『箱の中の羊』が第79回カンヌ国際映画祭で公式上映を迎えた。
是枝裕和監督の最新作『箱の中の羊』が、第79回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に正式出品され、公式上映に先立ってレッドカーペットセレモニーに登場した。
現地時間5月16日(土)、南仏カンヌのパレ・デ・フェスティバルには、是枝監督をはじめ、主演の綾瀬はるか、大悟(千鳥)、そして桒木里夢が出席。世界初披露となる公式上映を前に、会場周辺には多くの観客と取材陣が集まり、作品チームを迎えた。
晴天のカンヌに『箱の中の羊』チームが登場
レッドカーペットが行われたこの日は、青空が広がる晴天に恵まれた。セレモニーでは、招待されたゲストたちが登場した後、観客の期待が高まるなかで『箱の中の羊』チームが到着。沿道で待ち受けていたファンからは歓声が上がり、是枝監督らは写真撮影やサインに応じながら、ゆっくりと会場へ向かった。

© KazukoWAKAYAMA
先に車から降り立ったのは、黒いタキシード姿の是枝監督と、この日10歳の誕生日を迎えた桒木。桒木が誕生日祝いの色紙を受け取る場面もあり、その様子が映し出されると、会場では「ハッピー・バースデイ」が流れる演出もあった。
大悟はグッチのタキシードにキッズラブゲイトの靴を合わせ、胸元にはショーメのブローチを着用。綾瀬はバレンシアガの黒のドレスとシューズ、カルティエのジュエリーをまとい、アップヘアでレッドカーペットに姿を見せた。綾瀬がカンヌ国際映画祭のコンペティション部門のレッドカーペットに参加するのは、『海街diary』(2015)以来2度目となる。

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音楽とともに歩いたレッドカーペット
レッドカーペットでは、本作の音楽を手がけた坂東祐大によるテーマ曲が流れるなか、是枝監督が落ち着いた様子で一行をリードした。綾瀬、大悟、桒木は劇中の家族を思わせるように手をつなぎ、時折笑顔を見せながらカメラの前へ進んだ。
一行は横一列に並び、リクエストに応じて手を振るなど、集まったメディアや観客に向けて丁寧に対応。大悟は笑顔でユーモラスなリアクションを見せる場面もあり、レッドカーペットの空気を和ませた。

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また、シアターへ向かう階段では、大悟が綾瀬に手を差し伸べてエスコートする場面も見られた。先日の完成披露試写会で語っていた「綾瀬さんをエスコートしてみせる」という言葉を思わせる振る舞いとなり、チームの親密な雰囲気を印象づけた。
2200人の観客が迎えた公式上映会場
その後、一行が2200人を収容する上映会場に入ると、劇場を埋めた観客から大きな拍手が送られた。是枝監督、綾瀬、大悟、桒木は観客に手を振りながら席に着き、世界初披露となる公式上映が始まった。
『箱の中の羊』は、息子を亡くした夫婦が、亡き息子の姿をしたヒューマノイドを迎え入れることから物語が動き出す。建築家の音々と、工務店の二代目社長である健介は、それぞれ異なる思いを抱えながら、再び“家族”の時間と向き合っていく。
息子の姿をした存在を前に、喜びを隠せない音々と、戸惑いを抱える健介。やがて夫婦それぞれが抱えてきた喪失への思いが浮かび上がり、ふたりは夫婦とは何か、家族とは何かという問いに直面していく。
是枝監督が新たに描く家族の物語は、カンヌの公式上映という場で、世界の観客に向けて初めて披露された。日本では5月29日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開される。
