映画『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980)を紹介&解説。
映画『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』概要
映画『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』は、ジョージ・ルーカスが生み出した「スター・ウォーズ」シリーズの第2作として公開されたSFアドベンチャー。前作『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』でデス・スターを破壊した反乱同盟軍が、銀河帝国の猛反撃によって追い詰められていく姿を描く。監督はアービン・カーシュナー、出演はマーク・ハミル、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー、ビリー・ディー・ウィリアムズら。ルーク・スカイウォーカーの修行、ハン・ソロとレイアの逃避行、そしてダース・ベイダーとの宿命的な対決が重なり、シリーズ屈指の重厚な物語として知られている。
作品情報
日本版タイトル:『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』
原題:Star Wars: Episode V – The Empire Strikes Back
製作年:1980年
本国公開日:1980年5月21日
日本公開日:1980年6月28日
ジャンル:SF/アドベンチャー/ファンタジー
製作国:アメリカ
原作:無
上映時間:124分
前作:『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977)
次作:『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983)
監督:アービン・カーシュナー
脚本:リー・ブラケット/ローレンス・カスダン
原案:ジョージ・ルーカス
製作:ゲイリー・カーツ
製作総指揮:ジョージ・ルーカス
撮影:ピーター・サシツキー
美術:ノーマン・レイノルズ
編集:ポール・ハーシュ
作曲:ジョン・ウィリアムズ
特撮:ブライアン・ジョンソン/リチャード・エドランド
サウンドデザイン:ベン・バート
出演:マーク・ハミル/ハリソン・フォード/キャリー・フィッシャー/ビリー・ディー・ウィリアムズ/アンソニー・ダニエルズ/デビッド・プラウズ/ピーター・メイヒュー/ケニー・ベイカー/フランク・オズ/アレック・ギネス/ジェレミー・ブロック
製作:ルーカスフィルム
配給:20世紀フォックス
あらすじ
デス・スターを破壊した反乱同盟軍だったが、勝利の余韻は長く続かなかった。ダース・ベイダー率いる銀河帝国は反乱軍への攻勢を強め、ルーク・スカイウォーカーたちは氷の惑星ホスの秘密基地から撤退を余儀なくされる。ルークは亡き師オビ=ワン・ケノービの導きにより、ジェダイ・マスターのヨーダを訪ねて惑星ダゴバへ向かう。一方、ハン・ソロ、レイア、チューバッカ、C-3POは帝国軍の追跡を逃れ、ハンの旧友ランド・カルリジアンが治める雲の都市クラウド・シティへたどり着く。しかし、そこにはダース・ベイダーの罠が待ち受けていた。仲間の危機を知ったルークは修行を中断し、ベイダーとの対決へと向かう。
主な登場人物(キャスト)
ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル):反乱同盟軍に加わる若き青年。フォースの力を磨くため、惑星ダゴバでヨーダのもと修行に挑むが、仲間の危機を感じ取ったことで大きな選択を迫られる。
ハン・ソロ(ハリソン・フォード):ミレニアム・ファルコン号を操る密輸業者出身の男。皮肉屋で自由を愛する一方、レイアや仲間たちへの思いを深め、帝国軍の追跡から逃れようと奮闘する。
レイア・オーガナ(キャリー・フィッシャー):反乱同盟軍を率いる王女であり、強い意志を持つ指導者。ホス基地からの撤退後、ハン・ソロと行動を共にする中で、彼との関係にも変化が生まれていく。
ダース・ベイダー(デビッド・プラウズ/声:ジェームズ・アール・ジョーンズ):銀河帝国の暗黒卿。ルーク・スカイウォーカーを執拗に追い続け、やがてルークの運命を大きく揺るがす事実を突きつける。
ランド・カルリジアン(ビリー・ディー・ウィリアムズ):ハン・ソロの旧友で、雲の都市クラウド・シティの執政官。軽妙で洗練された人物だが、帝国の圧力を受けたことで難しい立場に置かれる。
ヨーダ(フランク・オズ):惑星ダゴバに暮らす伝説的なジェダイ・マスター。小柄で謎めいた存在ながら、フォースの本質を知る賢者としてルークに厳しい教えを授ける。
チューバッカ(ピーター・メイヒュー):ハン・ソロの相棒であるウーキー族の戦士。ミレニアム・ファルコン号で仲間を支え、危機的状況でも高い忠誠心を見せる。
C-3PO(アンソニー・ダニエルズ):通訳や儀礼に詳しい通訳ドロイド。慎重で心配性な性格ながら、ハンやレイアたちの逃避行に同行する。
R2-D2(ケニー・ベイカー):小型ドロイド。ルークと共に惑星ダゴバへ向かい、さまざまな場面で機転と技術力を発揮する。
ベン(オビ=ワン)・ケノービ(アレック・ギネス):ルークを導くジェダイの師。肉体を失った後も、フォースを通じてルークに助言を与える存在として登場する。
ボバ・フェット(ジェレミー・ブロック):銀河で名を知られる賞金稼ぎ。ダース・ベイダーに雇われ、ハン・ソロたちを追跡する冷徹な存在として物語に関わる。
作品の魅力解説
本作の魅力は、前作の冒険活劇的な高揚感から一転し、敗北、迷い、誘惑、別れを前面に押し出した重厚な物語にある。反乱軍は冒頭から帝国軍に追い詰められ、ルークも英雄として成長する途中で自らの未熟さと向き合うことになる。そのため、単なる勧善懲悪ではなく、登場人物それぞれが痛みを抱えながら進むドラマとして深みを増している。
また、ヨーダの登場によって「フォース」の精神性が大きく広がったことも重要なポイントである。ライトセーバーの戦いや宇宙船の追跡劇だけでなく、恐れや怒りにどう向き合うかという内面的なテーマが加わり、シリーズ全体の神話性を強めた。ルークの修行場面は、アクション映画でありながら哲学的な奥行きを持つ本作の象徴といえる。
ハン・ソロとレイアの関係、ランド・カルリジアンの葛藤、ダース・ベイダーの圧倒的な存在感も見どころである。特にクラウド・シティを舞台にした後半は、ロマンス、裏切り、喪失、宿命の対決が一気に重なり、シリーズ屈指の緊張感を生み出している。ジョン・ウィリアムズによる音楽や、氷の惑星ホス、沼地の惑星ダゴバ、雲の都市ベスピンといった多彩な舞台も、物語のスケールを広げる大きな魅力である。
