【『ウィキッド ふたりの魔女』最速レビュー】圧巻の歌声! ・・だけにおさまらないマジカルな傑作-細部へのこだわりが確信させる“映画化の意義”[ネタバレなし]

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『オズの魔法使』の通称“良い魔女”“悪い魔女”と呼ばれるふたりの魔女の過去を描く人気ミュージカル「ウィキッド」。長く愛されてきたこの舞台が、『クレイジー・リッチ!』『イン・ザ・ハイツ』のジョン・M・チュウ監督によってついに映画化。3月7日(金)日本公開予定の『ウィキッド ふたりの魔女』を、ひと足お先に韓国で鑑賞してきた。

『ウィキッド ふたりの魔女』 予告編

『ウィキッド ふたりの魔女』あらすじ

魔法と幻想の国オズにある<シズ大学>で出会ったふたり…誰よりも優しく聡明でありながら家族や周囲から疎まれ孤独なエルファバと、誰よりも愛され特別であることを望むみんなの人気者グリンダは、大学の寮で偶然ルームメイトに。見た目も性格も、そして魔法の才能もまるで異なるふたりは反発し合うが、互いの本当の姿を知っていくにつれかけがえのない友情を築いていく。

ある日、誰もが憧れる偉大なオズの魔法使いに特別な力を見出されたエルファバは、グリンダとともに彼が司るエメラルドシティへ旅立ち、そこでオズに隠され続けていた“ある秘密”を知る。それは、世界を、そしてふたりの運命を永遠に変えてしまうものだった…。

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レビュー本文

豪華キャストそれぞれが輝く

生まれつきの緑の肌とパワフルな魔力によって周囲から時に恐れられ、時にバカにされるが、心優しく真面目で、優秀な主人公エルファバ役には、舞台ミュージカルや音楽映画で圧倒的な実績を誇るシンシア・エリヴォ。

エリヴォは力強さと繊細さを併せ持つエルファバというキャラクターを、特殊メイクを突き抜けるエモーショナルな演技で完成させた。

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容姿端麗な人気者で、承認欲求は強めながら根っから性格が悪いわけではない“ピンクのお嬢様”キャラクター、グリンダ役には世界的なポップスターであるアリアナ・グランデ。

お茶目な仕草やポップスターならではの煌めく愛嬌を振り撒きながら、徐々に複雑な思いを抱えるようになっていくグリンダの感情の機微も見事に表現したグランデには表現者としての新たな底力を感じた。

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エリヴォが突き抜ける声量で映画館中を支配したかと思えばグランデがさすがのハイトーンを美しく響かせる、そんな最強主演コンビの圧倒的な歌声はそれだけで観客の涙を誘うが、ほかにもミシェル・ヨー(『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)やジェフ・ゴールドブラム(『ジュラシック・パーク』)など豪華キャストも印象的なキャラクターとして登場し、それぞれが輝いている。

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映画でしかできない表現で魅せる

元より舞台ミュージカルとして人気を博している「ウィキッド」の映画化ともなれば、期待されるのはやはり音楽シーン。ここも、元の楽曲の魅力を最大限活かしながら、“映画にしかできない表現”を一貫して取り入れているところに“映画化の意義”を感じた。

たとえば画面を分割してみせたり、上から撮ったり下から撮ったりと“カメラワーク”で魅了したり、視覚効果と撮影の工夫でしかなせないキャラクターの動きを実現したりと、舞台ミュージカルでは物理的に味わえない表現がふんだんに取り入れられていることで、“映画ならでは”の魔法を体験できるのが今作の強みといえるだろう。

『イン・ザ・ハイツ』でも冒頭から終わりまで巧みな映像表現で観客を夢中にさせたジョン・M・チュウ監督。舞台劇の映像化は彼に任せればよし、といえるところまで来たように思える。

細部まで愛と気合が行き届いた1作

さらに、キャストの輝きや元からの名曲たちに頼りきることなく、今作は細部まで妥協のない真摯な姿勢を見せてくれる。

元ネタとなる『オズの魔法使』や舞台版「ウィキッド」への愛あふれるオマージュやカメオ出演、カラフルに画面を彩る衣装、「ハリー・ポッター」のホグワーツに負けないオリジナリティを放つ“シズ大学”のマジカルでエキサイティングなデザイン、アンサンブルキャストによるキレのあるダンスパフォーマンスや、それらを効果的に見せる撮影など、常にすべてにこだわりが感じられ、到底一度観ただけではすべてを味わい尽くせないと感じさせられた。

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今作は二部作にして、1作目だけで2時間40分という超大作だが、それでも一切「過不足がない」と思わせる絶妙なテンポ感で、感動と興奮のストーリーを届けてくれる。すでに公開されている各国で批評家・観客双方から絶賛されているのも納得の傑作だった。

『ウィキッド ふたりの魔女』は3月7日(金)日本公開。

作品情報

出演:シンシア・エリヴォ、アリアナ・グランデ、ジョナサン・ベイリー、イーサン・スレイター、ボーウェン・ヤン、ピーター・ディンクレイジ with ミシェル・ヨー and ジェフ・ゴールドブラム
監督:ジョン・M・チュウ(『クレイジー・リッチ!』『イン・ザ・ハイツ』)
製作:マーク・プラット(『ラ・ラ・ランド』『リトル・マーメイド』)、デイヴィッド・ストーン(「ウィキッド」)
脚本:ウィニー・ホルツマン
原作:ミュージカル劇「ウィキッド」
作詞・作曲:スティーヴン・シュワルツ
脚本:ウィニー・ホルツマン
© Universal Studios. All Rights Reserved.
配給:東宝東和
公式サイト:https://wicked-movie.jp/
X:@wickedmovieJP
Instagram:@universal_eiga
TikTok:@universal_eiga
Facebook:universal.eiga

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