第38回東京国際映画祭受賞結果まとめ-『パレスチナ36』が東京グランプリ受賞

東京国際映画祭クロージングセレモニー ©2025 TIFF NEWS
東京国際映画祭クロージングセレモニー ©2025 TIFF

第38回東京国際映画祭が閉幕し、『パレスチナ36』が東京グランプリを受賞した。

第38回東京国際映画祭が閉幕-主要受賞結果を総まとめ

アジア最大級の映画祭である第38回東京国際映画祭が閉幕した。10月27日から11月5日まで、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区を会場に開催され、クロージングセレモニーが行われた。

東京国際映画祭クロージングセレモニー ©2025 TIFF

東京国際映画祭クロージングセレモニー ©2025 TIFF

最高賞である東京グランプリ/東京都知事賞には、アンマリー・ジャシル監督の『パレスチナ36』が選ばれた。

最優秀監督賞と最優秀男優賞の2冠を達成したのは『春の木』。最優秀女優賞には、日本映画『恒星の向こう側』福地桃子河瀨直美が受賞した。観客賞には『金髪』が選出された。

東京グランプリは『パレスチナ36』-主要受賞作とコメント

最高賞となる東京グランプリ/東京都知事賞には、アンマリー・ジャシル監督の『パレスチナ36』が選出された。審査委員長のカルロ・シャトリアンは、「この作品の感情面で心を動かされ、土地の美しさに魅了されました」と講評した。

東京国際映画祭にて ©2025 TIFF

東京国際映画祭にて ©2025 TIFF

アンマリー・ジャシル監督は動画コメントで「わたしたちの映画をこの賞に選んでくださり、本当に光栄です…」と感謝を述べ、出演者のワーディ・エイラブーニも「この素晴らしい賞を受賞できてとても光栄です」と喜びを語った。

東京国際映画祭にて ©2025 TIFF

東京国際映画祭にて ©2025 TIFF

最優秀監督賞には『春の木』チャン・リュル監督と、『裏か表か?』アレッシオ・リゴ・デ・リーギ監督、マッテオ・ゾッピス監督が選ばれた。チャン監督は「監督賞はチーム全体に与えられる賞だと思います」と語り、作品を支えたスタッフやキャストに感謝を示した。

東京国際映画祭クロージングセレモニーにて ©2025 TIFF

東京国際映画祭クロージングセレモニーにて ©2025 TIFF

また、最優秀男優賞は『春の木』ワン・チュアンジュンが受賞。「中国映画が今年120周年を迎える年に受賞できた…素晴らしいギフトになりました」と喜びを語った。

東京国際映画祭クロージングセレモニーにて ©2025 TIFF

東京国際映画祭クロージングセレモニーにて ©2025 TIFF

最優秀女優賞には日本映画『恒星の向こう側』福地桃子河瀨直美がダブル受賞。福地は「歴史ある賞をいただけて光栄です…」とコメントし、河瀨は「俳優として参加できたのは中川監督のおかげです…」と撮影を振り返った。

東京国際映画祭クロージングセレモニーにて ©2025 TIFF

東京国際映画祭クロージングセレモニーにて ©2025 TIFF

さらに観客賞には、日本映画『金髪』が選出された。監督の坂下雄一郎は「広く観客のみなさんから認められたのは嬉しいです…」と喜びを語った。

審査員・関係者が語った映画祭の意義と多様性

クロージングセレモニーでは、審査員や関係者が映画祭を総括し、作品や映画文化への思いを語った。コンペティション部門国際審査委員長のカルロ・シャトリアンは総評で、「多様性を尊重しました…すべて満場一致で賞を贈呈しました」と述べ、作品選出にあたり幅広い価値観と合意形成を重視したことを明かした。

小池百合子東京都知事は、「映画は言葉、文化の壁を超えることができます。心を繋ぐ力を持っている大変パワフルなアートでございます」とコメント。新設されたアジア学生映画コンファレンスにも触れ、若い映画人への期待を示した。

また、チェアマンの安藤裕康は、「国境を越え、考え方の違いを超えてお互いが向き合って対話を行い…共通の理解を深めあっていく場」と国際映画祭の役割を語り、今年も多くの交流が生まれたことに触れた。

動員数や上映作品数など、データで振り返る映画祭

今年の映画祭は、国内外から多くの観客と映画関係者が集まり、活況を見せた。上映動員数は69,162人となり、前年の61,576人から増加。10日間の開催で184本が上映され、幅広い作品に触れられる機会となった。

上映作品における女性監督の比率は23.4%。男女共同監督作を含めた数字であり、引き続き多様な視点を取り入れた作品がラインナップされたことがうかがえる。

そのほか、リアルイベントの動員数は93,847人、ゲスト登壇イベントは184件が実施された。海外からのゲストは2,557人が参加しており、国際的な交流が活発に行われた。


第38回東京国際映画祭は、多様な作品が集い、国や文化の垣根を越えた交流の場となった。受賞作や登壇者の言葉からも、作品が生まれる国や背景は異なっても、映画が人々をつなぐ力を持つことが改めて感じられる時間となった。

次回の開催では、どのような新たな才能や作品が登場し、映画祭にどんな議論や熱気をもたらすのか、今後の展開にも注目したい。

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