映画『スターヴ・エイカー 召喚』(2023)を紹介&解説。
映画『スターヴ・エイカー 召喚』概要
映画『スターヴ・エイカー 召喚』は、イギリスのヨークシャー地方を舞台に、幼い息子を失った夫婦が土地に伝わる古い伝承と禁忌に引き寄せられていくフォーク・ホラー。アンドリュー・マイケル・ハーレイの同名小説を、ダニエル・ココタジロ監督が映画化した。主演はマット・スミスとモーフィッド・クラーク。BFIロンドン映画祭の公式コンペティション部門にも選出された。
作品情報
| 日本版タイトル | 『スターヴ・エイカー 召喚』 |
|---|---|
| 原題 | Starve Acre |
| 製作年 | 2023年 |
| 本国公開日 | 2024年9月6日 |
| 日本公開日 | 2026年9月11日 |
| ジャンル | ホラー/スリラー |
| 製作国 | イギリス |
| 原作 | アンドリュー・マイケル・ハーレイ『Starve Acre』(小説) |
| 上映時間 | 98分 |
| 監督・脚本 | ダニエル・ココタジロ |
|---|---|
| 製作 | テッサ・ロス/ジュリエット・ハウエル/エマ・ダフィ |
| 製作総指揮 | ハリー・ディクソン/デリン・シュレシンジャー/レン・ブラヴァトニック/ダニー・コーエン/エヴァ・イェーツ/ローズ・ガーネット/リジー・フランク/アリソン・トンプソン/マーク・グーダー |
| 撮影 | アダム・スカース |
| 編集 | ブレンナ・ランゴット |
| 作曲 | マシュー・ハーバート |
| 出演 | マット・スミス/モーフィッド・クラーク/アーサー・ショウ/エリン・リチャーズ/ロバート・エムズ/ショーン・ギルダー/メラニー・キルバーン |
| 製作 | House Productions |
| 配給 | BFI Distribution(イギリス)/ミッドシップ(日本) |
あらすじ
1970年代の英国ヨークシャー地方。考古学者のリチャードは、妻ジュリエットと幼い息子オーウェンを連れ、人里離れた土地〈スターヴ・エイカー〉へ移り住む。
しかしオーウェンが“何かの声”を聞き始めたことで、家族の日常には不穏な変化が現れる。やがて突然の悲劇によって息子を失った夫婦は深い喪失に囚われていく。
リチャードは自宅の土地に眠る古いオークと土地の伝承を調べ始め、ジュリエットは亡き息子の魂との交信に救いを求める。だが二人が希望を見いだしたはずの伝承は、次第に暗く邪悪な力を家の中へ招き入れていく。
主な登場人物(キャスト)
リチャード(マット・スミス):考古学者。家族とともに〈スターヴ・エイカー〉へ移住する。息子を失った後、土地に伝わる民間伝承と古いオークの秘密を執拗に掘り進めていく。
ジュリエット(モーフィッド・クラーク):リチャードの妻。息子を失った深い悲しみの中で、亡き子の魂との交信や霊的な儀式へ救いを求めるようになる。
オーウェン(アーサー・ショウ):リチャードとジュリエットの幼い息子。“何かの声”を聞き始めたことで一家の日常に不穏な変化をもたらす。
ハリー(エリン・リチャーズ):ジュリエットの姉。妹夫婦の身に起きている異変に疑念を抱き、二人を心配する。
作品の魅力解説
英国の土壌と伝承そのものを恐怖に変えるフォーク・ホラー
舞台となるのは1970年代のヨークシャー。人里離れた農家、湿った大地、地中に残された古いオークの根、土地に伝えられてきた謎めいた物語など、英国フォーク・ホラーの伝統を受け継いだモチーフが随所に配置されている。
大きな怪物や派手な恐怖演出を連続させるタイプではなく、その土地そのものに何かが染み込んでいるような不穏さを積み重ねていく作品だ。
“死者を取り戻したい”という願いが恐怖へ変わる
本作の中心にあるのは、子どもを失った両親の喪失。リチャードは考古学や伝承の調査へ、ジュリエットは霊的な世界へと救いを求めていく。
そのため超自然的な出来事だけでなく、「もし失った大切な存在を取り戻せる可能性が示されたら、人はどこまで踏み込んでしまうのか」という感情そのものが物語の恐怖につながっている。
マット・スミス×モーフィッド・クラークの夫婦
『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』のマット・スミスと、『セイント・モード/狂信』『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』のモーフィッド・クラークが夫婦役で主演。
同じ悲劇を経験しながら、それぞれ異なる方法で喪失を処理しようとする二人の心理と関係性が、フォーク・ホラーの超自然的な恐怖と重なっていく。
