『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』とはどんな映画?あらすじ・キャスト・注目ポイントを紹介・解説

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映画『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』(2016)を紹介&解説。


映画『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』概要

映画『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』は、ジョン・M・チュウ監督が手がけたクライムサスペンス。幻術師集団“フォー・ホースメン”が新たな黒幕の策略に巻き込まれ、世界を舞台に不可能な強奪計画へ挑む姿を描く。主演はジェシー・アイゼンバーグマーク・ラファロウディ・ハレルソンデイヴ・フランコら前作キャストに加え、ダニエル・ラドクリフらが出演する。

作品情報

日本版タイトル:『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』
原題:Now You See Me 2
製作年:2016年
日本公開日:2016年9月1日
ジャンル:サスペンス/クライム
製作国:アメリカ
原作:無
上映時間:130分
前作:『グランド・イリュージョン』(2013)
次作:『グランド・イリュージョン/ダイヤモンド・ミッション』(2025)

監督:ジョン・M・チュウ
脚本:エド・ソロモン
製作:アレックス・カーツマン/ロベルト・オーチー/ボビー・コーエン
撮影:ピーター・デミング
編集:スタン・サルファス
作曲:ブライアン・タイラー
出演:ジェシー・アイゼンバーグマーク・ラファロウディ・ハレルソン/デイヴ・フランコ/リジー・キャプラン/ダニエル・ラドクリフ/ジェイ・チョウ/サナ・レイサン/マイケル・ケインモーガン・フリーマン
製作:サミット・エンターテインメント
配給:ライオンズゲート/KADOKAWA(日本)

『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』あらすじ

前作から1年後。再び世間を騒がせるショーを計画していた“フォー・ホースメン”は、突如現れた若き実業家の策略によって罠にかけられる。彼らは巨額の利益を生む新技術を奪取する任務を強いられ、国境を越えた危険なゲームへと巻き込まれていく。不可能に見える状況の中で、再び観客を欺く大規模トリックが幕を開ける。

主な登場人物(キャスト)

J・ダニエル・アトラス(ジェシー・アイゼンバーグ):フォー・ホースメンの中心的存在。卓越したカードさばきとカリスマ性を持つマジシャンで、チームを率いる。本作では、再び表舞台に立ちたいという思いを募らせる一方、何者かの策略によってチームごと危険な計画に巻き込まれていく。

ディラン・ローズ(マーク・ラファロ):FBI捜査官。ホースメンを追う立場にありながら、彼らと複雑な関係を築くキーパーソン。本作では、前作で明かされた自身の正体をめぐって追われる立場となり、父ライオネル・シュライクの死に関わる過去とも向き合うことになる。

メリット・マッキニー(ウディ・ハレルソン):催眠術を得意とするマジシャン。心理戦に長け、作戦遂行の重要な役割を担う。本作では、双子の弟チェイス・マッキニーの登場により、自身の過去や家族との因縁も物語に絡んでいく。

ジャック・ワイルダー(デイヴ・フランコ):俊敏な手先の技術を持つ若手マジシャン。機転を利かせた行動でチームに貢献する。本作では、前作で死亡したと思われていた事実を逆手に取りながら、潜入やすり替えの場面で重要な役割を果たす。

ルーラ(リジー・キャプラン):新たに加わった女性マジシャン。大胆なパフォーマンスでチームに新風を吹き込む。

ウォルター・メイブリー(ダニエル・ラドクリフ):天才的な技術者で実業家。ホースメンを脅迫し、巨大な陰謀へ巻き込む黒幕的存在。

サディアス・ブラッドリー(モーガン・フリーマン):マジックの種明かしで知られる人物。物語の鍵を握る存在として再び関与する。本作では、ディランとホースメンを導く存在として再登場し、前作から続く因縁の真相に大きく関わっていく。

アーサー・トレスラー(マイケル・ケイン):ビジネス界の大物。前作から続く因縁が本作にも影を落とす。

『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』簡易レビュー・解説

前作同様、マジックと犯罪劇を融合させたエンターテインメント性の高い一作。国際的なロケーションとテンポの良い編集、視覚的なトリックの連続が見どころである。一方で、物語は多層的で複雑な構造を持ち、評価は分かれた。

批評家の反応は賛否両論ながら、観客からはキャストの魅力やスケール感ある演出が支持され、シリーズ作品としての存在感を示した。

なお、アイラ・フィッシャー演じるヘンリーは、フィッシャーの妊娠の都合上ストーリーに登場せず、その代わりに加入した女性メンバーがリジー・キャプテン演じるルーラである。

内容(ネタバレ)

ライオネル・シュライクの事故死

物語は、ディラン・ローズの父であるマジシャン、ライオネル・シュライクの事故死から始まる。ライオネルは、金庫に閉じ込められた状態で水中から脱出する大掛かりなマジックに挑んだが、金庫から抜け出すことができず命を落とした。この事故は、前作から続くディランの行動原理に深く関わっており、本作でも彼の過去の傷として物語の土台になる。

18カ月後、フォー・ホースメンは潜伏している

前作でFBIを出し抜いたフォー・ホースメンは、世間から姿を消し、秘密結社「アイ」からの次なる指令を待っている。メンバーはJ・ダニエル・アトラス、メリット・マッキニー、ジャック・ワイルダー。前作に登場したヘンリーはチームを離れており、新たにルーラ・メイがメンバーとして加わる。彼らは表舞台への復帰を待ち望みながらも、思うように動けない状況に置かれている。

新たな標的はハイテク企業のCEOオーウェン・ケース

ディランは、フォー・ホースメンに新たな任務を与える。標的は、ハイテク企業を率いるオーウェン・ケースである。彼の会社が発表しようとしている新型端末には、ユーザーの個人情報を密かに収集し、悪用する危険性があるとされる。ホースメンは、その不正を大衆の前で暴くため、ニューヨークで行われる発表イベントに潜入する。

復帰ショーは何者かに乗っ取られる

フォー・ホースメンは、オーウェン・ケースの発表イベントで華々しく復帰し、企業の不正を暴こうとする。しかし、彼らの計画は途中で何者かに妨害される。会場のスクリーンには、ホースメン自身の秘密を暴く映像が流され、死亡したと思われていたジャックが生きていること、さらにFBI捜査官ディランがホースメンとつながっていることまで明かされる。これにより、ホースメンだけでなく、ディランも追われる立場へと転落する。

逃走したはずのホースメンはマカオへ移動させられる

混乱の中、ホースメンはあらかじめ用意していた脱出ルートを使って逃げる。しかし、彼らが目を覚ますと、そこはニューヨークではなくマカオだった。自分たちがどうやって移動させられたのかもわからないまま、4人は何者かの計画に巻き込まれていることを知る。自分たちが仕掛ける側だったはずのホースメンは、この時点で誰かに操られる側へと立場を変えられてしまう。

メリットの双子の弟チェイスが現れる

マカオでホースメンを待っていたのは、メリットの双子の弟チェイス・マッキニーだった。チェイスはメリットと同じく催眠術に長けているが、兄とは敵対的な関係にある。彼の登場によって、ホースメンがニューヨークからマカオへ運ばれた背景に、催眠や心理操作を使った仕掛けがあったことが見えてくる。メリットにとっても、これは単なる任務ではなく、身内との因縁を含む出来事になっていく。

ウォルター・メイブリーが黒幕として姿を現す

チェイスに導かれたホースメンは、天才エンジニアのウォルター・メイブリーと対面する。ウォルターは、世間的には死んだと思われていた人物であり、表舞台から姿を消していた。彼こそが、ホースメンの復帰ショーを妨害し、ディランとの関係を暴露した張本人だった。ウォルターはホースメンの弱みを握り、彼らにある危険な任務を強制する。

ウォルターはホースメンに“チップ”を盗ませようとする

ウォルターがホースメンに命じたのは、世界中のコンピューターへアクセスできるほど強力なチップを盗み出すことだった。そのチップが悪用されれば、個人情報や機密情報が大規模に侵害される危険がある。ホースメンはウォルターを信用していないが、彼に逆らえば自分たちの身の安全も保証されない。こうして彼らは、自分たちの意志ではなく、脅迫によって強奪計画に加担させられる。

マカオのマジックショップで準備が進む

チップを盗むため、ホースメンはマカオの古いマジックショップを訪れる。そこを営むのは、リーとその母ブーブーである。店には、奇術に使われるさまざまな道具や仕掛けが並んでおり、ホースメンはそこで強奪作戦の準備を進める。単なる犯罪ではなく、マジックの技術、手先の早業、観客心理の操作を組み合わせた作戦として計画が組み立てられていく。

ディランはサディアス・ブラッドリーに接触する

一方、正体を暴かれたディランは、ホースメンを探すため、前作で自ら刑務所送りにしたサディアス・ブラッドリーに接触する。サディアスはマジックの種明かしを生業とする人物であり、ディランにとっては父ライオネルの死に関わる因縁の相手でもある。ディランは彼を信用していないが、ホースメンを救うためには、サディアスの知識と情報が必要だった。

研究施設でチップ強奪作戦が始まる

ホースメンは、チップが保管されているマカオの研究施設へ潜入する。厳重なセキュリティをかいくぐるため、彼らはチップをトランプに隠し、検査員や監視の目をかわしながらメンバー間で受け渡していく。カードは手元、袖、服の中、そして空中を移動するように見え、観客の視線を欺くマジックと実際の盗みが一体化していく。彼らは連携を駆使し、チップを施設の外へ持ち出すことに成功する。

チップをめぐり、ホースメンはさらに追い込まれる

チップの強奪には成功したものの、ホースメンの状況は好転しない。ウォルターにチップを渡せば解放される保証はなく、かといって拒めば命を狙われる危険がある。ダニエルは秘密結社「アイ」に接触しようとするが、誰が本当の味方なのかは見えない。ホースメンは、ウォルターの脅迫、ディランの失踪、そして「アイ」の真意が見えない状況の中で、次第に追い詰められていく。

ウォルターの正体はアーサー・トレスラーの息子だった

中盤以降、ウォルター・メイブリーの正体が明らかになる。彼は、前作でフォー・ホースメンに資産を奪われた実業家アーサー・トレスラーの息子だった。ウォルターがホースメンをマカオへ連れ去り、チップを盗ませた背景には、父アーサーとともにホースメンとディランへ復讐しようとする思惑があった。前作の出来事は終わっておらず、トレスラー親子の復讐として本作の事件につながっていたのである。

ディランは父と同じ水中金庫の罠にかけられる

ウォルターとアーサーはディランを捕らえ、彼の父ライオネル・シュライクが命を落とした脱出マジックを再現するように、ディランを金庫の中へ閉じ込める。その金庫は水中へ沈められ、ディランは父と同じ死に方をさせられそうになる。過去のトラウマを突きつけられたディランは、父の死と向き合わざるを得なくなる。

サディアスはトレスラー側についたように見える

この場面で、サディアスはアーサー・トレスラー側についたように見える。ディランに協力していたはずのサディアスは、結果的に彼を罠へ導いたように描かれ、観客にも本当に裏切ったのか、それとも別の意図があるのかがわからない。ディランにとってサディアスは、父の死に関わる憎しみの対象でありながら、今は真相を知る鍵を握る人物でもある。

ディランは救出され、反撃の準備が始まる

水中金庫に閉じ込められたディランは命の危機にさらされるが、最終的にホースメンたちに救出される。彼らは、ウォルターに本物のチップを渡すのではなく、逆に彼を表舞台へ引きずり出して追い詰める作戦へ切り替える。ここから物語は、ウォルターたちの罠から逃げる展開から、ホースメンが再び“仕掛ける側”に戻る展開へと移っていく。

ホースメンはロンドンで最後のショーを予告する

フォー・ホースメンは、ウォルターたちをおびき出すため、ロンドンで新たなショーを行うと予告する。舞台は大みそかのロンドン。彼らは街の各所でパフォーマンスを展開しながら、ウォルター、アーサー、チェイスを自分たちの計画へ誘導していく。観客の前で行われる華やかなショーは、同時にトレスラー親子を罠にはめるための巨大なイリュージョンでもあった。

ウォルターたちはホースメンを捕らえたつもりになる

ロンドンに現れたウォルター、アーサー、チェイスは、ホースメンとディランを捕らえ、プライベートジェットへ連行する。機内でウォルターはチップを受け取り、それが本物だと確認したように見える。さらに彼らは、ディランとホースメンたちを飛行中のジェットから投げ落とし、全員を殺害したかのように見せる。ウォルターたちは、自分たちが完全に勝利したと思い込む。

実際にはジェットは飛んでいなかった

しかし、終盤最大のトリックとして、ウォルターたちが乗っていたプライベートジェットは、実際には空を飛んでいなかったことが明らかになる。機体はテムズ川に浮かぶセットの上にあり、ウォルターたちは“飛行中の機内”にいると思い込まされていた。ディランとホースメンが機外へ投げ落とされたように見えた場面も、すべて計画されたイリュージョンだった。勝利したと思っていたウォルターたちは、最初からホースメンのショーの中に閉じ込められていたのである。

ジャックの催眠と巨大なセットが敵を欺いていた

この大仕掛けには、ホースメンそれぞれの技術が使われていた。特にジャックは、チェイスに催眠をかけることで、ウォルター側の認識を操作していた。照明、映像、機体のセット、観客への中継を組み合わせることで、ウォルターたちは自分たちが空の上にいると信じ込まされていた。前半でホースメンが操られる側に回っていた構図は、ここで完全に反転する。

ウォルター、アーサー、チェイスの悪事が世界に暴露される

ホースメンは、ウォルター、アーサー、チェイスの発言や犯罪行為を世界へ中継する。彼らはホースメンを利用してチップを手に入れようとしていたことを、自ら明かす形になる。観客はその一部始終を目撃し、ウォルターたちの悪事は公のものとなる。最終的に彼らはFBIに拘束され、ホースメンとディランは再び捕まることなく姿を消す。

事件後、ホースメンはグリニッジ天文台へ向かう

ロンドンでの大仕掛けを成功させた後、ディランとフォー・ホースメンはグリニッジ天文台へ向かう。そこには、マカオのマジックショップを営んでいたリーとブーブー、そして研究施設でチップを管理していたアレン・スコット=フランクが待っていた。彼らはいずれも秘密結社「アイ」とつながる人物であり、ホースメンの一連の行動が、さらに大きな計画の一部だったことが示される。

サディアスこそが“アイ”の中心人物だった

ラストで明かされる最大の真相は、サディアス・ブラッドリーの正体である。前作ではディランの父を追い詰めた敵のように描かれ、本作中盤でもトレスラー側に寝返ったように見えたサディアスだが、実際には秘密結社「アイ」の中心人物だった。彼は敵ではなく、ディランとホースメンを導くために、長い時間をかけて仕掛けを用意していたのである。

サディアスとライオネルは敵ではなく相棒だった

さらに、サディアスはディランの父ライオネル・シュライクについて、これまでの認識を覆す事実を明かす。サディアスとライオネルは本当は敵対していたのではなく、マジック上のライバル関係を演じていたパートナーだった。つまり、ディランが長年抱いてきた「サディアスが父を破滅させた」という理解は、完全な真実ではなかったことになる。

すべてはディランを導くための試練だった

サディアスは、ウォルターやトレスラーの復讐心までも利用し、ディランとホースメンを試していた。彼の目的は、ディランを父の死に囚われた人物から、より大きな役割を担う存在へ成長させることにあった。前作で復讐の対象だったサディアスは、本作ではディランを「アイ」の核心へ導く存在として姿を変える。

ディランはサディアスと和解する

父の死をめぐる誤解と怒りを抱えてきたディランは、サディアスの真意を知り、彼と向き合う。サディアスはライオネルとの関係、そしてディランを見守ってきた理由を明かす。ディランにとってこれは、父の死に対する復讐を終わらせ、過去を受け入れるための重要な瞬間となる。物語はここで、復讐の物語から継承の物語へと変化する。

ホースメンは“アイ”のさらに奥へ進む

最後に、ディランとフォー・ホースメンは、「アイ」の秘密へと続く入口を示される。前作では「アイ」に迎え入れられたホースメンが、本作ではその内側へさらに踏み込む形になる。彼らは単なる義賊的なイリュージョニスト集団ではなく、マジックの歴史と秘密を受け継ぐ存在として、新たな段階へ進んでいく。物語は、ホースメンとディランが次なる真実へ向かうことを示唆しながら幕を閉じる。

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