映画『KEEPER/キーパー』(2025)を紹介&解説。
映画『KEEPER/キーパー』概要
映画『KEEPER/キーパー』は、オズグッド・パーキンス監督(『ロングレッグス』『THE MONKEY/ザ・モンキー』)が手がけるホラー映画。交際1周年の記念旅行で森の奥の山荘を訪れたアーティストのリズが、恋人マルコムの不在中に幻覚や悪夢、山荘に潜む得体の知れない気配に追い詰められていく。主演はタチアナ・マズラニー、共演にロッシフ・サザーランド、バーケット・タートン、エデン・ワイスら。山荘ものの閉鎖空間ホラーを出発点に、恋愛関係に潜む不信、支配、有害な男らしさを悪夢的な映像で描き出す。
作品情報
日本版タイトル:『KEEPER/キーパー』
原題:Keeper
製作年:2025年
本国公開日:2025年11月14日(北米)
日本公開日:2026年5月29日
ジャンル:ホラー/スリラー
製作国:カナダ/アメリカ
原作:無
上映時間:99分
監督:オズグッド・パーキンス
脚本:ニック・レパード
製作:クリス・ファーガソン/ジェシー・サバス
製作総指揮:タチアナ・マズラニー/ブライアン・カバナー=ジョーンズ/フレッド・バーガー/ピーター・ミチェッリ/ジョン・ヘゲマン/ビンス・トチノ/ボナー・ベリュー/マーライナ・マー/デイブ・キャプラン/ノア・シーガル ほか
撮影:ジェレミー・コックス
美術:ダニー・バーメット
衣装:マイカ・ケイド
編集:グレッグ・ン/グレアム・フォーティン
音楽:エド・バン・ブリーメン
出演:タチアナ・マズラニー/ロッシフ・サザーランド/バーケット・タートン/エデン・ワイス/クレア・フリーゼン/テス・デーゲンシュタイン/エリン・ボイズ/クリスティン・パーク
製作:オッドフェローズ・ピクチャーズ ほか
配給:NEON(北米)/ショウゲート(日本)
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あらすじ
都会で暮らすアーティストのリズは、恋人で医師のマルコムから交際1周年の記念旅行に誘われる。目的地は、鬱蒼とした森に囲まれた彼の山荘。特別な週末になるはずだったが、到着後まもなくリズは奇妙な幻覚に苛まれ始める。翌日、マルコムが病院に呼び出され、山荘にひとり残されたリズは、現実と悪夢の境目を見失いながら、そこに潜む何かの気配に追い詰められていく。
主な登場人物(キャスト)
リズ(タチアナ・マズラニー):都会で暮らすアーティスト。恋人マルコムとの交際1周年を記念して森の山荘を訪れるが、悪夢や幻覚に襲われ、山荘に隠された異様な秘密へと近づいていく。
マルコム(ロッシフ・サザーランド):リズの恋人で医師。裕福で穏やかに見える一方、どこか謎めいた雰囲気を持つ。リズを自分の山荘へ誘うが、翌日に病院へ呼び出され、彼女をひとり残して山荘を離れる。
ダレン(バーケット・タートン):マルコムの従弟。マルコムの山荘の近くに別の山荘を所有しており、若い恋人ミンカを連れて現れる。粗野で無遠慮な態度により、リズに強い違和感を抱かせる存在。
ミンカ(エデン・ワイス):ダレンとともに山荘を訪れる若い恋人。
作品の魅力解説
本作の魅力は、典型的な“山荘ホラー”の入口から始まりながら、観客の予想を少しずつ外していく構成にある。人里離れた山荘、恋人の不在、現実か幻覚かわからない出来事というシンプルな状況を使いながら、物語は次第に説明のつかない悪夢のような領域へと踏み込んでいく。
オズグッド・パーキンス監督らしい特徴は、恐怖を明確に説明しすぎない演出にある。音、間、視線、空間の不自然さによって、リズが感じる不安を観客にも共有させる作りになっており、単なるジャンプスケアではなく、じわじわと精神を侵食するタイプのホラーとして楽しめる。
また、本作は恋愛関係の中に潜む支配や不信、有害な男らしさをホラーとして可視化している点も重要である。マルコムの山荘という閉じた空間は、リズが逃げ場を失う場所であると同時に、男女関係に潜む不均衡や違和感が怪異として噴き出す舞台にもなっている。タチアナ・マズラニーの繊細な演技と、悪夢的なビジュアルが合わさることで、奇妙で不穏な余韻を残す一作となっている。
