映画『マトリックス レザレクションズ』(2021)を紹介&解説。
映画『マトリックス レザレクションズ』概要
映画『マトリックス レザレクションズ』は、ラナ・ウォシャウスキー監督が手がけたSFアクション映画『マトリックス』シリーズの第4作。1999年の第1作から続く“現実”と“仮想世界”をめぐる物語を、約18年ぶりに新たな視点で描く。キアヌ・リーブスとキャリー=アン・モスがネオとトリニティー役で再び出演し、ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世、ジェシカ・ヘンウィック、ジョナサン・グロフ、ニール・パトリック・ハリスらが新キャストとして参加している。
作品情報
日本版タイトル:『マトリックス レザレクションズ』
原題:The Matrix Resurrections
製作年:2021年
本国公開日:2021年12月22日
日本公開日:2021年12月17日
ジャンル:SF/アクション
製作国:アメリカ
原作:無
上映時間:148分
監督:ラナ・ウォシャウスキー
脚本:ラナ・ウォシャウスキー/デイヴィッド・ミッチェル/アレクサンダル・ヘモン
キャラクター創造:ラナ・ウォシャウスキー/リリー・ウォシャウスキー
製作:グラント・ヒル/ジェイムズ・マクティーグ/ラナ・ウォシャウスキー
製作総指揮:ギャレット・グラント/テリー・ニーダム/マイケル・サルヴェン/ジェシー・エアマン/ブルース・バーマン
撮影:ダニエレ・マサッチェシ/ジョン・トール
編集:ジョセフ・ジェット・サリー
作曲:ジョニー・クリメック/トム・ティクヴァ
出演:キアヌ・リーブス/キャリー=アン・モス/ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世/ジェシカ・ヘンウィック/ジョナサン・グロフ/ニール・パトリック・ハリス/プリヤンカー・チョープラー・ジョナス/クリスティーナ・リッチ/ジェイダ・ピンケット・スミス
製作:ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ/ヴィーナス・カスティナ・プロダクションズ
配給:ワーナー・ブラザース
あらすじ
かつて人類の救世主として戦ったネオは、トーマス・アンダーソンという名で、サンフランシスコに暮らすゲームデザイナーとなっていた。彼は現実と幻覚の境界に違和感を抱きながらも、日常を受け入れようとしている。そんな中、謎めいた女性バッグスや新たなモーフィアスとの出会いをきっかけに、トーマスは再び“マトリックス”の真実へと近づいていく。忘れたはずの記憶、失ったはずの愛、そしてトリニティーとの再会が、彼に新たな選択を迫る。
主な登場人物(キャスト)
ネオ/トーマス・アンダーソン(キアヌ・リーブス):かつて人類を救うために戦った“救世主”。現在は有名ゲームデザイナーとして暮らしているが、自分の記憶と現実に違和感を覚え、再びマトリックスの真実へ導かれていく。
トリニティー/ティファニー(キャリー=アン・モス):ネオと深い絆で結ばれていた女性。新たなマトリックスでは別の人生を送っているが、ネオとの再会によって、忘れられていた記憶と力が揺り動かされていく。
モーフィアス(ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世):ネオを再び目覚めさせる鍵となる存在。かつてのモーフィアスの名を受け継ぐように現れ、トーマスに真実を選ぶきっかけを与える。
バッグス(ジェシカ・ヘンウィック):マトリックスの異変に気づき、ネオを探し続ける若きリーダー。強い信念と行動力を持ち、物語の新世代を象徴する存在としてネオの覚醒に関わっていく。
スミス(ジョナサン・グロフ):トーマスの周囲に現れるビジネスパートナー。かつてネオと激しく対立した存在と深く結びつき、物語に不穏な緊張をもたらす。
アナリスト(ニール・パトリック・ハリス):トーマスの精神状態を見守るセラピストとして登場する人物。穏やかな態度の裏で、マトリックスの仕組みとネオの運命に大きく関わっている。
サティー(プリヤンカー・チョープラー・ジョナス):マトリックスの未来に関わる重要な存在。過去作から続く世界観をつなぎながら、ネオとトリニティーの物語に新たな意味を与える。
ナイオビ(ジェイダ・ピンケット・スミス):人類側のリーダーとして生き延びてきた人物。かつての戦いを知る存在として、変化した現実世界とネオの帰還を見つめる。
作品の魅力解説(公開後時点)
映画『マトリックス レザレクションズ』の大きな魅力は、シリーズの象徴である“現実とは何か”という問いを、続編やリブートがあふれる現代の映画文化そのものと重ねて描いている点にある。過去作の要素をなぞるだけではなく、ネオが自らの物語をもう一度選び直す構造によって、シリーズへの自己言及的な視点が加えられている。
また、本作はアクション大作でありながら、中心に置かれているのはネオとトリニティーの関係である。世界を救う戦いよりも、忘れられた愛と記憶を取り戻すことに重心が置かれており、シリーズの中でも感情面の色合いが強い作品となっている。
バッグスや新たなモーフィアスといった若い世代のキャラクターが登場することで、過去作の神話性に新しい視点が加わっている点も見どころ。シリーズを観てきた人には懐かしさと再解釈を、初めて触れる人には“選択”と“覚醒”をめぐるSFドラマとして楽しめる作品である。
