映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』(2009)を紹介&解説。
映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』概要
映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』は、2009年夏にロンドンのオーツー・アリーナで開催される予定だったマイケル・ジャクソンのコンサート「THIS IS IT」のリハーサルと舞台裏を記録したドキュメンタリー映画。監督は、同公演の演出も手がけていたケニー・オルテガ。2009年4月から6月までのリハーサル映像を中心に、ステージ演出、ダンス、音楽、映像表現にこだわり抜くマイケルの姿を映し出す。完成することのなかった最後の公演を、準備過程からたどる貴重な音楽ドキュメンタリーである。
作品情報
日本版タイトル:『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』
原題:Michael Jackson’s This Is It
製作年:2009年
本国公開日:2009年10月28日
日本公開日:2009年10月28日
ジャンル:ドキュメンタリー/音楽・ミュージカル
製作国:アメリカ
原作:無
上映時間:111分
監督:ケニー・オルテガ
脚本:無
製作:ランディ・フィリップス/ケニー・オルテガ/ポール・ゴンガウェア
製作総指揮:ジョン・ブランカ/ジョン・マクレイン/ケイリー・グラナット
撮影:ティム・パターソン/サンドリン・オラボナ
編集:ドン・ブロッシュ/ブランドン・キー/ティム・パターソン/ケヴィン・スティット
作曲:マイケル・ビアーデン
出演:マイケル・ジャクソン/ケニー・オルテガ/マイケル・ビアーデン/トラヴィス・ペイン/オリアンティ/ジュディス・ヒル/ドリアン・ホーリー
製作:コロンビア・ピクチャーズ/ザ・マイケル・ジャクソン・カンパニー/AEGライブ
配給:ソニー・ピクチャーズ
あらすじ
2009年夏、マイケル・ジャクソンはロンドンのオーツー・アリーナで開催予定だった大規模コンサート「THIS IS IT」に向けて、ダンサー、ミュージシャン、クリエイティブスタッフとともにリハーサルを重ねていた。映画は、2009年4月から6月までの準備期間を追いながら、名曲のパフォーマンス、ステージ演出、映像表現、細かな音楽の指示まで、マイケルが最後のショーを完成させようとする過程を記録する。そこに映し出されるのは、世界的スターとしての姿だけでなく、音、動き、照明、観客への見え方にまで意識を巡らせる創作者としての姿である。
主な登場人物(キャスト)
マイケル・ジャクソン:本作の中心となるアーティスト。ロンドン公演「THIS IS IT」に向けて、歌、ダンス、演出、映像、照明の細部まで確認しながら、最後のステージを作り上げようとする姿が記録されている。
ケニー・オルテガ:映画監督であり、幻となったロンドン公演の演出も担当した人物。リハーサル現場でマイケルと対話を重ね、ステージ全体の構成や演出を支えていく。
作品の魅力解説
本作の大きな魅力は、完成されたコンサート映像ではなく、完成へ向かう途中の創作現場を目撃できる点にある。観客の前で披露されるはずだったステージは実現しなかったが、リハーサル映像には、マイケル・ジャクソンがどのように音楽を聴き、どのように身体を動かし、どのように観客へ届けるかを考えていたのかが刻まれている。
また、映画はスターの華やかさだけでなく、細部に妥協しない表現者としての姿を映し出す。音の入り方、演奏の間、照明や映像との連動など、マイケルがスタッフに丁寧に指示を出す場面からは、彼が単なるパフォーマーではなく、ステージ全体を設計するクリエイターでもあったことが伝わる。
さらに、幻となった公演の記録であることが、本作に独特の切なさを与えている。リハーサルでありながらパフォーマンスの完成度は高く、そこに映るエネルギーはライブ映画としても十分な迫力を持つ。一方で、これが実際の公演として観客に届けられることはなかったという事実が、映像の一つひとつに特別な重みを与えている。
