セレーナ・ゴメス、ゾーイ・サルダナらが大統領選に向けた持論を語った。
映画『Emilia Perez(原題)』のプレミアがハリウッドの「アメリカン・フレンチ・フィルム・フェスティバル」のオープニングとして行われ、セレーナ・ゴメス、ゾーイ・サルダナらが大統領選についてのスタンスを語った。
【動画】『Emilia Perez(原題)』予告編
『Emilia Perez(原題)』の快挙に注目
カンヌ国際映画祭で、映画『Emilia Perez(原題)』(エミリア・ペレス)が初上映され、主演女優賞を受賞した。しかしその主演女優賞はなんと1名の女優ではなく、ゾーイ・サルダナ、セレーナ・ゴメス、アドリアーナ・パス、カーラ・ソフィア・ガスコンらキャスト陣が「アンサンブル・キャスト」として全員で受賞することとなったのだ。

@emiliaperezfilm / Instagram
主演女優賞のアンサンブル受賞が歴史に残る快挙であっただけではない。今作で女性としての本当の自分を受け入れ、贖罪の道を歩む恐ろしいカルテルリーダー役を演じたカーラ・ソフィア・ガスコンは、トランスジェンダーを公言している俳優としてカンヌで主要部門を受賞した初めての人物になった。
メキシコを舞台としたミュージカル・クライム映画である『Emilia Perez』は、フランスのアカデミー賞代表作品として出品されている。イギリスおよびアメリカにおける今作の権利を獲得しているのはNetflix(ネットフリックス)であり、Netflixはガスコンの主演女優賞も含む主要部門でのオスカーキャンペーンに多額の資金を投入しているという。ガスコンがアカデミー賞を受賞する初のトランスジェンダー公言俳優になる可能性も大いにあるだろう。

カーラ・ソフィア・ガスコン @emiliaperezfilm / Instagram
賞レースも注目するユニークな1作
TAFFF(ジ・アメリカン・フレンチ・フィルム・フェスティバル)のディレクターであるトリュファート氏も「『エミリア・ペレス』に対して、これまでにない勢いを感じています。Netflixが海外の映画にこれほど興奮しているのは『ROMA/ローマ』(2018年)ぶりですよ」と今作に注目していることを説明。
続けてトリュファート氏は「『エミリア・ペレス』は非常にユニークな芸術的提案です。インディペンデント系映画に危機が迫るアメリカでは、この映画は制作されなかったでしょう。アカデミー会員にも特別で新しい映画だからこそ、Netflixもこの映画を支持しているのです」と、今作の貴重さを強調していた。
『Emilia Perez』チーム各々の選挙への思い
米国選挙シーズンであることに伴い、ステージに登壇したキャスト陣およびジャック・オーディアール監督は、大統領選についても持論を語った。
今作でのアカデミー助演女優賞ノミネートを目指すゾーイ・サルダナ(『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズ、『アバター』シリーズ)は、選挙について「私は今日投票し、アメリカ市民として、私の子供たちのためにも、この国がふさわしいものであるよう、私の国の福祉を気にかける責任を確実に果たしたよ」と宣言。
プエルトリコ出身の母を持つサルダナにとって、週末にマディソン・スクエア・ガーデンで行われた集会でコメディアンのトニー・ヒンチクリフがプエルトリコ系、ラテン系に対して行った人種差別的な発言は許せないものだった。彼女は「2024年の今日、リーダーとしてみなされている人々が貧しい人格を備えているのはあまりに悲しいことだよ」と彼らを批判し、「私たちは、人間としての私たちを真に代表できるリーダーを選ばなければならない」と強調した。
メキシコとイタリアにルーツを持つセレーナ・ゴメス(「マーダーズ・イン・ビルディング」)もヒンチクリフの発言を批判。「最近行われた発言には強く反対しているよ。私は確実に、自分の仲間たちの側に立ちたい」と述べた。ゴメスは「1票がすべてを変えることがあるのを人々が忘れることがある」として、自身が投票用紙を提出する動画をソーシャルメディアに投稿している。
カーラ・ソフィア・ガスコンは、クラウディア・シェインバウム・パルド氏がメキシコ初の女性大統領となったことについても触れつつ、「人々が理性的に行動し、合理的に考えることを望んでいる」「数年前の世界に戻りたくはないよ。あれはベストな世界じゃなかったと思う。私は人々に希望を持っているし、彼らが自らの国と、自らが住む社会にとって最善のものを選べると知っているよ」と人々に期待する声を寄せた。
「フランコ・アメリカン文化基金賞」をマイケル・マンから授与されたジャック・オーディアール監督は、「トランスジェンダーを公言するパフォーマーを代表できるという点で、カンヌで演技賞を受賞できた意味は大きい」と喜び、「毎朝人々の心を開くことを考えながら目を覚ましているわけではないけど、映画には良識を見分ける力があるし、私は常に自分の映画でその力を活かそうと努めているんだ」とスタンスを示していた。
