『記憶ゼロ』解説|どんな映画?あらすじ・キャスト・魅力まとめ

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『記憶ゼロ』より ©2026 LHB FILMS FOURIER FILMS

映画『記憶ゼロ』(2026)を紹介&解説。


映画『記憶ゼロ』概要

映画『記憶ゼロ』は、SABU監督(『弾丸ランナー』『Mr.Long ミスター・ロン』)が監督・脚本を手がけた、台湾・日本合作のクライムアクション・コメディ。捜査中の悲劇によって記憶障害を発症した敏腕刑事が、その事実を隠しながら日本人富豪の息子の誘拐事件に挑む姿を描く。主演はイーサン・ルアン、共演にムーン・リー、シエ・インシュエン、堤真一、霧島れいから。

SABU監督にとって20本目の長編劇映画であり、全編を台湾で撮影。2026年の第83回ヴェネチア国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門、第51回トロント国際映画祭ミッドナイト・マッドネス部門に出品され、第39回東京国際映画祭のガラ・セレクション部門でも上映される。旧表記は『Arrested Memory(原題)』。

作品情報

日本版タイトル 『記憶ゼロ』
原題 狂忘警探(英題:Arrested Memory)
製作年 2026年
本国公開日 台湾での一般劇場公開日は未発表(2026年10月9日に高雄映画祭で上映)
日本公開日 2027年初夏(予定)
ジャンル アクション/クライム/コメディ
製作国 台湾/日本
原作 無
上映時間 87分
監督・脚本 SABU
製作 ロジャー・ホアン/市山尚三/ジャスティン・オー
撮影 ジェイ・イップ
編集 マチュー・ラクロー
作曲 松本淳一
出演 イーサン・ルアン/ムーン・リー/シエ・インシュエン/堤真一/霧島れいか
製作会社 LHB FILMS/FOURIER FILMS
配給 東京テアトル(日本)

あらすじ

台湾・台北。優秀な刑事として知られていたリーは、ある犯罪捜査で部下たちを失い、深い罪悪感を抱くようになる。地方の警察署に異動した彼は、事件のショックから記憶障害を発症してしまうが、その事実を周囲に隠して職務を続けていた。

そんな中、リーは日本人富豪の息子が誘拐された事件の捜査を任される。高額な身代金が要求される重大事件にもかかわらず、リーの記憶は次第に曖昧になり、捜査に必要な情報さえ失われていく。

頼れるのは、刑事として培ってきた身体の感覚と直感だけ。予想外のトラブルが次々と発生する中、リーは記憶が消えていく恐怖と戦いながら、誘拐犯の行方を追っていく。

主な登場人物(キャスト)

リー(イーサン・ルアン):台北警察で活躍していた敏腕刑事。部下を失った事件のトラウマから記憶障害を発症し、地方の警察署に異動する。症状を周囲に隠しながら、日本人富豪の息子を救出するため誘拐事件に挑む。

日本人実業家(堤真一):息子を誘拐された裕福な日本人男性。多額の身代金を要求される誘拐事件の当事者となる。

実業家の妻(霧島れいか):誘拐事件の被害者となった少年の母親。

作品の魅力解説(公開前時点)

記憶を失いながら事件を追う異色の刑事アクション

本作の最大の特徴は、主人公の刑事が記憶障害を抱えているという設定だ。

一般的な刑事映画では、主人公が情報を集め、手掛かりを整理し、犯人の正体に近づいていく。しかし本作のリーは、捜査を進める一方で、自分の記憶が次々と失われていくという矛盾した状況に置かれる。

過去の経験や知識が頼れなくなる中、体に染み付いた刑事としての本能だけで危機を切り抜けていく姿が、従来の警察アクションとは異なる展開を生み出す。

SABU監督の原点に通じるアクションとブラックユーモア

監督・脚本を担当したSABUは、1996年の『弾丸ランナー』で長編監督デビュー。疾走感のあるアクション、偶然が重なって事態が悪化していく展開、ブラックユーモアを組み合わせた独特の作風で知られる。

『記憶ゼロ』も、深刻な記憶障害という題材を扱いながら、ユーモラスな状況や予測不能な事件の連鎖を取り入れたクライム・エンターテインメントとなっている。

主人公の混乱を笑いとアクションに結び付ける演出は、SABU監督の初期作品にも通じる注目ポイントだ。

台湾と日本の実力派俳優が集結した国際合作

主人公を演じるイーサン・ルアンは、『モンガに散る』『我、邪で邪を制す』などで知られる台湾映画界のスター。共演にはムーン・リー、シエ・インシュエンら台湾の俳優陣が名を連ねる。

日本からはSABU作品への出演経験が豊富な堤真一、『ドライブ・マイ・カー』の霧島れいかが参加。全編台湾ロケによって製作され、日本と台湾のキャストが共演する作品となった。

国際映画祭でも注目を集め、トロント国際映画祭のミッドナイト・マッドネス部門では観客賞の第2次席(実質3位)を獲得。ジャンル映画としての娯楽性と、監督独自の表現に注目したい。

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