映画『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(1997)を紹介&解説。
映画『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』概要
映画『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』は、スティーヴン・スピルバーグ監督が手がけた『ジュラシック・パーク』の続編。前作の惨劇から4年後を舞台に、恐竜たちが野生化した“サイトB”ことイスラ・ソルナ島へ向かうイアン・マルコム博士たちのサバイバルを描く。主演はジェフ・ゴールドブラム、共演にジュリアン・ムーア、ピート・ポスルスウェイト、アーリス・ハワード、リチャード・アッテンボローら。
作品情報
日本版タイトル:『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』
原題:The Lost World: Jurassic Park
製作年:1997年
本国公開日:1997年5月23日
日本公開日:1997年7月12日
ジャンル:SF/アドベンチャー/アクション
製作国:アメリカ
原作:マイケル・クライトン『ロスト・ワールド』(小説)
上映時間:129分
前作:『ジュラシック・パーク』(1993)
次作:『ジュラシック・パークIII』(2001)
監督:スティーヴン・スピルバーグ
脚本:デヴィッド・コープ
製作:ジェラルド・R・モーレン/コリン・ウィルソン
製作総指揮:キャスリーン・ケネディ
撮影:ヤヌス・カミンスキー
編集:マイケル・カーン
作曲:ジョン・ウィリアムズ
出演:ジェフ・ゴールドブラム/ジュリアン・ムーア/ピート・ポスルスウェイト/アーリス・ハワード/リチャード・アッテンボロー/ヴィンス・ヴォーン/ヴァネッサ・リー・チェスター/リチャード・シフ/ピーター・ストーメア
製作:ユニバーサル・ピクチャーズ/アンブリン・エンターテインメント
配給:ユニバーサル・ピクチャーズ/UIP(日本)
あらすじ
ジュラシック・パークでの事件から4年後。数学者イアン・マルコムは、インジェン社の創設者ジョン・ハモンドから、恐竜を育成していたもうひとつの島“サイトB”の存在を知らされる。そこでは施設の閉鎖後、恐竜たちが野生化し、独自の生態系を築いていた。
ハモンドは恐竜保護のために調査隊を送り込もうとするが、イアンは危険を理由に拒否する。しかし、恋人である古生物学者サラ・ハーディングがすでに島へ向かっていることを知り、彼女を救うためにサイトBへ向かう。一方、インジェン社の新経営陣は恐竜を捕獲し、新たな事業に利用しようとしていた。
主な登場人物(キャスト)
イアン・マルコム(ジェフ・ゴールドブラム):カオス理論を専門とする数学者。前作の事件を生き延びた人物で、恐竜を人間の都合で管理することの危険性を強く理解している。サラを救うため、再び恐竜のいる島へ向かう。
サラ・ハーディング(ジュリアン・ムーア):古生物学者で、イアンの恋人。恐竜の生態を記録するためにサイトBへ先行して上陸する。恐竜を観察対象として尊重する一方、その行動が大きな危機を招くこともある。
ローランド・テンボ(ピート・ポスルスウェイト):インジェン社が雇った熟練のハンター。恐竜捕獲チームの中心人物で、ティラノサウルスを狙う。冷静で実力もあるが、島での出来事を通して自らの狩猟観とも向き合うことになる。
ピーター・ルドロー(アーリス・ハワード):インジェン社の新たな実権を握る人物で、ジョン・ハモンドの甥。恐竜を本土へ運び、新たな施設で事業化しようとする。利益を優先する姿勢が、物語の大きな混乱を引き起こす。
ジョン・ハモンド(リチャード・アッテンボロー):ジュラシック・パークを作ったインジェン社の創設者。前作の事件を経て考えを改め、恐竜を見世物にするのではなく、自然のまま保護するべきだと考えている。
ニック・ヴァン・オーウェン(ヴィンス・ヴォーン):ハモンド側の調査隊に参加する記録映像担当。環境保護の意識が強く、恐竜を捕獲しようとするインジェン社の行動に反発する。
ケリー・カーティス・マルコム(ヴァネッサ・リー・チェスター):イアンの娘。父との関係に寂しさを抱えており、結果的にサイトBでの危険な冒険に巻き込まれていく。
エディ・カー(リチャード・シフ):ハモンド側の調査隊に同行する装備技師。特殊車両や機材を担当し、危機的状況の中で仲間を支える重要な役割を果たす。
作品の魅力解説
本作の大きな魅力は、前作で強烈な存在感を放ったイアン・マルコムを主人公に据え、恐竜との遭遇をよりサバイバル色の強い物語として描いている点にある。管理されたテーマパークではなく、恐竜が野生化した島を舞台にすることで、自然の脅威や人間の無力さがより直接的に伝わる構成になっている。
ティラノサウルスの親子、草むらを進むヴェロキラプトル、島を横断する恐竜の群れなど、視覚的に印象的な場面も多い。スティーヴン・スピルバーグらしい緊張感のある演出と、実物大のアニマトロニクス、CGを組み合わせた恐竜表現が、続編ならではのスケールを生み出している。
また、恐竜を保護すべき存在と見る側と、利益のために利用しようとする側の対立も作品の軸になっている。単なる恐竜パニック映画にとどまらず、自然を人間が支配できるのかというシリーズ共通のテーマを、より荒々しい冒険劇として描いた一作である。
