的な映像世界を築いた巨匠への映画界の反応とは。
1月15日に死去したデヴィッド・リンチ監督(78)を追悼する声が、ハリウッドの映画界から相次いで寄せられている。『ジュラシック・パーク』のスティーヴン・スピルバーグ監督から)ツイン・ピークス」で主演を務めたカイル・マクラクランまで、多くの映画人が独自の作風で知られた巨匠との思い出を語っている。
スピルバーグ監督「唯一無二の才能」と語る
スティーヴン・スピルバーグ監督はハリウッド・リポーター誌に対して声明を発表し、「デヴィッドの映画が大好きでした。『ブルーベルベット』、『マルホランド・ドライブ』、『エレファント・マン』は、彼が唯一無二の夢想家であり、手作りのような映画を監督する才能の持ち主であることを示しています。『フェイブルマンズ』で彼がジョン・フォードを演じたときに彼と知り合うことができました。私のヒーローであるデヴィッド・リンチが、私のもう一人のヒーローであるジョン・フォードを演じるなんて、とてもシュールで、まるでデヴィッドの映画の一場面のようでした。彼のような独創的で唯一無二の声を持つ人物がいなくなるのは本当に寂しいことです。彼の映画はすでに時の試練に耐え、これからもそうあり続けるでしょう」とコメントを寄せている。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のジェームズ・ガン監督はX(旧Twitter)で「デヴィッド・リンチ、安らかに。あなたは多くの私たちに影響を与えました」と追悼。
ロン・ハワードはXに「#RIPDavidLynch、優雅な人物であり、心と魂に従って創作を続けた恐れ知らずのアーティストでした。彼は過激な実験が忘れられない映画を生み出すことを証明してくれました」と投稿。
コリン・ジョストはInstagramで「会ったことがない人のことでこんなに悲しい気持ちになったことはありません。本当に彼のことが大好きでした」と、会っていなくても喪失感を強く感じると強調。
カット・デニングスはInstagramで「これは非常に大きな損失です。彼は史上最も影響力のあるアーティストの一人でした。デヴィッド・リンチのような人は二度と現れないでしょう」とリスペクトを示した。
パットン・オズワルトはXで「デヴィッド・リンチ、安らかに。少なくともフェズをかぶった馬が夢の中で私にそう言ってくれました。(※逆再生でスウェーデン語で)」とユーモアを交えて追悼。
長年の盟友マクラクラン「想像を超える世界を見せてくれた」
「ツイン・ピークス」や『ブルーベルベット』で主演を務めたカイル・マクラクランは、9枚の思い出の写真とともに「世界はすばらしいアーティストを失いましたが、私は大切な親友を失いました。彼は私に想像もしなかった世界を旅する機会をくれました」と追悼の言葉を投稿。
ヒュー・ジャックマンはInstagramストーリーで「デヴィッド・リンチの喪失は計り知れないものです。すばらしいアーティストであり映画監督、慈善家、そしてすばらしい魂の持ち主でした。彼のデヴィッド・リンチ財団での活動は私の人生にインスピレーションを与えてくれました。これからもその火を引き継いでいきたいと思います。心からの哀悼の意を、そして彼の家族や友人たちに愛を送ります」とコメント。デヴィッド・リンチ財団は、トランセンデンタル瞑想の普及活動を行う非営利団体として知られている。
業界団体も続々と追悼のコメント
アメリカ映画協会(AFI)は「デヴィッド・リンチはアメリカのオリジナルでした。彼はAFIの卒業制作として『イレイザーヘッド』を撮影する際、グレイストーンの厩舎に住んでいたという伝説は本当です。彼は後進の育成にも熱心で、学生たちに『あなたの中にある物語を語りなさい。各人にはそれぞれの物語があります。アイデアに忠実であり続け、制作の過程を楽しみなさい』とアドバイスを送っていました」と声明を発表した。
監督組合(DGA)のレスリー・リンカ・グラッター会長は「彼のような人は他にいません。映画とテレビの視覚的な語りを新たなレベルに引き上げた真のビジョナリーでした。90年代初頭、『ツイン・ピークス』で若手監督だった私にチャンスをくれ、人生を変えてくれました」と追悼。さらに、撮影現場でのエピソードを交えながら、リンチ監督の独特な視点と創造性を語った。
リンチ監督は1990年のカンヌ国際映画祭で『ワイルド・アット・ハート』がパルムドール(最高賞)を受賞。2019年にはアカデミー名誉賞を受賞している。監督の死去を伝える公式Facebookの投稿には「彼がいなくなった今、世界には大きな穴が空いています。しかし、彼が言っていたように”ドーナツの穴ではなく、ドーナツに目を向けよう”。今日は金色の太陽と青い空が広がる美しい日です」と記されている。




