映画『フランケンシュタインと僕』(1996)を紹介&解説。
映画『フランケンシュタインと僕』概要
映画『フランケンシュタインと僕』は、ロバート・ティンネル監督が、クラシック・モンスター映画に夢中な少年の想像力と家族の喪失、成長を描くファンタジー/コメディ。モンスターを作り出すことを夢見る12歳の少年アールが、理解者だった父を突然亡くした後、フランケンシュタインの怪物らしき存在と出会う。主演はジェーミソン・ボーレンジャー。共演にバート・レイノルズ、ルイーズ・フレッチャー、ミリアム・キアら。少年時代のライアン・ゴズリングが出演しており、ゴズリングにとって初の長編映画出演作としても知られる。
作品情報
| 日本版タイトル | 『フランケンシュタインと僕』 |
|---|---|
| 原題 | Frankenstein and Me |
| 製作年 | 1996年 |
| 本国公開日 | 1996年7月12日(カナダ) |
| 日本公開日 | 劇場未公開・ビデオ発売 |
| ジャンル | ファンタジー/コメディ |
| 製作国 | カナダ(日本の一部データベースではアメリカ表記) |
| 原作 | 無 |
| 上映時間 | 91分 |
| 監督 | ロバート・ティンネル |
|---|---|
| 脚本 | リチャード・ガードルー/デヴィッド・シャーマン |
| 製作 | リチャード・ガードルー/ジェフリー・ティンネル |
| 製作総指揮 | ルネ・マロ |
| 撮影 | ロクサーヌ・デ・サント |
| 編集 | ゲタン・ユオ |
| 作曲 | ノーマンド・カーベイル |
| 出演 | ジェーミソン・ボーレンジャー/バート・レイノルズ/ルイーズ・フレッチャー/ミリアム・キア/リッキー・メーベ/ライアン・ゴズリング/ロック・ラフォーチューンほか |
| 製作 | Malofilm Communications/Melenny Productions/France Film |
| 配給 | ミュージアム(日本・ビデオ) |
あらすじ
12歳のアール・ウィリアムズは、『フランケンシュタイン』をはじめとするモンスター映画が大好きな想像力豊かな少年。いつか自分の手で怪物を生み出したいと夢見ており、学校では厳格な教師パーデュー先生と衝突することも多かった。
そんなアールの夢を理解し応援してくれていたのが父レスだった。しかしレスが突然亡くなり、アールと弟ラリー、母ジュディの生活は大きく変化する。やがて友人たちと“神秘の館”を探検したアールは、フランケンシュタインの怪物を思わせる存在と遭遇。さらにカーニバルから落ちた怪物を発見したことで、怪物を蘇らせようという夢を実行に移していく。
主な登場人物(キャスト)
アール・ウィリアムズ(ジェーミソン・ボーレンジャー):モンスター映画を愛する12歳の少年。豊かな想像力を持ち、フランケンシュタインの怪物を自分で生み出すことを夢見ている。父の死を経験した後も、その夢を追い続ける。
レス・ウィリアムズ(バート・レイノルズ):アールとラリーの父。自らも夢を追い続けてきた人物で、周囲から理解されにくいアールの想像力を肯定し、息子に夢を持ち続けることの大切さを伝える。
ジュディ・ウィリアムズ(ミリアム・キア):アールとラリーの母。夫レスの死後、ふたりの息子を育てながら家庭を支える。
ラリー・ウィリアムズ(リッキー・メーベ):アールの弟。兄とともに父の死を経験し、アールの冒険にも関わっていく。
パーデュー先生(ルイーズ・フレッチャー):アールの学校の教師。規律を重視する厳格な人物で、空想好きなアールとたびたび対立する。
ケニー(ライアン・ゴズリング):アールの周囲にいる少年のひとり。後にハリウッドを代表する俳優となるライアン・ゴズリングの初期出演役。
作品の魅力解説
クラシック・モンスター映画への愛を少年の空想世界に落とし込む
『フランケンシュタインと僕』の特徴は、フランケンシュタインの怪物そのものを恐怖の対象として描くのではなく、モンスター映画に熱中する少年の憧れとして扱っている点にある。アールの頭の中では日常と怪奇映画の世界がつながっており、クラシックホラーへのオマージュを交えながら、子どもの想像力を映像化していく。
ジャンルとしては純粋なホラーというより、ファンタジーやファミリー映画に近い。怪物への憧れを理解してもらえない少年が、それでも夢を見ることをやめないという物語が中心となっている。
父の死と「夢を見ること」を結びつけた成長物語
物語に感情的な軸を与えているのが、アールの父レスの存在だ。レス自身も夢を追いながら思うような成功を手にできなかった人物だが、だからこそ息子の空想を否定しない。
父を失ったアールがフランケンシュタインの怪物を蘇らせようとする展開には、単なるモンスター遊びだけではなく、失ったものを取り戻したい少年の思いも重なる。奇抜な題材の裏側に、喪失を経験した子どもの成長という比較的まっすぐなドラマが置かれている作品だ。
ライアン・ゴズリングの映画初出演作としての資料的価値
本作は、後に『きみに読む物語』『ラ・ラ・ランド』『ドライヴ』などで知られるライアン・ゴズリングの初の長編映画出演作でもある。ゴズリングは主人公ではなく少年ケニー役での出演だが、10代半ばだったキャリア最初期の姿を見ることができる。
