映画『You Can See Everything(原題)』(2026)を紹介&解説。
映画『You Can See Everything(原題)』概要
映画『You Can See Everything(原題)』(ユー・キャン・シー・エヴリシング)は、ネイサン・フィールダーとランス・オッペンハイムが共同監督を務め、血液検査スタートアップ企業Theranos(セラノス)の創業者エリザベス・ホームズを追ったドキュメンタリー。ホームズが刑務所へ収監される34日前から撮影を開始し、彼女とその家族への密着取材から始まった企画が、3年間にわたる複雑なドキュメンタリーへと発展していく。エリザベス・ホームズ本人のほか、共同監督のネイサン・フィールダー、ホームズのパートナービリー・エヴァンスらが登場する。
作品情報
| 日本版タイトル | 未定(2026年9月時点) |
|---|---|
| 原題 | You Can See Everything |
| 製作年 | 2026年 |
| 本国公開日 | 2026年9月6日(テルライド映画祭で初上映)/2026年10月(米国劇場公開予定) |
| 日本公開日 | 未定(2026年9月時点) |
| ジャンル | ドキュメンタリー |
| 製作国 | アメリカ |
| 原作 | 無 |
| 上映時間 | 174分 |
| 監督 | ネイサン・フィールダー/ランス・オッペンハイム |
|---|---|
| 製作 | ネイサン・フィールダー/ランス・オッペンハイム/タチアナ・ベアーズ/マギー・アンブローズ/ジャック・デイヴィス |
| 撮影 | デヴィッド・ボーレン |
| 編集 | アダム・ロック=ノートン |
| 作曲 | アリ・バルージアン |
| 出演 | エリザベス・ホームズ/ネイサン・フィールダー/ビリー・エヴァンス |
| 製作 | A24 |
| 配給 | A24(米国) |
あらすじ
血液検査スタートアップ企業Theranosの創業者として一躍有名になった後、投資家に対する詐欺などで有罪判決を受けたエリザベス・ホームズ。
刑務所への収監を34日後に控えた彼女は、自身の日常を記録するため、撮影クルーを自宅へ招き入れる。ホームズとその家族への密着取材として始まった撮影だったが、プロジェクトはやがて3年間にわたる予想外の旅へと姿を変えていく。
主な登場人物(キャスト)
エリザベス・ホームズ(本人):血液検査スタートアップ企業Theranosの創業者。投資家に対する詐欺などで有罪判決を受け、2023年に刑務所へ収監された。本作では収監34日前からの日々を撮影クルーに公開する。
ネイサン・フィールダー(本人):本作の共同監督であり、カメラの前にも登場する人物。ホームズへの取材を進めながら、彼女が語る自身についての物語と向き合っていく。
ビリー・エヴァンス(本人):ホームズのパートナー。本作の撮影対象として登場し、ホームズや製作陣との関係もドキュメンタリーの重要な要素となる。
作品の魅力解説
収監直前のエリザベス・ホームズに異例の密着
世界的な注目を集めたTheranos事件については、これまでもドキュメンタリーやドラマなど多くの作品が作られてきた。本作が特徴的なのは、事件を外側から振り返るのではなく、ホームズ本人が刑務所へ入る直前の生活に撮影クルーが入り込み、極めて近い距離から彼女を記録していることだ。
ホームズが自分自身をどう語り、自らを取り巻く状況をどう認識していたのか。事件そのものだけではなく、その中心人物の自己認識に迫るドキュメンタリーとなっている。
ネイサン・フィールダーならではの「現実」と「演出」の揺らぎ
共同監督を務めるネイサン・フィールダーは、「Nathan for You」や「The Rehearsal」などで、現実と演出の境界を意図的に曖昧にする独特の作品を手掛けてきた人物。
本作も単純な密着ドキュメンタリーにはとどまらず、撮影が進むにつれて再現やパフォーマンスの要素が入り込み、「映像に映っているものをどこまで信用できるのか」という問いそのものが作品の一部になっていく。
34日間の記録から、3年間にわたる174分の作品へ
当初はホームズの収監までを記録する比較的限定された企画として始まったものの、製作はその後も続き、最終的には3年間にわたる撮影と174分の長編ドキュメンタリーへと発展した。
ひとりの人物について記録しようとした映画製作者自身が、撮影対象との関係や「真実を映す」という行為に巻き込まれていく。人物ドキュメンタリーであると同時に、ドキュメンタリーという表現そのものを問い直す作品としても注目される。
