アカデミー賞受賞『プーチンの愛国教室』10月3日公開決定 ウクライナ侵攻後のロシア学校教育を教師のカメラで記録する衝撃作

アカデミー賞受賞『プーチンの愛国教室』10月3日公開決定 ウクライナ侵攻後のロシア学校教育を教師のカメラで記録する衝撃作 NEWS
『プーチンの愛国教室』より © 2025 made in copenhagen Aps, Pink Productions s.r.o.

ロシアの学校を覆う愛国教育を、現場教師のカメラが内側から記録する。


本年度アカデミー賞®長編ドキュメンタリー賞を受賞した『Mr. Nobody Against Putin(原題)』の邦題が、『プーチンの愛国教室』に決定した。公開日は10月3日(土)で、シアター・イメージフォーラムほかにて全国順次公開される。

本作が映し出すのは、ウクライナ侵攻後のロシアで、学校教育の現場がどのように愛国プロパガンダへ取り込まれていったのかという現実だ。子どもたちの日常を記録してきたひとりの教師のカメラを通して、教室が戦時下の空気に染まっていく過程が、当事者の視点から捉えられていく。

邦題は『プーチンの愛国教室』、10月3日公開へ

『プーチンの愛国教室』の舞台は、ロシア・ウラル山脈の麓にある小さな田舎町、カラバシュ。母校であるカラバシュ初等・中等学校に勤務するパヴェル・タランキンは、学校行事の企画や記録を担当する撮影担当教員として、子どもたちの成長や日常をビデオカメラに収めていた。

生徒たちから“頼れるお兄さん”のように慕われ、子どもたちの話し相手にもなっていたタランキンにとって、その仕事は誇りあるものだった。しかし2022年2月、ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに、学校の空気は大きく変わっていく。

本作は、国家が戦時体制へと突き進むなかで、教育現場に入り込む愛国プロパガンダの実態を、外側からの解説ではなく、現場にいた教師自身の視点から記録したドキュメンタリーだ。

子どもたちは“未来の兵士”として教え込まれていく

プーチン大統領の教育令によって、学校は子どもたちに戦争参加を使命として教え込み、訓練する「愛国教育」の場へと変貌していく。教室で起きていることは、単なる授業内容の変化ではない。逆らう者が<国家の敵>とみなされる圧力のもと、教師たちは葛藤し、子どもたちは急速に戦時教育へ染まっていく。

タランキンは、そうしたロシア学校教育の現状を世界へ告発するため、アメリカ人ドキュメンタリー作家のデヴィッド・ボレンスタインと共同で本作を極秘裏に制作。ロシア国内で戦争批判者が投獄され、厳しい監視体制が敷かれるなか、約2年間にわたって撮影と制作が続けられた。

かつて子どもたちの成長を残すために向けられていたカメラは、やがて、教室がプロパガンダの現場へ変わっていく瞬間を記録するものになっていく。『プーチンの愛国教室』という邦題は、その変化の不気味さを端的に伝えている。

銃口を向ける生徒を捉えた日本版ビジュアルも解禁

今回、日本版ビジュアルと新場面写真3点も解禁された。日本版ビジュアルで大きく捉えられているのは、授業で機関銃の使い方を教わった幼い生徒が、銃口をまっすぐこちらへ向ける場面。教室という場所に、戦争教育の危うさが入り込んでいることを強く印象づけるビジュアルとなっている。

『プーチンの愛国教室』ポスター

『プーチンの愛国教室』 © 2025 made in copenhagen Aps, Pink Productions s.r.o.

ビジュアルに添えられたコピーは、「子どもたちが愛国プロパガンダに飲み込まれていく。僕は、その片棒を担ぐのか?」というもの。この言葉は、カメラを構えていたタランキン自身の苦悩をもとにしている。

あわせて公開された場面写真には、自分に向けて機関銃を構える生徒を撮影するタランキンの姿のほか、笑顔で教室を撮る姿、オフィスで上級生たちと和気あいあいと話す様子も収められている。子どもたちを支える仕事に誇りを持っていた教師が、学校と町の変化を前に何を思い、どんな決断を下すのか。『プーチンの愛国教室』は、「国民が望んだ戦争」はどのように作られていくのかを、教室の内側から問いかける一作となりそうだ。

『プーチンの愛国教室』より

『プーチンの愛国教室』より © 2025 made in copenhagen Aps, Pink Productions s.r.o.

『プーチンの愛国教室』より

『プーチンの愛国教室』より © 2025 made in copenhagen Aps, Pink Productions s.r.o.

作品情報

日本版タイトル:『プーチンの愛国教室』
原題:『Mr. Nobody Against Putin』
公開日:10月3日(土)
監督:デヴィッド・ボレンスタイン、パヴェル・タランキン
脚本:デヴィッド・ボレンスタイン
出演:パヴェル・タランキン ほか
2025年/デンマーク、チェコ/90分/ロシア語/5.1ch/G/日本語字幕:額賀深雪/字幕監修:廣瀬陽子/デンマーク王国大使館後援/協力:チェコセンター東京/配給:トランスフォーマー
公式サイト:https://transformer.co.jp/movie/mrnobody
公式X:@mrnobody_movie
© 2025 made in copenhagen Aps, Pink Productions s.r.o.

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