映画『スターシップ・トゥルーパーズ』(1997)を紹介&解説。
映画『スターシップ・トゥルーパーズ』概要
映画『スターシップ・トゥルーパーズ』は、ロバート・A・ハインラインのSF小説『宇宙の戦士』を原作に、ポール・ヴァーホーヴェン監督(『ロボコップ』『トータル・リコール』)が映画化したSF戦争アクション。未来の地球を舞台に、地球連邦軍に入隊した若者たちが、巨大昆虫型生命体“バグズ”との戦争に身を投じていく姿を描く。主演はキャスパー・ヴァン・ディーン、共演にディナ・メイヤー、デニース・リチャーズ、ジェイク・ビジー、ニール・パトリック・ハリス、マイケル・アイアンサイドら。
作品情報
日本版タイトル:『スターシップ・トゥルーパーズ』
原題:Starship Troopers
製作年:1997年
本国公開日:1997年11月7日
日本公開日:1998年5月2日
ジャンル:SF/アクション/戦争
製作国:アメリカ
原作:ロバート・A・ハインライン『宇宙の戦士』(小説)
上映時間:129分
監督:ポール・ヴァーホーヴェン
脚本:エドワード・ニューマイヤー
製作:アラン・マーシャル/ジョン・デイヴィソン
共同製作:フランシス・ドール/ステイシー・ランブレザー/エドワード・ニューマイヤー/フィル・ティペット
撮影:ヨスト・ヴァカーノ
美術:アラン・キャメロン
衣装:エレン・マイロニック
編集:マーク・ゴールドブラット/キャロライン・ロス
作曲:ベイジル・ポールドゥリス
視覚効果:フィル・ティペット/スコット・E・アンダーソン
出演:キャスパー・ヴァン・ディーン/ディナ・メイヤー/デニース・リチャーズ/ジェイク・ビジー/ニール・パトリック・ハリス/パトリック・マルドゥーン/マイケル・アイアンサイド/クランシー・ブラウン
製作:トライスター・ピクチャーズ/タッチストーン・ピクチャーズ
配給:トライスター・ピクチャーズ(米国)/ブエナ ビスタ インターナショナル ジャパン(日本)
あらすじ
未来の地球。高校を卒業したジョニー・リコは、恋人カルメンや友人カールとともに地球連邦軍へ志願する。リコは機動歩兵隊に配属され、厳しい訓練の中で兵士として成長していくが、巨大昆虫型生命体“バグズ”による攻撃で故郷ブエノスアイレスが壊滅。大切なものを奪われたリコは、仲間たちとともにバグズの母星へと向かい、過酷な戦場に身を投じていく。
主な登場人物(キャスト)
ジョニー・リコ(キャスパー・ヴァン・ディーン):ブエノスアイレス出身の青年。高校卒業後、恋人カルメンを追うように地球連邦軍へ志願し、機動歩兵隊の兵士として戦場に立つ。
ディジー・フロレス(ディナ・メイヤー):リコの同級生で、彼に想いを寄せる女性。機動歩兵隊に入隊し、リコと同じ部隊で過酷な訓練と実戦を経験していく。
カルメン・イバネス(デニース・リチャーズ):宇宙軍のパイロットを目指すリコの恋人。軍に入ったことでリコとは別の道を進み、艦隊勤務の中で自らのキャリアを築いていく。
カール・ジェンキンス(ニール・パトリック・ハリス):リコとカルメンの友人。超能力的な資質を持ち、軍の情報部門に進むことで、バグズとの戦争に別の角度から関わっていく。
エース・リビー(ジェイク・ビジー):リコと同じ機動歩兵隊に所属する兵士。軽口を叩きながらも戦場を生き抜く仲間として、リコたちと行動を共にする。
ジーン・ラズチャック(マイケル・アイアンサイド):リコたちの高校教師であり、のちに機動歩兵隊の指揮官として再登場する人物。
ザンダー・バーカロウ(パトリック・マルドゥーン):カルメンと同じ艦隊に所属するパイロット。カルメンに接近する存在として、リコとの関係にも影を落とす。
作品の魅力解説
本作の魅力は、単なる巨大昆虫との戦争映画にとどまらない点にある。若者たちの青春ドラマ、軍隊映画としての訓練と戦場描写、SFアクションとしての大規模なスペクタクルが一体となり、観る者を一気に未来の戦争世界へ引き込む。
一方で、ポール・バーホーベン監督らしい風刺性も本作を語るうえで重要な要素である。作中では、ニュース映像や軍の宣伝のような演出が繰り返し挿入され、兵役や市民権、敵を単純化するプロパガンダの構造が強調される。派手なアクションの裏側に、軍国主義や大衆扇動への皮肉が仕込まれている点が、本作をカルト的なSF映画として記憶させている。
また、バグズの群れが押し寄せる戦闘シーンや、容赦のないバイオレンス描写も強烈な印象を残す。B級映画的な勢いと、社会風刺を含んだ知的な構造が同居しており、公開当時の評価を超えて、現在も語り継がれる理由になっている。
